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■2026年5月12日■

ロシア新星コンサート2026東京・横浜・さいたまで開催
A・ラム(チェロ)、N・リュチコフ(クラリネツト)、T・ウラジ―ミロフ(ピアノ)出演
“表現力に圧倒された”“何よりも楽しそうに演奏”―素敵なコンサート

 ロシア新星コンサート2026は、5月12日東京・音楽の友ホール、13日横浜・みなとみらい小ホール、14日さいたま市・市民会館おおみやRaiboc小ホールで開催されました。音友ホールはバッハ、プーランク、チャイコフスキー、フランクの4曲、横浜ではサン=サーンス、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、ムソルグスキー、コヴァ―チ、ショスタコーヴィチの6曲、大宮ではバッハ、ラフマニノフ、ロヴレーリオ、ラフマニノフ、チャイコフスキー、ストラヴィンスキーの6曲を演奏しました。聴衆の一人は「素敵なコンサートでとても刺激を受けました。何よりも楽しそうに演奏していたのが印象的です。表現力に圧倒された演奏会でした。音楽に対する丁寧さとまっすぐ向き合うことの大切さ、楽器と自分自身が共鳴することを汲み取ることができた気がします。」と語りました。(撮影=丸山英樹)

東京・甘いメロディと響きに胸がいっぱいーーーーー佐野真澄(ピアノ教育・音楽学)
 東京・音楽の友ホールの最初はピアノのチモフェイ・ウラジーミロフで、バッハ作曲/ブゾーニ編曲 ヴァイオリン無伴奏パルティータ第2番より「シャコンヌ」。整然と始まり、淡々と音楽を進めていましたが、曲が進むにつれて1つ1つの変奏を丁寧に弾き分け、最後はブゾーニのピアノ編曲ならではの荘厳な和音が鳴り響きました。アンコールにバッハの“主よ人の望みの喜びよ”を、心が洗われるような響きで聞かせてくれました。続いてプーランク作曲クラリネットソナタをニキータ・リュチコフ(P:チモフェイ・ウラジーミロフ)が演奏しました。Ⅰ:プーランクらしいメロディーが飛び交う中、リュチコフは顔で吹いているかのように豊かな表情で演奏、そして音楽の方向性が明確。不思議な終わり方が気にかかりました。Ⅱ:最弱音から劇的にfに到達し、続く何気ないメロディーが心に沁みる。クラリネットの硬質な音とピアノの柔らかな音の対比も美しい。つんざくような音の後、何かを投げかけるように終わりました。Ⅲ:リズミカルなメロディーを飛び跳ねながら吹いていました。どんどん変化する曲想、感情が加速する音楽に、会場全体が高揚感に包まれました。もう1曲は、チャイコフスキー作曲バレエ「白鳥の湖」より ロシアの踊り。カデンツァをたっぷり聞かせてもらった後の、ロシアの素朴なメロディーがクラリネットの音にぴったりでした。アンコールは、コヴァ―チ作曲“ショレム・アレイヘム”。クレズマーというユダヤ音楽のエキゾチックな音と旋律、独特な奏法に強い印象を受けました。  第2部はチェロのアレクサンドル・ラム(P:チモフェイ・ウラジーミロフ)のフランク作曲ヴァイオリンソナタ(チェロ版)。Ⅰ:ヴァイオリンとは違ってチェロの響きが心を落ち着かせ、艶のあるピアノの音によく合っていました。振幅が大きいが決してブレないチェロの演奏には貫禄がありました。Ⅱ:熱を帯びた2人の紡ぐ音にどこまでも惹き付けられ、ピアノの深い低音が身体の芯にまで響きました。Ⅲ:内向きだが力強さを感じさせる音楽の作りと、夢想的で美しい響きに浸りました。Ⅳ:低い音のチェロのメロディーが新鮮で、掛け合いの部分もハーモニーもピアノとのバランスがとても良かったです。下から迫ってくる迫力に興奮し、会場も熱気にあふれました。アンコールはラフマニノフ作曲チェロソナタより“第3楽章 アンダンテ”。甘いメロディーと響きに胸がいっぱいになりました。
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横浜公演=力強く、悲しく、そして美しいーーー佐野真澄
 5月13日横浜:みなとみらい小ホールにおいて、ロシアの新星コンサートが開催されました。1曲目、サンサーンス作曲クラリネットソナタをニキータ・リュチコフが演奏。Ⅰ:明るいクラリネットのメロディーが穏やかにホールに響き、爽やかな風が通り過ぎていきました。Ⅱ:リズミカルに音楽が進み、クラリネットとピアノの2人から共演する喜びが伝わってきました。Ⅲ:深刻な曲想が続いた後、消え入りそうな音が心を震わせました。Ⅳ:生命力にあふれていて、明日への希望をもらい、上品な響きで曲を閉じました。続いてラフマニノフ作曲ピアノソナタ第2番(第2版)チモフェイ・ウラジーミロフ。Ⅰ:劇的に始まり、複雑な声部も巧みに弾き分け、整然と演奏しました。Ⅱ:陰影を含んだ表現に魂が震え、大小様々な声部も鳴り響きました。Ⅲ:ラフマニノフの音の海に投げ込まれた感覚。フルコンを存分に鳴らせた熱演に鳥肌が立ちました。3曲目は、チェロのアレクサンドル・ラムで、ストラヴィンスキー作曲「イタリア組曲」より「メヌエットとフィナーレ」貴族的で優雅なメヌエットに、所々ストラヴィンスキーの和声が顔を出し、楽しく聴きました。フィナーレは、心地よさと驚きと、輝きを感じ、ロシアの宮殿のような音楽の作りを華麗に表現していました。第2部はチモフェイ・ウラジーミロフのピアノでムソルグスキー作曲「展覧会の絵か」より。第9曲「鳥の脚の上に立つ小屋」は、鋭いリズムとスピード感を持って始まり、妖しげな中間部から緊張感を保ちながら第10曲「英雄の門、古都キエフ」へと突入する。力強いコラール、鳴り響く鐘の響きが独創的なペダルによって重なり、ムソルグスキーとウラジーミロフによって「栄光のロシア」を見せつけられ圧倒されました。興奮冷めやらぬ中、続いてクラリネットのニキータ・リュチコフでコヴァ―チ作曲「ショレム・アレイヘム」。いきなり異国情緒たっぷりの、嘆き悲しむような旋律が心を揺さぶり、ユニークな音や奏法で一気に盛り上がりました。最後アレクサンドル・ラムのショスタコーヴィチ作曲チェロソナタ。Ⅰ:甘いメロディーをたっぷりと歌わせて、うっとりさせられ、背景を作るピアノの音もリズムも印象的。闇の中に消え入るように終わりました。Ⅱ:チェロのエキサイティングな部分と、指を滑らせて弾く不思議な音のアルペジオは忘れられません。Ⅲ:心えぐられる低音のチェロと、極めて美しいピアノの高音のコントラストが鮮やかでした。Ⅳ:おどけたメロディーが姿を変えて、少しずつ壊れながらも進んでいく。力強く、悲しく、そして美しい。ためらいなく進んでいく音楽にゾクゾクし、強烈に終わるところが、潔くて素晴らしかったです。本日のクラリネットとチェロとの共演のピアノは、全てチモフェイ・ウラジーミロフで、終始大活躍でした。(撮影=丸山英樹)
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埼玉・クラリネット、チェロとの共演のピアノが素晴らしいーーー佐野真澄
 5月14日さいたま:市民会館おおみやRaiBoC小ホールにおけるロシアの新星コンサートの最初はピアノのチモフェイ・ウラジーミロフでバッハ作曲/ブゾーニ編曲 ヴァイオリン無伴奏パルティータ第2番より「シャコンヌ」。落ち着いた音色で丁寧に音楽を進めていき、ダイナミックで華麗というよりは、祈りを捧げているような演奏。最後に一瞬まばゆい光が差しました。2曲目はアレクサンドル・ラムでラフマニノフ作曲チェロソナタより第3楽章アンダンテ。チェロのとろけそうな甘く優しいメロディーに、ピアノが大きなうねりを付けて、後半はピアノのメロディーにチェロのオブリガートが美しく煌めきました。3曲目はクラリネットのニキータ・リュチコフのロヴレーリオ作曲 歌劇「椿姫」の主題による幻想曲。長い前奏の後、もの悲しいメロディーを切々と吹き、おなじみのメロディーが次々と登場して華やかに自在に演奏し、会場は大いに沸きました。第2部は、ピアノのチモフェイ・ウラジーミロフでラフマニノフ作曲 楽興の時。第3番は重苦しい悲痛な叫びのようで、ウラジーミロフの低音のいぶし銀のような暗い響きが耳に残りました。第4番、疾風のごとく左手が動き、テクニックもテンポも加速し、もがき苦しむような感情が爆発していました。第5番、前曲とは対照的な、柔らかな光と暖かさに包まれて、救われました。続いて、チャイコフスキー作曲バレエ「白鳥の湖」より ロシアの踊り、クラリネットのニキータ・リュチコフ。鋭い響きのカデンツァの後、素朴な民族調のメロディーが現れ、お姫様の踊るシーンが思い出されました。最後はストラヴィンスキー作曲「イタリア組曲」で、チェロのアレクサンドル・ラム。序曲:古典的で華やいだ雰囲気に心浮き立ち、セレナータ:もの悲しいメロディーと、弦の上で弓を弾ませて鳴らす奏法に見入り、アリア:リズミカルで、装飾音が様々な表情を見せ、タランテラ:目まぐるしく動き、複雑に変化し、何度も繰り返される音型もユニーク、メヌエット:高貴な雰囲気にそぐわない音や、グリッサンドに驚かされ、フィナーレ:祝祭的な明るさを持ちつつ、ストラヴィンスキーらしい皮肉っぽい部分が少し心に刺さりました。今日も、クラリネットとチェロとの共演のピアノはチモフェイ・ウラジーミロフで、素晴らしいパフォーマンスに敬服しました。
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■2026年5月12日■

創立20周年・国交回復70周年記念レセプションを帝国ホテルで開催
シュビトコイ&栗原両国委員長、西村康稔(代理・東郷和彦)衆議院議員、鈴木宗男参議院議員、今井尚哉内閣官房参与、鳩山由紀夫元首相、神田鉄平外務省ロシア課長、長谷川裕也経産省課長、上月豊久前ロシア大使ら各界230氏が参集
両国代表にヴァイオリニスト服部百音、ワガノワバレエ協会代表A・オルロフが花束贈呈

 5月12日午後7時から、東京・帝国ホテルにおいて、ロシア文化フェスティバルIN JAPAN創立20周年・日ロ国交回復70周年記念レセプションが開催されました。はじめにミハイル・シュビトコイ=ロシア大統領文化特別代理・ロシア組織委員長、栗原小巻=女優・日本組織委員長のお二人が20周年を祝う挨拶を行いました。両氏に花束がヴァイオリニストの服部百音、ワガノワバレエ協会代表のアレクサンドル・オルロフから贈呈されました。来賓挨拶は、ニコライ・ノズドレフ=駐日ロシア連邦大使、西村康稔=日本ロシア協会会長・衆議院議員(代理=東郷和彦・元外務省欧亜局長)、鳩山由紀夫=第93代内閣総理大臣、小手川大助=大分県立藝術文化短期大學学長(元IMF日本代表理事)の4氏がおこない、鈴木宗男=参議院議員が乾杯の音頭をとりました。このあと飲食、歓談、記念撮影などで交流し午后9時に閉会しました。
 なお、西村康稔・日ロ協会会長(東郷和彦代理)の挨拶では、「この20年間、日ロ関係は一層政治的困難さを増してきました。ところが驚くべきことに、ロシア文化を日本に紹介する熱意とその質量はむしろ拡大深化してきているように思います。」「ただいまヨーロッパで「ベネチア・ビエンナーレ」という文化フェスティバルが開催されています。ここに、ウクライナ戦争以来参加を控えていたロシアが今年参加しました。NHKの報道で紹介されたロシアの出品は、ロシアの心を伝える興味深いものであり、戦いを終わらせる絆をめざしているように私には見えました。残念ながら事態は紛糾しているようです。もちろん、実際の戦争に直面しているところと同一には論じられませんが、しかし、文化の力を通ずる・国民間の相互理解が・世界の「共通の合言葉」になったらどんなに良いかという思いを捨てられませんでした。」とのべました。
 又、小手川大助・大分文化芸術短期大学学長は、「私は日本政府財務省で35年間勤務いたしました。其の間に世界銀行の賞金や国際通貨基金の日本政府代表理事を務めさせていただきました。学生時代にロシア語通訳としてソ連から来日したアーチストの方々と働いたロシアとの経験が2006年から復活し、指揮者のゲルギエフをはじめロシアの著名なアーチストの方々と近しくなる機会をいただき、新型コロナ前は毎年ゲルギエフと共同誕生日パーティ―を開催し、又モスクワで寿司会を主宰してまいりました。この間、ロシアの方々が心の底から日本を愛していただいていることに胸を撃たれました。真面目な日本人、日本製品の信頼性だけでなく、生け花や日本料理のような伝統的日本文化、そしてアニメやコスプレという最近の日本文化をロシアの方々は本当に愛していただいています。これにたいし、冷戦下の教育の影響で、日本国内のロシアに対する評価がまだ低いのが本当に残念です。このような中で文化交流が日本国民の石器を変え、本来の農耕民族の共通の特徴が随所にみられる両国の距離が抜本的に近づくことを心から期待しています。」とのべました。
 鳩山由紀夫・第93代内閣総理大臣は、「ことしは日ソ国交回復70周年の年ですが、これは私の祖父・鳩山一郎が病苦をおして実現したものです」とのべ、、「今日ほど隣国の中国とロシアとの関係改善、文化の交流が大事なときはありません。」と強調しました。 tr>
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■2026年5月11日■

ロシア文化フェステイバル2026IN JAPANオープニングコンサート
M・シュビトコイ、栗原小巻日ロ両国代表が挨拶
リュチコフ(クラリネツト)、ウラジーミロフ(ピアノ)、ラム(チェロ)、今川こころ(ヴァイオリン)、堀江牧生(チェロ)、渡辺智也(バス)、服部麻実(ソプラノ)が感動の演奏
ロシア代表団と安倍昭恵夫人、今井尚哉内閣官房参与らと懇談

 5月11日午後6時30分から、東京都中央区の銀座ブロッサムにおいて、ロシア文化フェスティバル2026INJAPAN オープニングコンサートが開かれました。冒頭、ミハイル・シュビトコイ&栗原小巻両国組織委員長が挨拶、20周年を迎えたフェスティバルの一層の発展を祈念しました。2人への花束贈呈が声楽の服部麻実、クラリネツトのリュチコフから行われました。司会はいちのへ友里、通訳は鍋谷真理子。
 舞台は、今川こころ(ヴァイオリン=ピアノ・日高志野)ローゼンブラット「カルメン・ファンタジー」、ニキータ・リュチコフ(クラリネツト=ピアノ・チモフェイ・ウラジ―ミロフ)ミヨー「スカラムーシュ作品165c」,堀江牧生(チェロ=ピアノ・堀江詩葉)プロコフィエフ「バレエ音楽「ロメオとジュリエット」より「騎士の踊り、ロメオとジュリエットの別かれ」、チモフェイ・ウラジ―ミロフ(ピアノ)メトネル「忘れられた調べ第1集川の歌作品38NO4ホ短調」「第2集悲劇的ソナタ作品39NO5ハ短調」、渡辺智也(バス=ピアノ・吉永哲道)ムソルグスキー「愛の言葉がなんでしょう」「神学生」歌曲集「死の歌と踊り」より「トレパーク」、アレクサンドル・ラム(チェロ=ピアノ・ウラジ―ミロフ)ショスタコーヴィチ「チェロソナタニ短調作品40」、服部麻実(ソプラノ=ピアノ・ミハイル・カンディンスキー)チャイコフスキー・オペラ「エフゲニー・オネーギン」より「手紙の場」の7名のソリストが感動的演奏をおこないました。
 又、シュビトコイらロシア代表団と駐日ロシア大使らは、出席した安部晋三夫人昭恵氏、内閣官房参与・今井尚哉氏らと懇談しました。(撮影=丸山英樹)

M・シュビトコイ委員長の挨拶
 深く尊敬する栗原様、そして大使閣下殿、親愛なる観客の皆様、大切なご友人の皆様、皆様の前で挨拶することは大変な名誉であります。20年前のことになりますが、日本におけるロシア文化フェスティバルが初めて行われました、その時の日本組織委員長は森喜朗先生であり、ロシア側委員長はナルイシキン大統領府長官でした。それらをすべて含めまして私はロシア組織委員会を代表しまして心から感謝申し上げます。つい最近まで安倍晋三先生が日本組織委員会の委員長でいらっしゃいました。彼は非常に偉大な素晴らしい政治家であり、そして私にとって大親友でもあります。2022年からこの大変な日本組織委員会委員長の仕事を栗原小巻さんが引き受けてくださり、ご活躍なさっています。
 この20年間を振り返りますと、情勢と文化のありようもいろいろ変化していて、さまざまなことがありましたが日ロの文化の交流は続けられ、心を開いて相手に伝えようとする熱意は変わっておりません。又、ロシアのアーチストたちは、日本の観客の水準が非常に高いことを知っております。ですから日本に呼ばれて出演することを本当に喜んで引き受けて責任を感じて演奏しているのです。そしてロシアの音楽愛好家も日本の音楽文化に非常に敬意を払って歓迎しているのです。日本とロシアは地理的に隣人どうしですが、良い関係を保っていくようにしなければなりません。20周年という記念のイベントを皆様と一緒にお祝いしたいと存じます。日本の文化芸術もロシアの文化芸術もいろいろ変化をとげていますが、この日ロの文化交流関係は将来に継続してゆくことが重要と思っております。

栗原小巻委員長の挨拶
 ロシアの芸術は、日本とロシアに長い友好の歴史を作っています。私達は文化交流をとても大切に思っています。ロシア文化フェスティバル2026IN JAPANのオープニングを心から嬉しく思っています。本日は尊敬するシュビトコイ委員長のの御臨席を賜り、そして豊かな才能、あふれる情熱、本年も素晴らしい芸術家が来日してくださっています。アレクサンドル・ラム、ニキータ・リュチコフ、チモフェイ・ウラジ―ミロフの3人です。高い評価を受けている素晴らしい日本の芸術家、今川こころ、渡辺智也、堀江牧生、服部麻実の4人が出演いたします。日ロ国交回復70周年、ロシア文化フェスティバル20周年を記念した本日のオープニング合同コンサート、音楽の気高さ、藝術の真髄をどうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。

日ロ11名の音楽家が大熱演!――――――佐野真澄(音楽学、ピアノ教育)
 オープニングコンサートは、ヴァイオリンの今川こころ(P:日高志野)から始まりました。ローゼンブラッド作曲カルメン・ファンタジー。親しみのあるカルメンのメロディーが軽快なリズムに乗って、エキゾチックな雰囲気や、ジャズ風の響きで出てきて楽しみました。中間部の夢のような穏やかで美しいメロディーに酔いしれ、ヴァイオリンとピアノの見せ場もあって、会場は一気に盛り上がりました。続いてクラリネットのニキータ・リュチコフ(P:チモフェイ・ウラジーミロフ)のミヨー作曲スカラムーシュ。Ⅰ:クラリネットを吹きながら足を踏ん張ったり背伸びしたり、身体が上下左右に大きく動いて、音が隅々まで飛んでいきました。Ⅱ:少しとぼけた感じの音が心に残り、ピアノの弱音も美しく、3拍子がとってもエレガントでした。Ⅲ:サンバのリズムに心がうきうきしました。ステップ踏んで、まるで踊りながら吹いているチュリコフの姿が、陽気な響きと共に印象的でした。3番目はチェロの堀江牧生(P:堀江詩葉)で、プロコフィエフ作曲バレエ「ロメオとジュリエット」より。1、騎士の踊り:味わい深い響きのチェロと力強いピアノで熱演。ジュリエットがパリスと踊るシーンの切ないメロディーが、ピアノのオブリガートと相まって美しく響きました。2、ロメオとジュリエットの別れ:光と影が交差するようなメロディーを想いを込めて演奏し、余韻のある終わり方も心に残りました。次はチモフェイ・ウラジーミロフのピアノソロでメトネル作曲 忘れられた調べより 第1集「川の歌」:ペダルの濁らせ方が絶妙。アルペジオの動きは波のうねりのよう。高音は水しぶきだろうか?遠い昔を思い出させるような曲想の、繊細な表現が素晴らしい。第2集「悲劇的ソナタ」:決然と始まり、どんどんメトネルの音楽に引き込まれる。自由に歌いながら飛んでいるような演奏。静かに着地したのもつかの間で、さらに心の奥へ奥へと入ってくる。最後は感情の高まりが最高潮に達しました。5番目はバスの渡辺智也(P:吉水哲道)。ムソルグスキー作曲 1、愛の言葉が何でしょう:耳にスーッと入ってくる心地よい声と、ピアノの弱音が会場に柔らかく響きました。2、神学生:何かを叩いているような苛立つリズム、早口で歌うユーモラスでエネルギッシュな歌を、表情豊かに聞かせてくれました。3、「死の歌と踊り」より トレパーク:不気味な声に始まり、ピアノの吹雪や情景の表現と、酔った老農夫と死神の不思議な踊りの歌の部分も興味深く、終わり方も印象的でした。次にチェロのアレクサンドル・ラム(P:チモフェイ・ウラジーミロフ)のショスタコーヴィチ作曲チェロソナタ。Ⅰ:冒頭は心がざわつく感じで、続く爽やかで穏やかな雰囲気の美しいメロディーにうっとりさせられ、次第にショスタコーヴィチの多彩でユーモアのある音楽に引き込まれていきました。Ⅱ:ピアノの繰り返されるA音が胸に刺さる。何といっても中間部の、チェロの弦を上下に滑らせる手の動きとフラジオレットの響きは一度聴いたら忘れられない。同音連打が強烈なエネルギーを発し、2人とも大熱演でした。最後はソプラノの服部麻実(P:ミハイル・カンディンスキー)で、チャイコフスキー作曲オペラ「エフゲニー・オネーギン」より 手紙の場。声もピアノの音もとても伸びやかで、心情を巧みに表すピアノと揺れ動く恋心あふれる声にオペラのシーンがよみがえりました。ドラマチックなチャイコフスキーの音楽と歌声に会場が包まれました。
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■2026年5月9日■

アルタイ共和国アレクセイ・チチヤコフ来日ライブ
カイ、口琴コムス、縦笛ショールの名手
江東・桧原・山名・横浜・早稲田で開催

 アルタイ共和国のカイ、口琴コムス、縦笛ショールの名手であるアレクセイ・チチャコフのライブが5月9日東京・江東区チャービー、10日桧原村藤倉校舎、12日山名市蚕天ノ室、14日横浜市横浜開港記念会館、16日新宿区早稲田RINENで開催されました。
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■2026年4月4日■

映画祭「超域の映像 タルコフスキー特集2026」行われる
20代、30代の若い観客の熱気が充満

 没後40年・超域の映像 タルコフスキー特集2026は、4月4日から10日、東京渋谷区・ユーロスペースで行われ、連日満員でした。続いて4月10日から16日、京都・アップリンク京都でも行われ好評でした。4月24日からは東京・神保町シネマリスにおいて上映され、全国に拡大上映されることになりました。5月2日から8日は大阪・第七芸術劇場、5月8日から14日は小山市・小山シネマブレ、8月21日から27日は宇都宮ヒカリ座、そのあとは愛知県ナゴヤキネマ・ノイ、神戸市・元町映画館、沖縄県・桜坂劇場、北海道・シアターキノで上映されます。

美しく独創的な作品世界が国境を越えてーーーーーーー杉浦かおり(映画評論家)
 「映像の詩人」として名高いアンドレイ・タルコフスキーが54歳で病没したのは、チェルノブイリ原発事故によって世界が騒然とした1986年の暮れ。ソ連時代は難解と評される事も多かったが、美しく独創的な作品世界が国境を越えて映画界のみならず広範な分野の芸術家から熱烈に支持され、その影響下で生み出された映像表現に慣れ親しんだ若い世代にもファンを増やし続けている。たとえば先年亡くなった坂本龍一がタルコフスキーに捧げた「撮られていない架空の映画の為のサウンド・トラック」などのトリビュート作品も、死後の人気の高まりを後押ししているだろう。
 タルコフスキー生誕の4月、没後40年を記念した特集が組まれ、ニューヨーク国際学生映画コンクール第一位に選ばれた中編『ローラーとバイオリン』から、史上最年少でヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ金獅子賞に輝いた反戦名画『僕の村は戦場だった』と、至高のイコン画家をモデルに中世ロシア社会を描いた長編『アンドレイ・ルブリョフ』、水と緑の地球と近未来の宇宙ステーションを対比させながら人間存在の本質に迫った異色の思弁SF『惑星ソラリス』、自伝的な挿話を近現代史に織り交ぜた映像散文詩である『鏡』、そして洗練を極めた映像と謎めいた旅の物語で観客を哲学的思索に誘う『ストーカー』の6本が、ミニシアターの聖地ユーロスペースとアップリンク京都で上映された。連日満席が続く大評判となった事から、神保町に新設された映画館シネマリスでもオールナイト企画が組まれ、いずれもオールドファンを圧倒的に上回る20代30代の若い観客の熱気に包まれた。
 1960年製作の学生映画から、1979年にソ連で最後に製作した前衛的な冒険譚まで、一作毎に表現を模索し続けた作家の個性と深化を辿る「タルコフスキー特集2026/超域の映像」は、この後全国の劇場で拡大公開が予定されている。
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■2026年3月1日■

生誕120年『てぶくろ』の画家ラチョフと民話絵本の世界展
原画含むラチョフ・コレクション32点を展示

 3月1日から5月10日まで、東京・練馬区のちひろ美術館において「生誕120年『てぶくろ』の画家ラチョフと民話絵本の世界」が開催されました。エフゲニー・ラチョフはトムスク生まれ、動物絵本の制作に取り組み、戦後、動物たちに人間的性格を重ねた表現を取り入れた民話絵本を発表、活躍してきました。今回はラチョフの32点にあわせ、同時代を生きたタチヤナ・マーヴリナ、マイ・ミトゥーリッチ、ヴィクトル・ドゥヴィードフらの作品も展示しました。
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■2026年4月8日■

ナイデョ―ノフ・モスクワ音楽院教授迎え、春を奏でる室内楽の夕べ
文化交流コンサート~ヘンデルからシューベルトへ
響き合う文化の架け橋~フェイギン夫妻、堀江兄弟心ひとつに

 4月8日、東京・渋谷美竹サロンコンサートでハイレベルな演奏を披露したのは、アレクセイ・ナイデョーノフ(チェロ)、堀江牧生(チェロ)、堀江恵太(ヴァイオリン)そしてドミトリー・フェイギン(チェロ)と新見フェイギン浩子(ピアノ)でした。チェリストが3人も揃いベートーベン曲「3台のチェロのためのトリオ ハ長調Op.87」は楽しみ。ベートーベンが遺した唯一のチェロ協奏曲であり、チェロにとってはかなりの難曲。3台のチェロが均等に対話しながら、メロディーと伴奏の部分を交互に入れ替わりながらの演奏の妙には、聴くことのできた喜びで思わず笑みがこぼれました。特に堀江牧生の明確なシンコペーション、スケルツォの豊かな表現には驚きました。3台のチェロは、3人の演奏家によってあたかも違う楽器のように異なる個性、音色が奏でられていました。ヘンデル曲「2台のチェロとピアノのソナタOp.2-8」は、ヴァイオリンとビオラとピアノのためのトリオ・ソナタですが、チェロのために書かれたと思えるくらいナイデョーノフとフェイギンのチェロの音色がぴったりとはまっていました。ナイデョーノフの技巧と新見フェイギン浩子のピアノの鍵盤の対話、フェイギンの奥深い豊かな音色とピアノとの呼応が鮮やかな印象を残しました。シューベルト曲「ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調 D898」では、ヴァイオリンの堀江恵太が高度なテクニックに裏打ちされた多彩な音色、特に輝くような一音一音は会場全体がパッと明るくなったようでした。第3楽章のスケルツォ、アレグロではピアノの特徴的なメロディーをヴァイオリン、続いてチェロが呼応して展開しています。そして第4楽章のアレグロヴィヴァーチェ、プレストでは、前の楽章よりも更にスピードアップなのかと思うと、どんな演奏になるかと心配な気持ちも起こりましたが、ヴァイオリンもチェロも難しい技巧を自然な流れのように演奏し、聴衆を惹きつけていました。最高の音楽教育で磨かれた中でも数少ない演奏家たちの素晴らしい音に昂揚し、満足感を味わうと同時に、ロシア人と日本人の音楽的感性が響き合いながら、交流し、架け橋がしっかりと作り上げられようとしていることを感じました。(仙場真理)(撮影=丸山英樹) 
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■2016年3月27日■

ロシア文化フェスティバル春の懇談会開く
組織委員、専門家から新しい独創的アイデア提案
小数民族の藝術を!オペレッタ劇場を!人形劇を!

 ロシア文化フェスティバル日本組織委員会&ロシアン・アーツは、3月27日午後1時30分から、市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷・私学会館において、ロシア文化フェスティバル懇談パーティ―を開催しました。会には組織委員会役員やフェスティバル参加芸術家、各専門家の皆様が出席しました。 最初に長塚事務局長が挨拶、20周年の印象的なこととして、2011年の東日本大震災被災者支援コンサートと、歴史上初めてのボリショイ・マリインスキー合同ガラコンサートの実現を述べました。2027年・28年の企画の推進と当面するオープニングコンサート&新星コンサートの追い上げ、マツーエフ&サンクトフィル&モイセーエフバレエの三大企画の成功めざす活動への協力を訴えました。
 会では児島宏子氏が「ロシア文化芸術を深く広く普及していくことの重要性」をのべ、木曽真奈美氏が「ロシアの文化芸術は世界一。文化芸術こそ世界平和のシンボルだ」と強調されました。谷本潤氏は「専門分科会を開き深める必要」をのべ、鴨川和子氏は「シベリアの少数民族の芸術を紹介してほしい」と希望、岩田守弘氏は「ブリヤートオペラバレエ劇場など地方の文化・芸術も招いてほしい」とのべました。長田真紀氏は「ファッションショー、人形劇の招聘を」、安達紀子氏は「チェーホフ文化講座などが参加者が多い」と指摘し、藤原博行氏は「若い人はアニメだ、物産展もよい」、木佐森雅道氏は「フェスティバルが文化芸術を吹き込んでくれるのでありがたい」、佐野眞澄氏は「若い人にロシア芸術を丁寧に説明していくことが大事」とのべました。大西裕子氏は「レクチャーコンサートを!オペレッタ劇場招聘を!トルストイ「戦争と平和」ハイライト版は好評」、山口舞氏は「教育に関心が強い」、伏田昌義氏は「新作映画の上映を」、江藤幸作氏は「会員の希望・関心を基礎に文化的な旅行企画を推進」とのべました。朝妻幸雄氏は「大勢の方々の叡智を集め継続することが大事」と強調し、岸本力氏は乾杯の音頭をとり「がんばりましょう!」と激励しました。
 短時間にもかかわらず、大勢の出席者が発言し、国際情勢から来るさまざまな困難をのりこえて、「ロシア文化フェスティバル」を成功させる堅い意思統一が形成されたよいパーティ―となりました。
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■2026年1月16日■

『エアーパ二ツクー地震空港大脱出』公開試写会
アレクサンドル・ミッタ監督、栗原小巻特別出演
モスクワ在住の商社・企業関係者がエキストラで出演

 「古典映画の再評価と同時代作家の発見」をテーマに、国内外の映画の特集上映を行っているアテネ・フランセ文化センターにおいて、1月16日、映画『エアーパ二ツクー地震空港大脱出』公開試写会が行われました。この映画は栗原小巻特別出演のロシアアクション映画で、監督・脚本は日本人には『未来への伝言』『モスクワはわが愛』で知られるアレクサンドル・ミッタです。又、モスクワ在住の日本の商社・企業関係者がエキストラで出演しました。音楽はアルフレード・シュ二トケ、出演はゲオルギー・シジョーノフ、アナトリー・ワシーリエフ、レオニード・フィラトフです。参加者は「ソ連時代のアクション映画で珍しい」「ミッタ監督の追悼になった」などと述べていました。
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■2026年1月15日■

ロシア連邦国立ペルミバレエ学校公認校PERM創立20周年
イリーナ・コズィンツェワ、リンマ・シラエワが来日・指導・審査
第17期卒業試験が東京・ノアスタジオで開催

 ロシア連邦国立ペルミバレエ学校公認校PERMは設立20周年の本年を迎え、第17期生卒業試験が1月15日東京・ノアスタジオ都立大で行われました。2部構成のコンサート形式で、第1部はクラシックバレエ(バー、センター、アレグロ、ポワント)とキャラクター民族舞踊(バー、センター)、第2部は、「ドン・キホーテ」よりセキディリア、東洋の踊り、ハンガリーの踊り、「白鳥の湖」よりスペインの踊り、「ナイアードと漁夫」より友人の踊り、「ヴェスタールカ」よりヴァリエーション、「海賊」よりオダリスク アントレ、「人形の精」よりヴァリエーション、スペインの踊りパソドブレを披露しました。ペルミ本校からは卒業試験のためにイリーナ・コズィンツェワ(ロシアバレエアカデミー舞踊芸術学士)とリマ・シラエワ(ロシア連邦功労芸術家)が来日し、17期生の成長した姿を見守っていました。観客は生徒の家族を含め20人くらいでした。参加した第17期生は6名で、かわるがわるの出演でしたので、パーテーションの後ろから演目が進むにつれて荒い息切れが聞こえてきました。これまでの日本のバレエ指導は教師が踊ってきた経験だけに頼ったものでしたが、PERMではバレエ指導のための本格的カリキュラムを学ぶことができます。バレエの魅力を深く理解し、次世代へ伝えることのできる指導教師を目指す学びの場を提供しています。(取材 仙場真理)
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