モスクワ通信『60周年を迎えたルビャンカの中央子どもデパート』
By russian-festival. Filed in いちのへ友里 |60周年を迎えたルビャンカの中央子どもデパート«Центральный детский магазин на Лубянке»。1957年に«Де́тский мир»として開店し、大改装工事を経てリニューアルオープンしました。昔も今も、ここには子どもたちの夢が詰まっています。
△1階は、メインアトリウム。ロシア最古の時計工場『ロケット』によって作られた世界最大級の機械時計が歴史を刻みます。振り子の長さは13m、5000個の部品からなっています。1階と2階の間部分にはぐるりと線路が敷かれ、季節折々のデコレーションで楽しませてくれます。
△玩具売り場では、レゴブロックで出来たモスクワのパノラマや宇宙飛行士、世界最大規模を誇る打ち上げロケット(高さ18.5メートル、重さ4トン以上、約190万ブロック)にも注目です!豊富な品揃えの玩具はもちろん、子供用の衣類や靴、雑貨、お土産やさん、映画館や体験型エンターテイメント施設も充実。 授乳室やトイレも完備されているのでゆっくり快適に過ごせます。
△アリスタルフ・レントゥーロフのモスクワをモチーフにした絵のステンドグラスに彩られた天井。宇宙をテーマにしたキッズスペースのあるフードコート。その一角から非常階段を登って行くと、«Музей Детства»(子ども時代ミュージアム)もあります。
ちいさな展示室には主にソ連時代の貴重なおもちゃがたくさん展示されています。
ソ連版のくまのプーさんや1980モスクワ五輪マスコットのくまのミーシャグッズ、今も人気のチェブラーシカ、ソ連ミニカーや戦闘機、おきあがりこぼしのコレクションなどなど。
△「この熊のぬいぐるみは1938年製。ニコライ君の4歳のお誕生日に、両親がモスクワで購入してプレゼントしました。熊は、都心のтрубная улицаで家族と一緒に暮らしていました。3年後に戦争がはじまりましたが、ニコライ少年とママは家を離れずにこの厳しい時期を耐え抜きました・・・ニコライ少年は今やすっかり80歳のおじいさんになりましたが、今も家族とともにモスクワに住んでいます。・・・娘と孫、そして2人の曾孫(アルチョム君7歳とアリサちゃん2歳)に恵まれました。みんなこの熊のぬいぐるみのことを愛しています。(意訳)」おもちゃには、家族の歴史や思い出がつまっているんですね。
△ソ連時代の子供部屋を再現した展示では、学生かばんの中身をご紹介!文房具にゲーム機・・・左端の薄いノートは今も使われています。
どれもこれも興味深くて時間を忘れてしまいます。おしゃべり好きな係員さんが「こういうおもちゃは日本にもあるのかい?」「これを見てご覧よ、ああ懐かしい!これはね・・・」と教えてくれます。多くの商品が、かつてこの場所で売られていたのだと思うと、タイムスリップしたような気分も味わえます。
△さらに、その上は展望台«Смотровая Площадка»になっています。
△これまでのДетский мирの歴史の1ページが飾られた階段を登っていき、扉をあけると・・・モスクワを一望!
たくさんの方が快い風に吹かれながら夕暮れ時の美しい空を楽しんでいました。
知る人ぞ知る展望スポットです。
«Центральный детский магазин на Лубянке» http://cdm-moscow.ru/school/#/