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■2016年12月17日■

東京オペラシティでアヴェ・マリア絶唱!透明な響き渡る歌声に感動
高村正彦&M・シュビトコイ、日ロ両国組織委員長が舞台挨拶
ナタリア・マカロワ(ソプラノ)、林肇(外務省欧州局長)、西村康稔(衆議院議員)、遠藤寿一(ロシアNIS貿易会所長)が挨拶・乾杯=レセプションで歓談・盛り上がる
日ロ首脳会談で日ロ関係が緊密化―経済・文化の交流に大きな弾み

 プーチン大統領来日記念&ロシア文化フェスティバル・クロージングコンサート&レセプションは、12月17日午後3時から東京・オペラシテイコンサートホールで開かれました。クリスマス/アヴェ・マリア公演(=サンクトペテルブルグ室内合奏団&ナタリア・マカロワ&マリーナ・トレグボヴィチ)の冒頭、来日したミハイル・シュビトコイ=大統領国際文化特別代理・ロシア組織委員会委員長、高村正彦=自由民主党副総裁・日ロ友好議員連盟会長・日本組織委員会委員長の両氏が両国を代表して挨拶をしました。両氏は、11回目のフェスティバルが成功裏に終了したことを喜び、日ロ首脳会談で示された日ロ関係の発展に向けた幅広い分野の協力を強めることを強調しました。歌手・デザイナーで活躍するエカテリーナさんが花束を贈呈しました。
 また、公演終了後の午後5時30分からレセプションが開催され、ミハイル・シュビトコイ、林肇外務省欧州局長、西村康稔・安倍総裁特別補佐(衆議院内閣委員長、日ロ友好議員連盟幹事長)、ナタリア・マカロワ(ソプラノ)、遠藤寿一・ロシアNIS貿易会研究所所長が、挨拶・乾杯をおこないました。共に日ロ文化交流の発展、官民一体となった交流の活性化に力を尽くすことを誓いあいました。
 当日は、アンドレイ・アキーモフ=ガスプロム銀行会長、エヴゲ二ー・アファナシェフ=駐日ロシア連邦大使、松澤建=民間外交推進協会理事長、亀山郁夫=名古屋外国語大学学長、島桂一=外務省ロシア交流室長、原一郎=経団連本部長、坂井音重=人間国宝・能狂言師、野村一成=駐ロシア日本国大使(元)、孫崎享=駐ウズベキスタン日本国大使(元)、森敏光=駐カザフスタン日本国大使(元)、菱沼宏之=総務省国際経済課長、日本ロシア学生会議代表ら150余名が参会し、楽しく歓談しました。(撮影=丸山英樹)

高村正彦自由民主党副総裁ご挨拶
 シュヴィトコイ大統領全権特別代表,ご列席の皆様,本年のロシア文化フェスティバルの閉会にあたり,日本側組織委員会委員長として,一言ご挨拶申し上げます。
 本日,ご列席の皆様とともに,第11回ロシア文化フェスティバルの閉会を迎えることができ,心より喜ばしく思います。日本とロシアは隣国ですが,まだ両国の市民がお互いを十分に知っているとは言えません。日露間の人の往来数は,同じく隣国である日中・日韓と比較していまだ30分の1程度の水準にとどまっています。このような中,ロシア文化フェスティバルは,様々な行事を通じて日露国民に触れ合いの機会を提供してきています。また,日本の皆様にとっては,日本にいながら,ロシアの一流の芸術に触れる機会でもあります。今年も,日本各地で,クラシック音楽,バレエ,サーカス,映画,演劇など,多様な,そして質の高いロシアの芸術が紹介されてきました。
 ちょうど昨日まで11年振りとなるロシア大統領の公式訪日が行われ,日本国民の間ではロシアへの関心が非常に高まっています。安倍総理とプーチン大統領は,この2日間,精力的に会談を行い,政治,経済,文化等の幅広い分野で日露関係の発展に向けた重要な成果が得られました。その中で,両首脳は,2018年に初めて「日本におけるロシア年」及び「ロシアにおける日本年」を開催することで一致し,私がその組織委員長に就任することとなりました。私自身も,12月15日,山口県選出の国会議員としてプーチン大統領を山口でお迎えしました。今回のプーチン大統領の訪日により,日露関係の発展に一層の弾みがつくことを期待しております。また,そのために,私としても,様々な立場から幅広い分野における日露関係の進展に尽力していきたいと考えています。
 最後に,本フェスティバルの実施のためにご尽力下さった関係者の方々に心から感謝申し上げるとともに,ご来席の皆様のご多幸をお祈りし,私の挨拶とさせていただきます。

林肇外務省欧州局長のご挨拶
 シュヴィトコイ大統領特別代表,ご列席の皆様,ただいまご紹介に預かりました外務省欧州局長の林です。本日は,ロシア文化フェスティバル イン・ジャパン 2016クロージング・レセプションにお招きいただき光栄に存じます。また,本日は,サンクトペテルブルク室内合奏団の素晴らしい演奏を拝聴する機会をいただき感謝いたします。
 ロシア文化フェスティバルは,バレエ,音楽,演劇,映画,サーカスなど,質の高いロシア文化を日本に紹介する行事として定着しています。今年も,東京,大阪,札幌,福岡など全国各地で様々な催しが開かれ,日本とロシアの人々の間の相互理解を促進し,両国関係の発展に貢献する有意義な事業となっていることを歓迎します。
 国と国との関係を深めるためには,国民間の相互理解が不可欠です。昨日まで,プーチン大統領が訪日し,二日間にわたり日露首脳会談が行われました。首脳間では様々なやりとりが行われましたが,今後の重要な協力分野の一つとして人的交流や文化交流を拡大していく方針についても一致したところです。その一つの方策として,閉会式で高村自民党副総裁からもお話がありましたように,二〇一八年には「ロシアにおける日本年」と「日本におけるロシア年」を同時に開催することが決定されました。
 このような行事や,伝統あるロシア文化フェスティバルをはじめ,様々な交流が活発に行われ,日本とロシアの人々の相互理解が深まることにより,日露関係の発展に更に弾みがつくことを期待しています。また,交流の活性化には政府のみならず,民間の方々のご協力が不可欠ありますところ,ご列席の皆様の一層のご支援とご協力をお願いいたします。
 最後になりましたが,このロシア文化フェスティバルの成功と,ご列席の皆様のご健勝を祈念し,私からの挨拶とさせていただきます。
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■2016年10月17日、11月28日■

日ロ国交回復60周年に際し、ロ日協会から11氏に感謝状
東京都社会福祉協議会(東京善意銀行)がロシア文化フェスティバルに感謝状

 10月17日駐日ロシア連邦大使館ホールで開かれた日ロフォーラム&記念祝賀会の席上、日ロ国交回復60周年に際して両国の関係改善に貢献した11氏にロ日協会より感謝状が贈られました。11氏の氏名は次のとおり。
 森喜朗(元首相、2006-7年ロシア文化フェスティバル日本組織委員長)
 鈴木宗男(元衆議院議員・内閣官房副長官)
 高村正彦(衆議院議員、日露友好議員連盟会長、2016年~ロシア文化フェスティバル日本組織委員長)
 鳩山由紀夫(元首相、2008-9、13―15年ロシア文化フェスティバル日本組織委員長)
 下斗米伸夫(法政大学教授)
 東郷和彦(元外務省欧亜局長・駐ロ日本国大使館公使)
 野村一成(元外務省欧亜局長・駐ロ日本国大使)
 栗原小巻(女優、ロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長)
 長塚英雄(ロシアン・アーツ代表取締役、ロシア文化フェスティバル日本組織委員会事務局長)
 中村喜和(一橋大学名誉教授、ロシア文化フェスティバル日本組織委員)
 鈴木義一(東京外国語大学付属社会国際問題研究所教授)
 11月28日、東京都社会福祉協議会(東京善意銀行)は、福祉作業所などで働いている人びとや児童福祉施設の子供達ら1450人をボリショイサーカスなどロシア文化フェスティバル行事に無料招待した社会貢献活動にたいして、ロシア文化フェスティバル日本組織委員会、千代田ビル管財、ボリショイサーカスに感謝状を授与しました。日本組織委員会は長塚英雄事務局長が都社協の原幹生福祉振興部長より受け取りました。
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■2016年11月2日■

バイカル湖畔のロシア・ブリヤートの民族音楽―歌と民族楽器の夕べ
ナムガル・ルハサラノワの美しい歌声、ヤタガ&口琴の名演に感動

 11月2日午後7時30分より、南青山のライブハウス「月見ル君想フ」でナムガルコンサートが開かれ、感動ををあたえました。来日したのは、ナムガル・ルハサラノワ(ブリヤート共和国功労芸術家、ヴォーカル、ヤタガ演奏、口琴演奏)、エフゲ二ー・ゾロタリョーフ(蛇の皮を張ったサン弦楽器チャンザの名手)、テイムール・ゾロタリョーフ(ギタリスト)の3人。古代から南シベリアに伝わる歌や踊りをアレンジした音楽をブリヤートの民族楽器とナムガルの美声で表現、TOKYO PROJECTの日本側アーチスト5名とコラボ、日本民謡にも似た楽しい民族音楽を満喫しました。アンコールも含めて15曲を披露、「孤児の白い仔ラクダ」「喜び」「山にはたくさん木があるけれど」「西ブリヤートの輪踊り」「ブリヤートの輪踊り」「ガンガ湖の雀」など民族情緒豊かな歌と音楽が青山の夜に響いていました。(撮影=丸山英樹)
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■2016年10月8日■

ロシア沿海州朝鮮協会制作「希望あふれる自由の大地」上映
多民族国家ロシアの知られざる歴史を明らかにする
監督の母、娘、妹が来日、元ウズベク大使・孫崎享ご夫妻と再会

 朝鮮民族ロシア移住150年を記念するエオーラ・パク監督作品「希望あふれる自由の大地」が、10月8日特別試写会として東京都中央区・浜離宮朝日ホール小ホールで行われました。2014年にロシア沿海州朝鮮協会AKORPが制作したもので、監督のエオーラ・パクは病気で急逝、代わりに母のアレクサンドラ・キム(ウズベク科学アカデミー会員)、妹のエリーナ・パク(ヴィオラ奏者、ピアニストボリス・べレゾフスキー夫人)、娘のアレクサンドラ・ツォイ(ファッションデザイナー)が来日、エリーナ・パクとアレクサンドラ・キムが舞台から観客に挨拶しました。また、元ウズベク大使の孫崎享ご夫妻はウズベク滞在中に親しくお付き合いしていた関係で、久しぶりに再会・懇談しました。映画は多民族国家ロシアの知られざる朝鮮民族の歴史がドキュメンタリー映画として描かれており、観客は「大変貴重なフィルムだ」と感想をのべ、日ロ学生会議のメンバー、アジア民族研究の教授・学生らを中心に熱心に鑑賞していました。
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■2016年10月2日■

イリヤ・イーティン ピアノリサイタル開く
ドビュッシー、ベートーベン、ブラームスを詩的に、誠実に、高度な技術で

 イリヤ・イーティンのピアノ・リサイタルが10月2日、東京文化会館小ホールで開かれました。米国を中心に演奏活動してきたイーティンが、武蔵野音楽大学客員教授として2013年から本格的に日本で活動を開始してから4年、彼の生命線である詩的で、誠実で、高度なテク二ックが理解され、浸透し、満員の聴衆とたくさんのCDとサイン会に列が出来るまでにファンが定着してきています。
 今回のプログラムは、ドビュッシーの最初のピアノ作品である「2つのアラベスク」と12曲からなる「前奏曲第1集」、ベートーヴェン自ら好んで演奏した「アンダンテ・ファヴォリWo0.57」、ブラームスの変奏曲の傑作といわれる「ヘンデルの主題による変奏曲作品24」で、いずれも優れた技法と詩情が要求される作品ですが、イーティンはみごとな演奏で観客を魅了しました。主催はア・コルト音楽プロデユース。
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■2016年8月29日■

ロシアバレエアカデミーTOKYO(主宰・佐々木チトセ)コンサート開く
ガルモシカ・民族舞踊アンサンブル特別出演で楽しむ
コッぺリア3幕・くるみ割り人形2幕ハイライト 芸術監督・薄井憲二

 8月29日午後6時30分から、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにおいて、ロシアバレエアカデミーTOKYO第19回コンサートが行われました。
 4月27日、モスクワのスタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念国立モスクワ音楽劇場で、バレエ雑誌「BALLET」主催による2015年度活躍した舞台関係者に送られる賞の授賞式がおこなわれ、日本バレエ協会前会長の薄井憲二氏が日本人初の「踊りの魂賞」を受賞したことを祝福しました。
 舞台では、「コッぺリア3幕」よりハイライト、ロシア民族舞踊ガルモシカ・アンサンブル、「くるみ割り人形2幕」よりハイライトが上演され好評を博しました。ロシアではバレエと民族舞踊は切り離せない関係であり、ガルモシカは「月が輝く」「トレパック」「ロシアの踊り」「ヤーブラチカ」「剣の舞」「カリンカ」など10曲を上演しました。
 又、ロシアバレエアカデミーTOKYO、米国ユージンバレエ、ぺぺ&コーバレエワークス、鴻巣バレエスタジオ、アサミバレエクラス、リュスアートアカデミー、横山悦子ベーシックバレエアートが協賛・競演しました。
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■2016年8月25日■

イリーナ・ペレン、マラト・シェミウノフ バレエガラ・夢コンサート
館林でワークショップ、高崎&東京でコンサート
華麗でダイナミックなダンスで観客を魅了

 今年で3回目となるミハイロフスキー劇場プリンシパル、イリーナ・ペレンとマラト・シェミウノフのバレエガラ・コンサート。バレエを習う日本の青少年との交流を目的に、NPOちきゅう市民クラブとK&Associates Internationalが主催しました。
 「夢 コンサート」特別ワークショップが、8月7日に群馬県館林の坂本直美バレエスタジオで開催され、約50人の小・中・高校生が参加し交流しました。バレエガラ夢コンサートは、8月14日高崎市文化会館、8月25日国立オリンピック記念青少年センター大ホールで開催されました。高崎市での公演は、音楽のまち高崎及び群馬県出身のダンサー、音楽家が共演し、オペラとバレエ、そして映像の総合舞台が繰り広げられました。イリーナ・ペレン、マラト・シェミウノフが生演奏で躍った「アンナ・カレーニナ」(ラフマニノフ:ピアノ協奏曲2番)は、正にセリフのないバレエ劇。二人の演技力がいかんなく発揮され、高崎市民から大きな拍手とブラボーが贈られました。他の出演者=歌:平岡貴子、山田由紀子、ピアノ:渋川ナタリ、フルート:羽鳥美紗紀、ヴァイオリン:平澤彰史ヴィオラ:大竹温子、バレエ:樺澤真悠子、坂井萌美、木暮絵梨子、小笠原征諭他、倉内志展クラシックバレエスクール、坂本直美バレエスタジオ、クラシックバレエコッペリアの皆さん。
 東京公演では、最年少11歳の井嶋奏太から、NBAバレエ団、東京シティバレエ団のソリストも参加し、ユーリー・コジェバートフと木曽真奈美のピアノ連弾、ミハイロフスキー交響楽団ヴァイオリニスト、マリア・シェスタコーバのヴァイオリンとピッコロ・ヴァイオリンの演奏、元タカラジェンヌ、彩乃かなみの歌、そしてグレゴリー・セドフ作の映像で華やかな舞台が演出されました。ペレンとシェミウノフは、「シェエラザード」「A tu vera」「スパルタクス」を踊り、その華麗でダイナミックなダンスで観客を魅了しました。また、全員参加のフィナーレは圧巻で、なりやまぬ大歓声と拍手とブラボーが惜しみなく続きました(他の出演者:直塚直美、小笠原征諭、佐々木美緒、阪本絵利奈、木暮絵梨子、小泉奈々、根岸茉矢、妹尾矢弥子、武藤桜子、向山未悠、中村ひかる、根岸美凪、上野美桜、兵井沙妃、宇都宮里帆、市川忍、野中未来、竹澤菜々子、前橋敦葵)。又、駐日ロシア大使のご厚意により、8月23日には、ロシア大使館でもイリーナ・ペレン、マラト・シェミウノフ特別バレエガラ・コンサートが開催されました。
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■2016年8月17日■

生誕50周年記念チェブラーシカ展=広島県三次市の奥田元宋・小由女美術館
絵本とアニメから生まれたキャラクター、日本全国で愛される

 7月1日~8月28日にかけて広島県三次市の奥田元宋・小由女美術館において、生誕50周年記念チェブラーシカ展が開かれました。1966年にロシアで出版された童話「ワニのゲーナとおともだち」で初登場、のちにアニメーション化された作品に登場する愛らしい姿が大人気となり、やがてロシアの国民的キャラクターとなったチェブラーシカは生誕50周年です。本展は絵本原画や映画撮影用人形などの作品でチェブラーシカの魅力を探りました。
 主催は同美術館、中国放送、中国新聞社。地元後援は三次市、三次市教育委員会、広島テレビ、広島ホームテレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、FMちゅーピー76.6MHz、エフエムふくやま、尾道エフエム放送、三次ケーブルビジョン。
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■2016年8月11日■

レフ・テルミン博士生誕120周年記念日露合同テルミンコンサート開く
実娘ナターリア・テルミンと曾孫のピョートル・テルミンが招待来日し演奏
電子楽器の美しい音色を求めてテルミン大国日本の水準示す

 8月11日午後1時30分より新宿区の早稲田奉仕園スコットホールにおいて、レフ・テルミン博士生誕120周年記念・日露合同テルミンコンサートが開かれました。 コンサートには、テルミン博士の実娘ナターリア・テルミンと曾孫のピョートル・テルミンが招待され、出演しました。コンサートオープニングは、フンパーディンクの「夕べの祈り」を竹内正美、濱口晶生、門田佳子(ピアノ)で演奏、トークを交えながら、亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)、さくらさくら(日本古謡)、アヴェ・マリア(カッチー二)を連続演奏、マトリョーミンアンサンブル「Mable and Da」が登場して、アメイジング・グレース、黒い瞳、インベンション4番(バッハ)、ボレロ(ラヴェル)、家路(ドボルザーク)の5曲を演奏しました。
 休憩後の第二部では、ナターリア・テルミンが神よ憐れみみたまえ(バッハ)、子守歌(チャイコフスキー)、ハバネラ形式による小品(ラヴェル)、ブラジル風バッハ5番よりアリア(ヴィラ=ロボス)を、静かな落ち着いた音色で独奏しました。ピョートル・テルミンは、テルミンの歴史、原理を説明し、ラフマニノフのヴォカリーズ、謡わないでおくれ美しい人、ここはすばらしい、東洋風舞曲の4曲、最後にグリンカのひばり、ラフマニノフのここはすばらしいで演奏を終了しました。
 なお、関連行事として8月3日―31日特別展「音楽と革命それはテルミンから始まった~20世紀と電子楽器の幕開け」浜松楽器博物館、8月6日トークショー「ナターリア・テルミンさんが語るテルミン博士の思い出」クリエート浜松スタジオ、8月7日浜松楽器博物館天空ホール・レクチャーコンサート、8月9日京都のロシアレストランで聴くテルミンの調べがそれぞれ多彩に行われました。(撮影=丸山英樹)
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■2016年7月30日■

 2016年はロシアで映画年ー日本でも記念年に呼応して8つの映画イベント!
パラジャーノフ監督特集で「火の馬」など6本2週間上映=4月16日〜29日K“scinema
ダネリア監督「不思議惑星キン・ザ・ザ」完成30周年記念ロードショー=8月20日〜新宿シネマカリテ
チェブラーシカ生誕50周年記念新作「チェブラーシカ動物園へ行く」劇場公開=7月30日ユーロスペース、
   8月20日シネマート心斎橋、名古屋シネマテーク他
アレクセイ・フェトルチェンコ監督「神聖なる一族24人の娘たち」=9月24日シアターイメージフォーラム他ロードショー
ロシア沿海州朝鮮協会制作「希望あふれる自由の大地」特別試写会=10月8日浜離宮朝日ホール
ソクーロフ監督の新作「フランコフォー二アールーヴルの記憶」公開上映 10月29日ユーロスペースでロードショー
ノルシュテイン特集/「話の話」など6本上映 12月10日から順次全国上映
ロシアSF感動作「レミ二センティア」=11月12日からユーロスペースでレイトロードショー

 ロシア文化フェスティバル2016では、8つのロシア・ソビエト映画の上映が計画されています。すでに、4月にセルゲイ・パラジャーノフ(1924〜1990)監督作品映画祭が行われ、「火の鳥」「ざくろの色」「スラム砦の伝説」「アシク・ケリブ」「石の上の花」「アンドリエ—シ」の6本が上映され好評を博しました。
 ゲオルギー・ダネリア監督の「不思議惑星キン・ザ・ザ」はロシアが誇るSF映画。完成30周年を記念して8月20日から新宿シネマカリテで上映されました。ハイテクで原始的でユーモラスな空間移動装置でキン・ザ・ザ星雲と地球を往復する不思議な物語。
 チェブラーシカ生誕50周年を記念して制作された新作「チェブラーシカ動物園へ行く」(脚本=エドアルド・ウスペンスキーほか。監督=中村誠)が7月30日から東京・ユーロスペース、8月20日から大阪・シネマート心斎橋で公開上映、そのあと名古屋・シネマテークほかで上映されます。ワニのゲーナが風邪を引いてしまい、チェブラーシカが代りに働くが、イタズラ好きのシャバクリャクのために騒動に。
 ロシア沿海州朝鮮協会制作の「希望あふれる自由の大地」は、10月8日に浜離宮朝日ホールで特別試写会が行われます。多他民族国家としてのロシアの知られざる歴史—朝鮮民族ロシア移住150周年を記念して制作されたドキュメンタリー映画。エオーラ・パク監督・脚本。
 秋には2本のロシア映画の上映が計画されています。ニコライ・レべデフ監督の「ザ・クルー」は才能ある若きパイロット、アレクセイ・グーシチンの物語を描きます。アレクサンドル・ソク—ロフ監督の新作「フランコフォー二アールーヴルの記憶」は10月29日から東京・ユーロスペースで公開され順次全国で上映されます。
 12月にはノルシュテイン特集で「25日・最初の日」「ケルジェネツの戦い」「キツネとウサギ」「アオサギとツル」「霧の中のハリネズミ」「話の話」の6本を東京を皮切りに全国各地で上映されます。
 又、日本人監督による異色のロシアSF感動作「レミ二センティア」(記憶の万華鏡)が11月12日(金)からユーロスペースでレイトロードショーがおこなわれます。
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■2016年7月19日■

ロシア合唱芸術の豊かな彩りに感動の拍手―モスクワ音楽院室内合唱団来日
タネーエフ、ラフマニノフ、チャイコフスキーらの優れた作品で開花・発展
鮮やかさ、高度なハーモニー、声の響き、音楽による言葉の誠実さ

 アレクサンドル・ソロヴィヨフ率いる国立モスクワ室内合唱団日本公演は、7月19日東京・銀座ブロッサム、20日神奈川・神奈川県民ホール小ホール、22日栃木・小山市立文化センター大ホール、23日東京・新宿文化センター大ホール(第3回ロシア音楽祭)で開催され、大勢の合唱ファンに感動をあたえました。
 イタリア、ドイツ、ポーランド、オーストリアなどの国際合唱コンクールで優勝し、数々の国際音楽フェスティバルに参加してきた同合唱団は、日本におけるロシア文化フェスティバル最多の5回来日参加を果たしています。35名の構成で混声合唱団は、一部はアカペラによる合唱芸術の最高峰ニコライ・タネーエフ、合唱音楽をこよなく愛したゲオルギー・スヴィリドフ、セルゲイ・ラフマニノフのロマンス、チャイコフスキー・シュ二トケ・ベルトらの宗教曲で構成され、二部はロシア民謡や大衆歌曲。感動をあたえたのは彼等の歌唱力の高さもあるが、偉大な作曲家による優れた合唱曲の賜物であり、ロシア音楽芸術の真髄にふれることができるからです。亡きボリス・テヴリンの言葉を借りると「合唱音楽はすべてのロシア音楽芸術の始祖である」。
 また、合唱・民族楽器・舞踊による第3回ロシア音楽祭では、全国から23団体が集結し、6時間におよぶロシア音楽フェスティバルを展開、トリをモスクワ音楽院室内合唱団が努め、合唱ファンに深い感銘をあたえました。(撮影=丸山英樹)
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■2016年7月16日■

国立ボリショイサーカス来日公演が東京体育館3500名を皮切りにスタート
空中ブランコ・アクロバット、トランポリン、ロシアスイング、バランスアクトに魅了
熊・犬・ネコの可愛いサーカスにチビッ子たちが大喜び
東京・長岡・京都・札幌・横浜・長野・幕張・福岡・所沢・春野・名古屋・大阪で156回公演

 2016フェスティバルオープニング行事の一つ、ボリショイサーカスは日本の夏の風物詩として定着しています。7月16日午後5時の部のステージは、日ロ協会・日ロ交流協会・国際親善センター・日ロ文化交流センター・日本対外文化協会・日ロ創幸会の後援で、3500名の観客で満員、スリリングでアクロバチックな演技に魅了されていました。この公演には約500名の福祉施設の招待がおこなわれました。また、熊、猫、犬の可愛いサーカス演技に子供達は大喜び、サーカスグッズ、ロシア民芸品の買い物を楽しんでいました。公演は12都市156回公演で20万人の観客が見込まれています。(撮影=丸山英樹)
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■2016年6月17日■

ザハ−ロワ(バレエ)&レーピン(ヴァイオリン)シベリア芸術祭でオープニング公演
S・ナルイシキン国家院議長、高村正彦・自由民主党副総裁が挨拶
プーチン大統領・安倍首相がお祝いのメッセージ
レセプションではM・シュビトコイ大統領文化代理、栗原小巻・女優、原田親仁・政府代表、A・パノフ、V・レーピン挨拶

 ロシア文化フェスティバル2016IN JAPANオープニングセレモニーは、6月17日午後7時より、東京・サントリーホールで、トランスーシベリア芸術祭=スヴェトラーナ・ザハーロワ(バレエ)、ワディム・レーピン(ヴァイオリン)らの夢の共演で幕を開けました。
 冒頭、セルゲイ・ナルイシキン=ロシア連邦国家院議長・ロシア組織委員会委員長、高村正彦=自由民主党副総裁・日ロ友好議員連盟会長・日本組織委員会委員長が両国を代表して挨拶しました。また、ウラジーミル・プーチン大統領のメッセージをナルイシキン議長が、安倍晋三首相のメッセージを林肇外務省欧州局長がそれぞれ代読紹介しました。両氏には、ファルフ・ルジマトフ&岩田守弘と共にバレエ・日本舞踊夢の饗宴で2015年度文部科学大臣賞を受賞した藤間蘭黄・桜井多佳子ご夫妻が花束を贈呈しました。
 舞台は、ロシア最高峰のバレリーナ、ザハロワが「瀕死の白鳥」などで鬼気迫る踊りを披露、世界的ヴァイオリ二スト・レーピンが優雅な音色を響かせました。
 午後9時からANAインタコンチネンタルホテルでレセプションが開かれ、ミハイル・シュビトコイ大統領文化特別代理、女優の栗原小巻、原田親仁・政府代表・日ロ関係特命全権大使、ロシア連邦外務次官(元)アレクサンドル・パノフ、ヴァイオリニストのワジム・レーピンが祝賀の挨拶をおこないました。なお、来日したナルイシキン議長は、安倍晋三首相。大島理森衆議院議長、山口那津男公明党代表、高村正彦自由民主党副総裁、鳩山由紀夫元首相、民間外交推進協会(松澤建理事長)らと会見しました。(写真撮影=丸山英樹)

   プーチン大統領のメッセージ
 親愛なる友人の皆様。もてなし上手な日本の地で行われ、すでに11回目となるロシア文化フェスティバルのオープニングに際し、心からご挨拶いたします。本年は、日ロ国交回復60周年という記念すべき年にあたります。
 2016年はロシアにおける映画年であり、そのためフェスティバルのプログラムにおいても、芸術のこのジャンルに特別な位置が与えられています。日本のさまざまな都市、さまざまな都道府県で観客の皆様に傑作と認められているソビエトおよびロシアの映画だけでなく、全く新しい劇映画およびドキュメンタリー映画がご紹介されることになっています。その他、交響楽団のコンサートや高い技能の声楽家や演劇やバレエ、軽音楽のマスターたち、サーカスやフォークロアの芸術団の公演、そして美術展の実施も予定されています。
 フェスティバルが日本の文化における鮮やかな、そして思い出深い出来事になり、私達両国の国民間の信頼や相互理解の深化を促進すると私は確信しています。皆様にご幸運、忘れがたい印象、そして全ての最良のものがありますように、心からお祈りします。
             ロシア連邦大統領   V・プーチン

 安倍首相のメッセージ
 「ロシア文化フェスティバル2016INJAPAN」の盛大な開幕を心よりお祝い申し上げます。
 今年で11回目を迎えるこのフェスティバルは、ロシアの豊かな文化・芸術を日本で幅広く紹介することを目的としており、日露文化交流の中核を担う大変重要な行事です。これまでの10回の開催で累計1300万人以上のもの人びとが訪れており、日本におけるロシア文化の理解促進に大きな役割を果たしています。
 日本とロシア両国の、国民レベルでの交流と相互理解の促進は、二国間関係の一層の発展における橋頭堡となるものです。先月、ロシアのソチで行った日露首脳会談で、私からプーチン大統領に、両国国民間の相互理解を一層深めるため、大学・青年間の交流、観光客の増大、文化やスポーツ等の幅広い分野での人的交流の抜本的拡大を提案し、賛同を得たことを大変喜ばしく思います。大統領をはじめロシア側関係者の方々と日露両国間の交流を飛躍的に発展させていきたいと考えています。
 今回のフェスティバルでは、バレエ、クラシック音楽から映画、演劇、サーカス、文学にいたるまで、40以上のものさまざまな行事が日本各地で開催されると承知しております。このフェスティバルを通じ、日本とロシアの人々が優れた文化に触れ合い、お互いをより身近に感じることで、日露関係を更に発展させるための強固な礎になるものと確信しています。今回のロシア文化フェスティバルの成功を心よりお祈り申し上げます。
             日本国内閣総理大臣  安倍晋三

 高村正彦・自由民主党副総裁の挨拶
 ナルイシュキン国家院議長、ご来席の皆様。
 「ロシア文化フェスティバル2016・イン・ジャパン」の開会にあたり、日本側組織委員長として、一言ご挨拶申し上げます。
 本日は、ロシア側組織委員会委員長であるナルイシュキン国家院議長とともに、このように大勢の皆様を開会式にお迎えすることができ、大変喜ばしく思います。
 今年で11年目となる「ロシア文化フェスティバル」は、バレエ、音楽、演劇、サーカスなど質の高いロシア文化を日本に紹介する行事として定着しており、今回も東京だけでなく、札幌、名古屋、大阪、福岡など日本各地で開催されます。普段はロシアにあまりなじみのない人びとにとっても、日本にいながらロシア文化の魅力に触れる絶好の機会になると思います。
 私自身、本年1月にモスクワを訪問しました。ナルイシュキン議長、ラヴロフ外相といった要人との会談に加え、本場のバレエ「白鳥の湖」を鑑賞する機会にも恵まれ、改めてロシアの芸術のレベルの高さに感銘を受けました。本日、ロシアを代表するザハロヴァ女史やレーピン氏をお迎えして、バレエやクラシック音楽を再び鑑賞できることを楽しみにしておりました。
 日本とロシアは隣国ですが、日露間の人の往来は、同じく隣国である日中・日韓と比較して30分の1程度の水準であり、両国の市民間の交流を一層推進する余地があります。国と国の関係を発展させる上では、やはり人と人とのつながり、国民間の信頼関係を深めていくことが重要です。特に、文化交流は国民間の相互理解を深めるうえで非常に有意義です。ロシア文化フェスティバルを通じて、日本の国民がロシアの文化・芸術をより身近に感じ、ロシアに対する理解を深めるための一助となることを切に願っております。
 最後に、本フェスティバルの実施のためにご尽力下さった関係者の方々に心から感謝申し上げるとともに、ご来席の皆様のご健康とご多幸をお祈りし、私のご挨拶とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
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■2016年5月21日■

チジェフスキー指揮東京ニューシティ管弦楽団コンサート
才気ほとばしるチジェフスキーと鬼才・リュビーモフに万雷の拍手!

 フィリップ・チジェフスキー指揮東京ニューシティ管弦楽団コンサート「ピアノ協奏曲シリーズ①〜古典から現代まで」が5月21日に東京芸術劇場で行われました。曲目は、パーセル作曲歌劇「妖精の女王」および「アブデラザール」より抜粋、ハイドン作曲ピアノ協奏曲ニ長調作品21、ストラヴィンスキー作曲「ピアノと管弦楽の協奏曲」、そしてプロコフィエフ作曲交響曲第1番ニ長調作品25「古典交響曲」でした。
 フィリップ・チジェフスキーは1984年生まれとまだ若いですが、ロシア国内外で刺激的な演奏活動を行い、ボリショイ劇場でオペラも振る気鋭。一方アレクセイ・リュビーモフは1944年生まれで、冷戦の時代から西側の音楽に取り組み、現在も精力的に演奏活動を行う大ベテラン。この二人のマッチアップがどうなるかにも注目が集まりましたが、真剣勝負を思わせるそれぞれの演奏が、この上なく素晴らしい時間を作り出しました。
 第一部では17世紀後半と18世紀の作品が緻密に演奏され、観客は音の美しさや心地よさを十分堪能。休憩を挟んだ後の第二部は、一転して嵐を思わせるストラヴィンスキー作品の力強い演奏に度肝を抜かれました。そして20世紀の作曲家による「古典交響曲」で演奏会が締めくくられ、会場には万雷の拍手とブラボーの声が止みませんでした。
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■2016年1月30日■

アルフェエフ(イラリオン府主教)「マトフェイ受難曲」日本初演!
心癒される大作に、感動、賞賛の声続出!!

 オーケストラ・ナデージダ・合唱団ナデージダの弦楽合奏と合唱による2016年ニューイヤー演奏会が1月30日に浜離宮朝日ホールで行われました。曲目は、現代のロシア正教会で多大な尊敬を集めているアルフェエフ(イラリオン府主教=グネシン特別中学校、モスクワ音楽院、モスクワ大神学部で学ぶ)による『マトフェイ受難曲』(2006年作曲)で、全編、ロシア語によるユーリ・イリンのナレーションが響き渡ります。
 「マトフェイ」は、我々が普段耳にするイエス・キリストの十二弟子のひとり「マタイ」の、ロシア正教会の表記です。そして新約聖書の「マタイによる福音書」の、キリストの受難を題材にした『マタイ受難曲』は、J・S・バッハ作曲のものが有名で、日本でもたびたび演奏されていますが、イラリオン府主教による『マトフェイ受難曲』が日本で演奏されたのは、今回が初めてのことでした。
 演奏時間は約90分、桐朋学園大・モスクワ音楽院で学んだ渡辺新が指揮、休憩なしで行われましたが長さを感じさせない素晴らしい演奏でした。福音書の朗読に、美しい旋律の弦楽演奏と合唱、そして各パートの独唱で、ハリストス(キリスト)の受難と人類への愛と祈りが紡ぎ出され、心洗われる静かな感動が会場を包みました。ソリストは中村初恵(ソプラノ)、ヴァレンチナ・パンチェンコ(メゾソプラノ)、黒田大介(テノール)、アレクセイ・トカレフ(バリトン)でした。演奏後、聴衆からは「素晴らしかった」「大変感動した」と口々に感動や感謝の声が寄せられました。(写真=主催者提供)
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