モスクワ通信『幻想的な想像のバラが咲く!ジョストヴォ塗りの郷へ』
By russian-festival. Filed in いちのへ友里 |モスクワ郊外(北部)ジョストヴォ村にある憧れのジョストヴォ塗り工房 «Жостовская фабрика декоративной росписи»へ行ってまいりました。
古い工場に併設された美術館へ。電話で予約していた見学ツアーのはじまりです。
△ 綺麗な館内の壁には一面にジョストヴォのお盆が展示されています。まずはジョストヴォ塗りについて簡単な紹介と実際に絵付けをしているところを見学させていただきました。(希望者はマスタークラスの予約あり)
△匠の技とセンスで、あっという間にジョストヴォらしい花の絵が完成していきます。
展示室は時代ごとにテーマごとに別れ、なかでも珍しい作品やユニークな絵柄のものなどを選んで紹介してくださいます。
△ジョストヴォといえば花束の描かれた金属トレイが有名ですが、花や果物、鳥を描いたもの・・・なかには、キャベツやトマト、エンドウ豆などお野菜で構成されたものも(写真左下)!ひとつひとつに味わいがあります。
△ロシアの詩人プーシキンとその作品をテーマにしたもの。
△つづいては、ソ連時代の作品シリーズです。
△ソ連マークを囲むように、旧ソ連圏の国々が描かれたもの。背景の色が変わると、がらりと印象が変わります。
△こちらは金属トレイの製作方法など鍛冶行程のコーナー。形も大きさもさまざまで、美しい縁飾りも施されています。
△お花の絵であるはずなのに何か妖しげな幻想的な雰囲気が漂います。その不思議を尋ねると、「この花は何だと思う?」と尋ねられました。「バラかしら・・・?でもバラではないようにも見えるし・・・?」そうなんです。このバラは、それぞれの作家が思い描くこの世には存在しない想像のバラなのだそう!
△さらに「この花にはどこから光が当たっていると思う?」と尋ねられ、よく見てみると・・・実際にはありえない多方向から光が当たって浮かび上がっているように描かれています。
△たくさんのアーティストの方が想いをこめて描いた夢のバラの花束を沢山いただいているような気分になります。
△光の当たり具合によって、絵が浮き出てみえたり、見え方が変化したり、また暗くすると光って見えるものなど趣向が凝らされています。こちらの幻想的な背景のまだら模様シリーズは、下から蝋燭の炎で浮き上がらせるもので、世界にたったひとつの柄が完成するそうです。
△まるで津軽塗のよう!?日本の塗り物を思わせる和風柄やどこか日本の花鳥風月を感じさせるような絵柄もありました。
博物館の横には直営ショップもあります。
△さまざまな色や形のお盆はもちろん、ジョストヴォ柄のブローチやバレッタ、イヤリングなどのアクセサリーや小箱などの雑貨も綺麗!
美しいジョストヴォ塗りを通してロシアの風土や歴史を感じることができます。
«Жостовская фабрика декоративной росписи»
Адрес: Московская область, городской округ Мытищи, д.Жостово, улица Дивная, строение 15(モスクワ市中心部より車で40~50分)
Телефон: + 7 495 981 39 89