【モスクワのスーパーマーケット探検】〜季節を運ぶロシアの果物〜
By russian-festival. Filed in いちのへ友里 |日本ではいちごは冬から春にかけて旬を迎え、いちご狩りも1月から3月頃が最も人気のシーズンです。
季節ごとに果物がリレーのように旬をつないでいく日本に比べて、ロシアでは長い冬のあと、短い夏にすべてが一斉に旬を迎えるように感じられます。
今回はモスクワのスーパーマーケットの果物コーナーを探検に出かけましょう!
【種類豊富!桃とぶどう】
△日本のような大きくて白い桃も恋しくなりますが、モスクワのスーパーでは、桃、ネクタリン、アプリコット、スモモなど、種類の豊富さが目を引きます。
△なかでも目を引くのが、平たい形の小さな桃「蟠桃 (ばんとう)」。中国では楊貴妃が愛し、『西遊記』では孫悟空が食べる不老不死の桃としても知られています。
△ぶどうも種類豊富です。商品名の横のБ/Кの表記は「種無し」の意味です。
【りんごと“丸かじり文化”】
△2020年頃から「ふじ(Фуджи)」もみかけるようになりましたが、ロシアには独自の品種のりんごもたくさんあります。
なかでも小さな青りんご「アントノフカ」は、伝統菓子パスチラにも使われる人気の品種です。(関連☆モスクワ通信『乙女心をくすぐる町コロムナ ドストエフスキーも愛したお菓子!パスチラ博物館』)
りんごといえば、大きくて真っ赤、蜜たっぷりのものが好まれる日本に比べて、ロシアでは酸味のある青い小さなりんごが多く、ジュースのパッケージにも青りんごが使われることが多いです。
りんごはもちろん、洋梨や桃も皮のまま食べるのがロシア流。丸かじりしながら歩く人の姿が、今も印象に残っています。
【世界中の果物が集まる場所】
△オレンジ、みかん、グレープフルーツ、キウイ、レモン、バナナ、チェリー…日本でもおなじみの果物に加え、ロシアでよく見かけるのがザクロ。ジュースや料理のアクセントとしても使われます。
高級スーパーや市場では、マンゴー、パイン、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、マンゴスチン、ココナツ、デーツなど、世界各国のフルーツも並びます。
【ロシア流・量り売りスタイル】
モスクワのスーパーでは、野菜やフルーツの量り売りが一般的。
△1、値札の番号を確認 2、欲しい分だけ袋へ 3、計量機で番号を選択 4、バーコードシールを貼る 慣れるととても合理的なシステムです。
バナナは、房から自分で好みの本数をもいで購入OK。あちこちの房から選び抜いたバナナを買うおばあちゃんの姿に驚いたことを覚えています。
【夏の風物詩・スイカとメロン】
長い冬を越え、モスクワに短い夏が訪れると、楕円形のスイカやメロンが店頭に並びます。
△割ってみると、スイカは赤や黄色、メロンは白。なかはやわらかく、みずみずしい甘さが広がります。
△都心を少し離れると、スイカ&メロン売りの屋台も健在で、夏の風物詩のひとつとなっています。
△さらにロシアでは、スイカやメロン、キュウリなど“瓜系フレーバー”も人気で、キャンディやジュースだけでなく、ボディソープや石鹸、食器用洗剤にまでスイカの香りを発見しました。
【宝石のように輝く、ロシアのベリー】
△ロシアの夏を彩るのが、色とりどりのベリーたち。
いちご(Клубника)野いちご(Земляника)ラズベリー(Малина)ブルーベリー(Черника)赤すぐり・白すぐり・黒すぐり(Смородина)グーズベリー(Крыжовник)シーバックソーン(Облепиха)など…。ひと粒ひと粒が、まるで宝石のようにみずみずしく輝いています。
△スーパーだけでなく、街角や地下鉄の入り口では、ダーチャで採れた新鮮なベリーを売る人や特設屋台も見かけます。夏に出回るフレッシュなベリーは、ジャムやコンポートにして保存し、長い冬には冷凍やドライフルーツとしても楽しみます。近年では、ロシア南部やコーカサス地方から一年を通して届くようになり、旬をあまり意識せずに味わえるようになりました。
△ベリーをブレンドしたジュース「モルス(Морс)」は、ロシアの人気定番ドリンクのひとつで、ひとつの果実で作るものから、いくつものベリーをブレンドしたものまで、種類も味わいも実に豊かです。
森へベリー摘みに出かけ、ダーチャでモルスを仕込む——そんな自然とともにある暮らしも、ロシアならではの風景です。
関連☆モスクワ通信『郊外の菜園付きの別荘ダーチャでくつろぐ初夏の一日』
ロシアといえば、この果物——とひとつに絞るのは難しいのですが、森で摘まれるベリー、日常に寄り添う青い小さなリンゴ、そして短い夏を告げるスイカやメロン。みずみずしい美味しさとともに、ロシアの季節や暮らしが、ふとよみがえります。
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