『全ロシア音楽コンクール』最高位受賞者ガラ・コンサートが開催され,5月の風のように爽やかな4人のソリストが来日しました!

 

 

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▲写真中央に,来日した4人の音楽家エレーナ・ローシさん、ナタリヤ・ドミトリエフスカやさん、ドミトリー・スミルノフさん、アレクサンドル・ラムさん。4人を囲んで右端が、ピアノ伴奏の塩塚美知子さん、左が新見・フェイギン・浩子さん。左端が著者

 

 

18日東大和市ハミングホール公演では、リハーサルのために午前中に到着。良いお天気に誘われてホール周辺をお散歩に出かけ、昭和の雰囲気が残る商店街では、駄菓子屋さんや和菓子屋さんの店先の人形焼に興味を持つなど、短い滞在を満喫しました。

 

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「東京は初めてですが、自分の目で見れて嬉しい!大好きになりました。洗練された感覚に温かく迎えられて感謝しています!」と話してくださったのは、写真中央、ショートカットに紫色ドレス姿の声楽女声部門第1位ナタリヤ・ドミトリエフスカヤさん。明るい人柄で楽屋でも人気者でしたが、一歩舞台へ出ると、すでに大物歌手の貫禄たっぷりで、アンコール曲「さくらさくら」までずっと会場中の心も魅了しました。

 

 

 

同じく写真中央、ピンク色のドレスに身を包み初々しい笑顔で座っているのがピアノ部門第1位のエレーナ・ローシさん。真面目で謙虚な彼女は、休憩時間にも自らピアノの前に座るほど熱心で、またそれが幸せでならないという様子だったのが印象的でした。お話を伺ってみましょう!

いちのへ:ピアノをはじめるきっかけは何だったんですか? ピアノのどんなところがあなたを惹きつけるのでしょうか?

ローシ:それは幸福な偶然です。母親はバイオリンを、父はロシア民族楽器バヤンを演奏していたので、私にも音楽を習わせたいと考えていました。母ははじめはバイオリンを習わせたかったようですが、私の住んでいた環境ではあまりバイオリンの優れた教育がなかったので、偶然ピアノを習う機会を与えられました。けれど、それがきっかけで本当にピアノが好きになり、他の楽器を演奏したくないと言う程だったのです。ピアノはオーケストラのようで、いろいろな効果や音色を与えられるという考えがありますが、まさにその通りだと思います。

 

コンクール第1位というレベルまでこの楽器を演奏してきて、壁にぶつかったことはありましたか?

エレーナ:ここまでマスターするまでには、きっとどの職業でもそうでしょうけれど、”再認識しなければならない時”があると思います。子供の頃は、作曲家の意図などあまり理解できませんが、14,15歳頃になると、成長・発展しなければならないのです。何もできなくてすべてを投げ出したくなるのですが、また練習をはじめ、目標を達成出来るようになるのです。

 

いちのへ:どんなメロディーを演奏しているときに幸せを感じますか?

ローシ:やはりロシア人ですからロシアの作品、特に20世紀の作品、スクリャービンやプロコフィエフ、もちろんラフマニノフといった作曲家の作品が好きです。プロコフィエフの2番は”ポルシェ”と言われていますが、これも何度も演奏しています。ラフマニノフの協奏曲はすべて好きです。もちろん音楽家は様々な音楽が好きでなければなりませんが・・・バッハなども好きではないと言えませんね。

 

いちのへ:あなたの演奏で、日本のお客様にどんなことを一番伝えたいですか?

ローシ:演奏家にとって、作曲家が何を書いているのか、そのときに何を感じていたか、を伝えなければならないという使命があると思います。自分の感情を通じてですが、その結果として作曲家と演奏者との間に協力関係が生まれるのだと思います。毎回、聞いてくださるお客様が、その作曲家の何かまったく新しいと感じるものを得られるような演奏画できたらと願っています。

いちのへ:ありがとうございました!

 

(インタビュー2につづく)

 

 

 

「ロシア文化フェスティバル in JAPAN 2013」

スタートの季節4月にはモスクワの2大美術館展プログラムがはじまります!

ひとつは『国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展』

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大好評全国巡回中のレーピン展は、4月6日から5月26日にかけて神奈川県立近代美術館でフィナーレを迎えます。文豪トルストイやドストエフスキー、作曲家チャイコフスキーやムソルグスキー……肖像画や歴史画の名作から生き生きと帝政ロシア時代が甦ります。公式HPはこちら

(→過去Blog「レーピンが誘う芸術の秋」はこちら

 

そしてもうひとつは『プーシキン美術館 フランス絵画300年』4月26日から6月23日にかけて愛知県美術館にて待望の幕開けです。

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7月からは横浜で、9月からは神戸で開催が予定されているこの展覧会では、印象派モネやルノワール、セザンヌ、ゴッホ、そして20世紀のピカソやマティス……日本人に特に人気のある画家たちの作品がずらり。

 

現在、愛知会場限定公式FBページやTwitter(@Pushkin_Aichi)と連動してユニークな企画が進行中!

 

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【教えて!ジャンヌ・サマリー】ではクイズ形式で展示作品をさらに深くお楽しみいただくための豆知識を、また【今日のジャンヌ・サマリー】ではまるでジャンヌ・サマリーのような美女たちがと同ポーズで毎日登場。ほかにも、作品をイメージしたネイルデザインコンテストやアレンジフラワーコンテストなど、ポスターにもなっている印象派ルノワール作『ジャンヌ・サマリーの肖像』がさらに身近に印象的に展開されています。

→公式HPはこちら

 

ロシア人がロシアの誇りを収集したトレチャコフ美術館のロシア絵画と、ロシア人が恋焦がれて収集したプーシキン美術館のフランス絵画。どちらも見逃せません!

 

 

この春来日!ガラ・コンサート出演者ご紹介! 〜その2〜

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この春おすすめのイベント『全ロシア音楽コンクール2010年優勝者ガラ・コンサート』。来日が待ち遠しいピアノ・ヴァイオリン・チェロ・女声部門の覇者をご紹介しましょう!

 

●ピアノ部門第1位はエレーナ・ローシさん。

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1989年 カザン市生まれ。ジュガーノフ記念カザン国立高等音楽院付属中等音楽専門学校、カザン国立高等音楽院を卒業。第5回セルゲイ・ラフマニノフ記念 国際青少年コンクール第1位など受賞多数。ロシア連邦大統領奨学生として将来を期待されている美少女です。

 

https://www.youtube.com/watch?v=OM5p1RXvOPc

 

▲モスクワでの「全ロシア音楽コンクール」ガラ・コンサート(プロコフィエフ『ピアノ協奏曲2番』)から、彼女とその演奏がどのように進化したのか・・・目が離せません!

 

 

 

●つづいて、ヴァイオリン部門第2位(第1位なし)はドミトリー・スミルノフさん。

 

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▲1994年サンクトペテルブルグ生まれ。4歳でヴァイオリンを始め、現在はリムスキイ=コルサコフ記念サンクトペテルブルグ国立音楽院付属中等音楽専門学校学校に在学中。伝説的ヴァイオリニストのイダ・ヘンデルの奨学生として、カーネギーホールなど海外の名だたるコンサートホールや一流演奏家と共演していらっしゃいます。2006年D.オイストラフ記念モスクワ国際ヴァイオリンコンクール優勝など受賞多数。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Uhz_pPtWnPM

▲ペテルブルグの街のように優雅で繊細な雰囲気を持つスミルノフさんの演奏。日本でもファンが増えそうですね!

 

●そして、チェロ部門第1位はアレクサンドル・ラムさん。

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1988年ウラジオストク市生まれ。現在はチャイコフスキー記念立モスクワ国立音楽院の学生です。第1回ケンブリッジ国際コンクール第1位ほか受賞多数で、モスクワで開催される国際フェスティバル『PrimaveraClassica」にも何度も参加しており、観客による特別賞に輝いた実績を持っています。

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▲ラムさんのYouTubeチャンネルはこちら。幅広いレパートリーを持ち、つねに新しい姿をみせてくれます。

 

 

 

●最後に、独唱部門からは女声第1位のナタリヤ・ドミトリエフスカヤさん。

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1987年キスラボツク生まれ。ラフマニノフ記念国立ロストフ音楽院独唱科を卒業後、ロストフ国立音楽劇場のソリストとして迎えられ、活躍していらっしゃいます。第1回ガリーナ・ヴィシネフスカヤ国際オペラ芸術家コンクール第1位ほか受賞多数。

 

http://www.youtube.com/watch?v=saC2sZ27Tws

 

▲こちらもモスクワで行われた全ロシア音楽コンクールのガラ・コンサートでの歌声です。この響き、ぜひ生で堪能したいですよね。

 

 

ロシアから世界へ、少年少女から大人へと、音楽の翼を広げはじめた若き才能たち。今しか聴くことが出来ないであろうその音に出逢ってみませんか。

 

 

 

 

 

 

今回はこれから注目のイベントをご紹介します!

5月17日(日経ホール)、18日(東大和市民会館ハミングホール)にて開催される『全ロシア音楽コンクール2010年優勝者ガラコンサート〜ピアノ・ヴァイオリン・チェロ・女声部門の覇者を迎え〜』

 

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クラシック音楽コンクールと言えば、4年に一度ロシアで開催される『チャイコフスキー・コンクール』が有名ですが、『全ロシア音楽コンクール』は、より若くより広い分野で才能溢れる音楽家たちを発掘・支援するために、ロシア連邦によって2010年に初開催された今注目のコンクールのひとつです。

 

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公式サイトはこちら

 

 

初開催の2010年は「ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽」の4部門、

2011年は「交響楽および合唱の指揮、室内楽演奏」の3部門、

2012年は「吹奏楽、パーカッション、ハープ、オルガン」の4部門、

そして今年2013年は「民族楽器」部門で審査が行われ、

来年2014年は再び第一回と同部門・・・というように各部門が4年サイクルで開催されることになっています。

 

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第一次・第二次選考は、毎年9月中旬〜11月初旬にかけて8つの連邦管区で、そして第3次選考〜表彰式、入賞者ガラ・コンサートは首都モスクワで開催されます。

 

 

今回は、記念すべき第一回目2010年優勝・最高位に輝いたスターたちが来日します。

今、ロシアから世界に羽ばたこうとしているその若き才能のきらめきに、大人への階段を駆け上るその貴重な瞬間に、ひとあし早く出逢ってみませんか?

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロシアの「ラシースカヤ・ガゼータ」と日本の「毎日新聞」という両国を代表する新聞社の主催による「日本・ロシアフォーラム」が、2月28日東京で開催されました。

メインフォーラム(両国代表、主催者の挨拶、特別基調講演)のあと、ビジネス(資源開発・インフラ)、技術(IT・宇宙)、文化・スポーツの各分科会に分かれ、各界の代表者や専門家をパネリストに意見交換が行われました。

 

「文化・スポーツ分科会」では、茶道裏千家前家元、ユネスコ親善大使、さらにロシア文化フェスティバル日本組織委員会委員を務められている千玄室さんが登壇。ご先祖様である千利休が一椀のお茶で権力者に和敬清寂の心を教えたエピソードや、茶道の心得を例に挙げ、日本の伝統文化である茶道を通じて実践していらした民間外交の大切さについて熱弁をふるい、会場を魅了しました。

また、女優で、ロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長としてご活躍されている栗原小巻さんは、 日本語・ロシア語を織り交ぜ、心のこもったビデオ・メッセージで会場に華を添えました。(以下、要約でご紹介いたします)

 

「日本・ロシアフォーラムの開催を心からお祝い申し上げます。私自身は十代の頃から、バレエ交流や合作映画などでロシア文化に親しみ、現在に至るまでロシアの素晴らしい芸術家・指導者の皆様にお教えいただきました。そのご縁で、2006年の開幕以来「ロシア文化フェスティバル」に関わっておりますが、日露の文化交流や平和友好に多大な貢献をしていると、組織委員会の一員として自負しております。これはひとえに、ロシアの芸術家の皆様方、そして両国の関係者の皆様方のご尽力のおかげだと思っております。このフェスティバルを通じまして、年間100万人以上のロシア芸術・文化を愛好する日本の方々が、現代ロシア芸術と知り合う機会を得て、芸術家の誠実さや芸術の尊さを実感して参りました。2011年の東日本大震災や原発事故で日本が悲劇を被ったとき、芸術活動の友好的な支援は非常に大切なものでした。文化交流が両国民の関係を強くすること、そして両国の平和と友好を心から願っております。」

 

会場ではパンフレットとともに、このフォーラムのロゴマークの小鳥を作るための折り紙も配布されました。赤と青に塗り分けられたこの折り紙を折っていく作業は、まるで日本とロシアの接点を重ね合わせていくようで、日本・ロシアフォーラムを象徴するものでした。それぞれが完成させた小鳥が、両国をつなぐ空へ羽ばたいていきますように・・・!

 

 

 

2月20日、ボリショイ・サーカスに人生を捧げた故・東道輝会長のお別れ会が催されました。
楽しいことが大好きで、それ以上に楽しんでもらうのが大好きだった東会長のお人柄どおり、ロシアからの友好勲章を胸に微笑む東会長を囲んでの温かなひとときになりました。

 

 

「日本ではもちろん、ロシアではそれ以上に、東さんは著名な方でした。」

弔辞が読まれたステージでは、生演奏とともに東さんの思い出写真がスライドショーで流れました。

 

 

▲ステージ脇に用意された東さんの貴重な想い出コレクション

 

▲東さんを心から慕うロシア人たちから贈られたというポートレートや東さんをモチーフにしたマトリョーシカもありました。

▲ロシアから授与された勲章の数々も並びました。

 

 

 

 

▲ソ連時代の1958年に初来日したときから手がけてきたボリショイ・サーカス公演パンフレットは、赤色にこだわっていたそうです。

 

 

 

「ロシア文化フェスティバル in JAPAN」毎年恒例のボリショイ・サーカスと、日本組織委員会副委員長としてもご活躍された東さんは、フェスティバルには欠かせない存在でした。

 

▲2011年公演では私も日本語アナウンスを務めさせていただきました。

 

▲2011年フェスティバルパーティにて、ボリショイ・サーカス大木睦美社長とともにお茶目な敬礼姿の東会長

 

「どんな人にも、同じように丁寧でした」大木ボリショイ・サーカス社長をはじめ、皆様が口を揃えてそうおっしゃっていたのが印象的でした。まるで今にも会場に「やあやあ!」と現れそうで、今もまだこの場にいらっしゃらないことが信じられませんが、それでも、東さんのスピリットは、今年2013年に来日55周年を迎えるボリショイサーカスを通してこれからも私たちに受け継がれていくはずです!

 

東会長、どうぞ安らかにお眠りください・・・!

 

 

 

2013年フェスティバル速報!

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まもなく参加者1000万人を突破する『ロシア文化フェスティバル in JAPAN』!

函館に最初のロシア領事館が開設されてから155周年を迎える今年、

文化・芸術の交流を通してさらに日本とロシアの心を近づけるべく

ロシア組織委員会委員長には、セルゲイ・ナルイシュキン ロシア国家院議長が、

日本組織委員会委員長には、第93代内閣総理大臣 鳩山由紀夫氏が就任。

 

 

▲6月3日オープニングセレモニーには、マリインスキー劇場ソリストで国会議員、ファッションモデルやTV司会者としても活躍している才色兼備マリヤ・マクサコワさんが来日予定!

 

 

 

 

▲さらに6月23日オープニング記念コンサートには、昨年のクロージングで感動の嵐を巻き起こし、今年は全国で演奏が予定されているユーリー・シモノフ指揮モスクワフィルハーモニー交響楽団が再び登場!

「モスクワフィルのダイナミックな音楽は、生きている喜びをもたらせてくれるほどすばらしいものです」と語る、イングリット・フジコ・ヘミングをソリストに迎えます。

 

このほか、2011年大震災で残念ながら中止となった『プーシキン美術館展』が待望の開催。ボリショイ、マリインスキー、キエフなどのバレエダンサーたちが夢の競演!『大震災チャリテイバレエガラコンサート』をはじめ、コンサート、美術展、バレエ・民族舞踊、映画、そして市民参加型のマスタークラスなど・・・2013年を彩る魅力的な45本のプログラムがあなたを待っています!

 

 

 

なお、フェスティバル情報については、公式HPのほか、『ロシアNOW』(毎日新聞)やTV『テレビでロシア語』&ラジオ『まいにちロシア語』(NHK語学講座テキスト、『ユーラシア・ビュー』(イスクラ産業株式会社 季刊誌)のなかでもご覧頂けます。あわせてお楽しみ下さい!

2013年プログラム完成秘話

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2006年から毎年雰囲気を変えてロシアの今をPRしてきた

『ロシア文化フェスティバル in JAPAN』プログラム。

 

▲2006〜2010年プログラムのカバーコレクション

 

▲昨年2012年プログラム

 

 

そして、お待たせいたしました!

注目の 2013年 プログラムの完成です。

ロシア文化・芸術といえば、あなたにとっては何でしょうか?

バレエやクラシック音楽、演劇、民族舞踊などさまざまな分野が挙げられますが、

今年はバレエ企画が5本も用意されていることから、

華やかにバレリーナをデザインしたものになったそうです。

 

 

 

この美しいバレリーナは、ボリショイ・バレエ劇場のソリスト、ネリ・コバヒゼさん。

『ロシア文化フェスティバル in JAPAN』の催しで踊ったときのお写真ですので、

記憶にあるという方もいらっしゃるかもしれません!

当時、バレリーナとしてはもちろん、その妖精のような美貌を生かして

第5回東京ガールズコレクションにファッションモデルとして出演したそうです。

 

 

ネリ・コバヒゼさんのお母様は、ロシア連邦文化省文化映画庁現代芸術局長として活躍されたマイヤ・コバヒゼさん。

今年6月のロシア文化人講演会では、”現代ロシア演劇における新しい傾向“について語ってくださる予定です。

ロシア文化フェスティバルロシア組織委員会委員として、日本語や日本文化にも興味を持っていらっしゃるというスーパーウーマンなのです。

 

 

さて、バレリーナの背景には、今のモスクワが映し出されています。

変わりゆく現代と、いつまでも変わらず心に響く芸術のひととき。

まさに『ロシア文化フェスティバル』を象徴したデザインといえそうですね。

 

 

なお、プログラムは「ロシア文化フェスティバル友の会」にご登録いただくとお手元に届きます!

登録(無料)はこちら

インタビュー“こけし界への挑戦”

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今回のマトコケシ展覧会について、カメイ美術館学芸員の青野由美子さんと伊藤直美さん、そしてマトコケシの生みの親でありこの展覧会プロデューサーでもある沼田元氣さんにお話を伺いました。

 

いちのへ 素晴らしい展覧会になりましたね!

青野・伊藤(敬称略) 昨年の「コケーシカ展」のときもそうでしたが、今回の「マトコケシ展」にはさらに多くの若い女性が足を運んでくださり、日本におけるマトリョーシカ人気を感じました。カメイ美術館では普段、日本の伝統こけしを展示しておりますので、このような斬新な企画は“こけし界への挑戦”ともいうべきもので緊張感も伴いましたが、おかげさまで大変好評をいただきました。民芸品が醸し出す素朴な味わいや温もりの持つ魅力は、日本もロシアも同じなんですね。

沼田 東日本大震災でおもちゃを失ってしまった被災地の子供たちにマトリョーシカを寄贈してくださったロシアの作家の皆様から、マトリョーシカを通して何か応援できることはないかとの有り難いメッセージをいただきました。そこで、マトリョーシカのルーツがこけしにあるということからヒントを得て、東北の伝統こけしの白木地にマトリョーシカの伝統柄を描彩したマトコケシを作り、それをこけしの産地でもある被災地の東北で展示することで、日露友好の新たな伝統になればと願いを込めました。

 

▲コケーシカを手にする沼田元氣さん

▲カメイ美術館学芸員の青野由美子さん(左)&伊藤直美さん(右)

いちのへ マトリョーシカとの出逢いを教えてください。

伊藤 私はプーシキン美術展を観に行ったときに、記念グッズとして購入したマトリョーシカを持っています。こけし収集家のお宅を訪れたときにも、よくそのコレクション棚にマトリョーシカを発見するんですよ。

青野 私も3ピースくらいの小さなものを持っています。宮城県がロシアのニジニ・ノヴゴロドと姉妹都市だからというのもあるかもしれませんが、ロシアと縁があるようで、名画座や本屋の並ぶ文化ゾーンにあったロシア料理店でボルシチを食べたこともあります。歌声喫茶からもよくロシア民謡が聞こえてきますし(笑)、ハリストス正教会も多いですからね。

沼田 実は産まれる前からの話になります。というのは、ロシアとの貿易を生業にしていた祖父の影響で、私の母は革命前のロシア、ウラジオストクに生まれました。母が子供時代に遊んだマトリョーシカを持って帰国したため、私は母のお腹のなかにいる頃から身近にマトリョーシカがあったのです。

 

 

いちのへ マトコケシをご覧になっていかがですか?

青野 昨年のコケーシカ展覧会は、フォルムはマトリョーシカでも絵付けがこけしだったので、全体的に和テイストでしたが、今回のマトコケシ展は、どれもこれも色が鮮やかで目を引きますよね!日本の伝統こけしの黒や赤を基本とした美しさも捨てがたいのですが、ロシアのマトリョーシカ作家さんたちの色使いのセンスには脱帽でした!パネル展示ではマトリョーシカ職人とこけし工人さんの制作過程を比較しながら作品を鑑賞出来るようになっているのですが、こうしてみると、こけし工人さんもマトリョーシカ作家さんも、ご本人やご家族に表情が似ていらっしゃいますね!

 伊藤 意外なことに違和感はほとんどなくて、どれも素晴らしい完成度でしたね。同じ木地でも、日本のこけしはミズキやイタヤカエデ、現代はサクラなどを使う工人さんもいますが、ロシアのマトリョーシカは白樺や菩提樹ですよね?ほかにも表面仕上げの程度の差から、絵付けの際に墨のにじみ具合が違うなどお互いにいろいろと苦労もあったようです。工人さんやマトリョーシカ作家さんには、「伝統柄を描いてほしい」ということだけお願いしてあとはそのセンスにお任せしたんですが、さすがプロですよね!

 

  

 

いちのへ 素敵な作品ばかりですが、もしひとつご自宅につれて帰るとしたら?

青野 可愛らしくてカラフルでポルホフ・マイダン系が気に入っています。人気がありますよ!日本の伝統こけし産地に当てはめると弥治郎っぽいかしら・・・なんて想像して楽しんだりしています。温かくて素朴な村の雰囲気が伝わってくるようです。

伊藤 こけしとのギャップが魅力なのがノリンスク系ですね。もともとのこけしに比べて、「おお、こうきたか!」という驚きがありましたが、すごくきまっていて、こけしの白木地を使っていることを忘れてしまうくらいの完成度。まるでこのままロシアの民芸品みたいですよね?あとは、共和国系の渋い色の組み合わせや胴模様に描かれている伝統柄なんて、本当に美しいですね。

 

 

 

いちのへ 交流イベントのために来日したマトリョーシカ作家コブロフさん。日本ではどのように過ごされたのでしょうか。

伊藤 この展覧会をプロデュースされた沼田元氣さんとコブロフさんは一緒に温泉にも泊まったんですよ。まさに、裸の付き合いですね!コブロフさんは以前、水着を着用して入浴するような温泉施設は体験したことがあったようですが、今回は作並温泉という本格的な日本の温泉でしたので、とても感激していらっしゃいました。ただ、男湯・女湯と分かれていたため、奥様とご一緒でなかったのが寂しかったそうです。(笑)工人さんが大きなおはぎや寿司でもてなしてくださり、あんこや生魚にも挑戦されていました。

青野 職人気質という面では日本の伝統こけし工人さんと同じものを感じました。日ロ文化交流の一環として、宮城県のこけし産地のなかの作並系こけし工人さんのお宅を訪問しましたが、お互いの作品を見せ合いながら、ずいぶん熱心に質問していらっしゃいました。コブロフさんがその場でささっとコケシに絵付けしてプレゼントする一幕もあったんです。そうそう、こけし以外にコマにも興味を持っていらして、お土産に購入されていましたね。

沼田 コブロフ夫妻には、ぜひ日本の良さを知っていただきたいと思っておりました。お互いの国の良い部分を紹介しあうということが、とても大切だと考えているのです。外国のお客様をお迎えすることは、自国の良い部分を改めて知る機会にもなりますし、これまで気づかなかった良い部分を教えていただくこともあります。

人形ははじめに作者によって、それから持ち主の手に渡り愛されることで、魂が吹き込まれるものですが、このマトコケシを作ったロシア人がどんな人なのだろう、これが作られたロシアはどんな国なのだろう、と興味を持ち近しく感じていただけたら、それは日露交流の一歩であると嬉しく思います。

日本では震災後は特に、家族の絆が改めて見直されており、この展覧会を通して母親や家族の温かな存在がモチーフになっているマトリョーシカを好きになっていただけたら嬉しく思います。

 

 

 

 

 

 

どこかご本人にも似ているつぶらな瞳の作品で
日本にもファンの多いマトリョーシカ作家セルゲイ・コブロフさん。
蔵王系こけしの岡崎幾雄さんと土湯系こけしの陳野原幸紀さんの木地で
こんな可愛らしいマトコケシが誕生しました。

そんなコブロフ夫妻をお招きして、
今回のマトコケシ展覧会では、
ユニークな交流イベントも開催されました!

宮城県の作並温泉に泊まり、伝統こけしの制作過程を見学。
工人さんのお宅ではおはぎを頂きながら独楽まわしも体験したというコブロフ夫妻。

 

 

 

 

お礼には、ささっとこけしに絵付けを施してプレゼント。

 

 

 

 

イベント第一弾トークショーでは、
マトリョーシカの魅力や作家になったきっかけ、
こけしの共通点や違い、未来に期待することなど
コブロフ夫妻の熱く真摯な言葉と優しい笑顔に、
そして会場で振る舞われた熱々のロシアンティーに、
集まった皆様は身も心も温まったご様子・・・。

つづいてイベント第二弾、コブロフ工房の指導のもとで
なんとも贅沢なマトリョーシカ絵付け教室も開催されました。

あっという間に定員になったというこの人気イベント。
さすがに絵心のある方ばかりとみえて、
完成品を展示ケースの前に並べてみると、
この通りの力作揃い!!

ミュージアムショップでは、コブロフ工房のマトリョーシカはもちろん、
絵付けに挑戦できる白木マトリョーシカ・キットや

日露友好こけしなどオリジナルグッズも満載でした。

震災復興支援「SAVE JAPAN ありがとうKOKESHI SMILEプロジェクト」の一環として
こけしの産地である東北へ、ロシアから届けられた沢山のマトコケシたち。

「マトリョーシカとこけしが似ていることに驚きましたが、
同じ雪国だからでしょうか・・・コブロフ夫妻にお会いして、
東北の私たちとロシア人とも素朴さや温かさが似ているように感じたのは嬉しい驚きでした。」
「マトコケシの華やかな色合わせが、震災からずっと沈みがちだった心に花を咲かせてくれたようでした。」
「マトリョーシカの魅力を通して、こけしの魅力を再発見することができました。」

マトコケシたちとのおしゃべりに花が咲くひとときでした!