本格的な旅行シーズンを前にアエロフロートロシア航空による代理店セミナーが開催されました!昨年日本就航45周年、そして今年創立90周年を迎えるアエロフロートロシア航空が久しぶりに開催するセミナーとあって会場は大盛況でした。
セルゲイ・モイセエフ日本・オーストラリア支社長の流暢な日本語によるご挨拶で幕を開け、オレグ・リャボフ在日ロシア大使館総領事の記念スピーチ、そして大城成二日本地区営業部長によるプレゼンテーションでは、革新を続けるアエロフロート機や現在のサービス、空港や交通アクセスのポイントについてなど丁寧なレクチャーが行われました。特に今後注目の極東と各社力を入れている来年2014年ソチ五輪に向けての情報は注目を集めました。
さて、セミナーの最後には、美味しいコーヒー&ケーキを頂きながらゲストとしてロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長で女優の栗原小巻さんが登場しました!
『私の俳優人生、いえ人生そのものが、ロシアとともにありました』そう話りはじめた栗原小巻さん。
15歳のときバレエ学校でのロシア人恩師との出逢い、日ソ合作映画やロシア映画への出演時の貴重なエピソード(「実はこのロシア映画では、飛行機がハイジャックされてしまうというストーリーなんです」という栗原さんの言葉に、会場は和やかな笑いに包まれました)、古典から現代物までロシア文芸作品の舞台公演のことなど・・・。
そして、代理店の方もビックリの30数回以上もアエロフロート機でロシアを訪れている栗原さんは、機内で元旦を迎えたときの想い出や昨年訪れたばかりのサンクトペテルブルグでのおすすめの過ごし方などにも笑顔で答えてくださいました。
▲登場BGMは栗原小巻さん主演の日ソ合作映画『白夜の調べ』より。エスコート役のモイセエフ支局長のこだわりの選曲に、小巻さんも「涙が出そう・・・」と感激のご様子。花束はこの季節にぴったりのリラの花。日本の花屋さんではなかなか入手できないこのお花も、日本中を探しまわって用意されたそう。この“おもてなしの心”こそ今のアエロフロート!
どんなときもチェーホフの言葉を胸に信念と忍耐を失わず、嵐の中でも消えない心と心の文化交流の灯で日本とロシアの真の友情を深めていきたいというロシア文化フェスティバルの願いを込め、愛するプーシキンの詩の朗読をご披露くださると会場は大きな拍手に包まれました!
今年もまもなくオープニングを迎えるフェスティバルでも、でたくさんのロシア文化人・芸術家が来日します!その素晴らしいプログラムでロシアに興味を持った日本の皆様が、どうぞ快適な飛行機の旅でロシアを訪れる機会がありますように・・・!
最後に、チェロ部門第1位アレクサンドル・ラムさんの楽屋を訪ねました。
周囲への気遣いや集中の仕方など、すでに大人の風格が漂うラムさん。「私服姿を撮らせてください」とお願いすると、新婚さんだということで光る指輪も嬉しそうに見せてくださいました。それではチェロへの熱い想いを語っていただきましょう。
ラム:私は7歳の時に自分の意思で音楽家になろうと決めました。鏡の前で、はじめはヴァイオリンを弾く人の真似をして遊んでいましたが、それを見ていた母がそれほどまでに好きならばと私を音楽学校に連れて行ってくれました。しかし、ヴァイオリンに必要な手の腱がすでに完成されており、本格的にヴァイオリンをやるにはすでに遅いと言われてしまいました。もちろん僕はとても落ち込みましたが、そこで“もっと大きなヴァイオリン”ならまだ間に合うと言われたんです。しかも座ったままで演奏できるという誘い文句で(苦笑)。そうしてチェロの音を始めて聞いた途端、人間の声と同じような音色で、いっぺんに大好きになってしまいました。今はチェロこそ最高に愛していて、あのときにチェロを選んだことをとても幸せに思っています。
いちのへ:それほど恋いこがれて始めたチェロですが、マスターするまでには苦労したことはありましたか・
ラム:まず第一に、自分のなまけ癖に打ち勝つのが一番大変だったかな。もちろん、うまくなるのは誰でも望むことだけれど、そのための努力をしたいひとはほとんどいない。特に小さい頃はそんなに練習しなかった。しかし、少し成長すると、”働かざるものは食うべからず”という諺のように、努力しなければうまくはなれないんだと実感しました。勉強とは一生続けなければならないものだから、今25歳になりましたが、マスタークラスなどに参加したり、また自分の学校の教授に教わってもらったりしながらずっと勉強しています。つまり、一番大変なのは、自分との戦いですね。コンクールの時でも、ライバルと戦うというよりも、私の場合は自分と戦っていると言っていいでしょう。
いちのへ:そう、何事も“自分との戦い”ですよね。自分に勝ち、誰よりも努力しているラムさんの、力強い言葉と演奏にパワーをいただいています。ところで、どんなメロディーを演奏しているときに幸せを感じますか?
ラム:いつもどのときに演奏している曲が一番好きです。音楽家の人生とは、色々な場面で様々な曲を沢山演奏しなければならない。その瞬間の具体的な曲を愛していなければ、お客さんに感じてもらえる演奏にすることができない。つまり、皆さんに感じてもらう為には、まずは自分が非常に強く感じなければならない。それができないと中途半端な演奏になってしまうから、好きじゃない曲というのはないんだ。ただ、音楽家として弾くのとは別に、違う楽器の演奏などプライべートで聞くのが好きな曲というのはあるよ。例えば、私は作曲家スヴィリドフの室内合唱用の音楽はおそらく一生演奏しないと思うけれども、しかし、これは、この合唱は、世の中で最も美しいもののひとつだと思っています。
いちのへ:自分の音楽を通して 聴いている人に何を伝えたいですか。
ラム: 心の中に何かが残るように演奏出来たらと思います。もちろんこれは、とても難しいことだけれど、プロであるかぎりハイレベルな演奏を超えた何かを目指さなければ意味がないと思う。プロだけでいいと思う音楽家もいれば、逆にプロではなくても非常に心をこめた演奏をする音楽家もいるが、どちらかではなく、必ずその両方が調和していなければならない。お客様に何を伝えて、お客様とどんなエネルギーの交換ができるか・・・期待しています。
いちのへ:楽しみにしています!ありがとうございました。
つづいて写真中央、ヴァイオリン部門最高位受賞のドミトリー・スミルノフさんにお話を伺いました。まだあどけなさが残るスミルノフさん、皆の前で答えるのは恥ずかしいと小声で目を伏せるシャイな一面も・・・。自分なりの言葉を探しながら一生懸命答えてくれました。
いちのへ:あなたにとってヴァイオリンとは?
スミルノフ: そうですね、僕は生まれてからずっとヴァイオリンを弾いてきたし、これからもきっと続けると思う。この楽器がとても好きで、音楽なしではいられないんだ。時々、自分でも上手く弾けるといっていいときもあるし、もちろん、たまには上手くいかないときもあるんだけれど、そうたとえばコンサートで何か失敗してしまったりとか・・・でも上手くいくときには、僕は何か必要なことを与えられているという感覚があるし、逆に僕も観客に何かを与えられているように感じたりするんだ。
いちのへ:ヴァイオリンをはじめたきっかけは、ご両親が選んでくださったそうですね。
スミルノフ:そう、僕は決してわがままを言ったり、やりたくないといったりはしなかったよ。最初はひどい音しか弾けなかったんだけど、まだ幼くてよく分からなかったせいか、嫌ではなくて、比較的すぐに上手く弾けるようになったんだ。とてもすばらしい先生と出会ったから、7歳から10歳までの三年間で色々なことを達成できて、色々な曲を弾けるようになって、コンクールにも出るようになった。その後はもっと難しかったな。15歳まで、いや、18歳までぐらいは音楽家はまだ若いとされているから、才能があって、音楽を感じることが出来れば欠点さえも許されるんだ。でも、ある程度大人の音楽家になると、それが許されなくなる。20歳とか・・・成人だから完熟した音楽家だとは思わないけれど、難しい年代だと思う。
いちのへ:今回のコンサートでは、同年代の音楽家との出会いがありましたね!
スミルノフ:非常にすばらしい音楽家達だよ!彼らはもう充分にプロだといって間違いない。エネルギーに溢れ、教育レベルも高く、それぞれに音の濃さが感じられるんだ。これはとても大事なこと。
いちのへ:今、あなたが演奏で最も大切にしていることは?
スミルノフ:質を上げることかな。音の質とか、色々な細かい部分の質を磨いていかなければならないんだ。真面目に演奏するならするほど、超ハイレベルじゃないといけないからね。もちろん、曲が綺麗ならそれに助けられる部分があったり、演奏パフォーマンスでごまかすような方法もないことはないけれど、それは音楽に対して真面目なやり方ではないからね。安定した良質を目指さなければならないんだ。技術的な質をあげるだけではなく、心も入れて、芸術品にしなければならない。特に昔の優れた音楽家の演奏を聞くと、すごく伸びやかで心地良く感じられ、全く仕事で演奏しているというような印象や努力の跡を感じさせないよね。音楽家はそういう影の努力のようなものを感じさせずに常に安定した良い演奏を提供するために、沢山練習して、音楽を聴いて、他の音楽家や音楽の教授たちと接しなければならない。そして、そこから自分にとって有益な何かを得ていかなければならないんだ。
いちのへ:日本は初めてだそうですね。
スミルノフ:ええ、まずは日本のお客様に感謝の気持ちを伝えたいです!非常にあたたかく迎えてくださりありがとうございます。日本人は、言葉を見つけられないくらい皆とても優しくて、まるでずっと会いたかったとでもいうようにもてなしてくれて・・・これは日本人の精神的な特長なんでしょうか。
いちのへ:気に入ってくださって嬉しいです!観光の時間もあったんですか?
スミルノフ:リハーサル等もあってゆっくり観光は出来なかったけれど、東京で幾つかの名所を見ることができて、とても感動しました。日本は技術が世界一だし、それと同時に伝統も残っているのが魅力ですよね。たとえば大都会の高層ビルを背景に皇居の自然があったりして、本当に信じられないような風景でした。もしまた招待してもらえる機会があれば、もっともっとみてみたいよ!
いちのへ:日本土産にはどんなものを買ったんですか?
スミルノフ:大好きな煎茶や、扇子やいろいろ買ったけれど・・・世界の観光地によくあるスノードームがあれば、それもぜひ買いたいな!日本はお土産のラインナップも独特ですよね。とても個性があって第一印象から気に入りました。
いちのへ:最後に、夢を教えてください。
スミルノフ:実現できそうな夢としては、ブラームスのバイオリンとチェロの為の曲を演奏することです。もう一つの夢は、自分の演奏を楽しむこと。他の音楽家もそうでしょうが、自分を客観的に評価するのは本当に難しいことなんだ。満足すると成長が止まってしまうし、いつも不満でいても自分を殺すことにもなってしまうし・・・。でも、自分を満足させるような音を出せる日まで、勉強をつづけ、何かを探しつづけ、楽しみながら演奏をつづけたいです。
いちのへ:ありがとうございました!
(インタビュー3につづく)
『全ロシア音楽コンクール』最高位受賞者ガラ・コンサートが開催され,5月の風のように爽やかな4人のソリストが来日しました!
▲写真中央に,来日した4人の音楽家エレーナ・ローシさん、ナタリヤ・ドミトリエフスカやさん、ドミトリー・スミルノフさん、アレクサンドル・ラムさん。4人を囲んで右端が、ピアノ伴奏の塩塚美知子さん、左が新見・フェイギン・浩子さん。左端が著者
18日東大和市ハミングホール公演では、リハーサルのために午前中に到着。良いお天気に誘われてホール周辺をお散歩に出かけ、昭和の雰囲気が残る商店街では、駄菓子屋さんや和菓子屋さんの店先の人形焼に興味を持つなど、短い滞在を満喫しました。
「東京は初めてですが、自分の目で見れて嬉しい!大好きになりました。洗練された感覚に温かく迎えられて感謝しています!」と話してくださったのは、写真中央、ショートカットに紫色ドレス姿の声楽女声部門第1位ナタリヤ・ドミトリエフスカヤさん。明るい人柄で楽屋でも人気者でしたが、一歩舞台へ出ると、すでに大物歌手の貫禄たっぷりで、アンコール曲「さくらさくら」までずっと会場中の心も魅了しました。
同じく写真中央、ピンク色のドレスに身を包み初々しい笑顔で座っているのがピアノ部門第1位のエレーナ・ローシさん。真面目で謙虚な彼女は、休憩時間にも自らピアノの前に座るほど熱心で、またそれが幸せでならないという様子だったのが印象的でした。お話を伺ってみましょう!
いちのへ:ピアノをはじめるきっかけは何だったんですか? ピアノのどんなところがあなたを惹きつけるのでしょうか?
ローシ:それは幸福な偶然です。母親はバイオリンを、父はロシア民族楽器バヤンを演奏していたので、私にも音楽を習わせたいと考えていました。母ははじめはバイオリンを習わせたかったようですが、私の住んでいた環境ではあまりバイオリンの優れた教育がなかったので、偶然ピアノを習う機会を与えられました。けれど、それがきっかけで本当にピアノが好きになり、他の楽器を演奏したくないと言う程だったのです。ピアノはオーケストラのようで、いろいろな効果や音色を与えられるという考えがありますが、まさにその通りだと思います。
コンクール第1位というレベルまでこの楽器を演奏してきて、壁にぶつかったことはありましたか?
エレーナ:ここまでマスターするまでには、きっとどの職業でもそうでしょうけれど、”再認識しなければならない時”があると思います。子供の頃は、作曲家の意図などあまり理解できませんが、14,15歳頃になると、成長・発展しなければならないのです。何もできなくてすべてを投げ出したくなるのですが、また練習をはじめ、目標を達成出来るようになるのです。
いちのへ:どんなメロディーを演奏しているときに幸せを感じますか?
ローシ:やはりロシア人ですからロシアの作品、特に20世紀の作品、スクリャービンやプロコフィエフ、もちろんラフマニノフといった作曲家の作品が好きです。プロコフィエフの2番は”ポルシェ”と言われていますが、これも何度も演奏しています。ラフマニノフの協奏曲はすべて好きです。もちろん音楽家は様々な音楽が好きでなければなりませんが・・・バッハなども好きではないと言えませんね。
いちのへ:あなたの演奏で、日本のお客様にどんなことを一番伝えたいですか?
ローシ:演奏家にとって、作曲家が何を書いているのか、そのときに何を感じていたか、を伝えなければならないという使命があると思います。自分の感情を通じてですが、その結果として作曲家と演奏者との間に協力関係が生まれるのだと思います。毎回、聞いてくださるお客様が、その作曲家の何かまったく新しいと感じるものを得られるような演奏画できたらと願っています。
いちのへ:ありがとうございました!
(インタビュー2につづく)
「ロシア文化フェスティバル in JAPAN 2013」
スタートの季節4月にはモスクワの2大美術館展プログラムがはじまります!
ひとつは『国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展』
大好評全国巡回中のレーピン展は、4月6日から5月26日にかけて神奈川県立近代美術館でフィナーレを迎えます。文豪トルストイやドストエフスキー、作曲家チャイコフスキーやムソルグスキー……肖像画や歴史画の名作から生き生きと帝政ロシア時代が甦ります。公式HPはこちら
(→過去Blog「レーピンが誘う芸術の秋」はこちら)
そしてもうひとつは『プーシキン美術館 フランス絵画300年』4月26日から6月23日にかけて愛知県美術館にて待望の幕開けです。
7月からは横浜で、9月からは神戸で開催が予定されているこの展覧会では、印象派モネやルノワール、セザンヌ、ゴッホ、そして20世紀のピカソやマティス……日本人に特に人気のある画家たちの作品がずらり。
現在、愛知会場限定公式FBページやTwitter(@Pushkin_Aichi)と連動してユニークな企画が進行中!
【教えて!ジャンヌ・サマリー】ではクイズ形式で展示作品をさらに深くお楽しみいただくための豆知識を、また【今日のジャンヌ・サマリー】ではまるでジャンヌ・サマリーのような美女たちがと同ポーズで毎日登場。ほかにも、作品をイメージしたネイルデザインコンテストやアレンジフラワーコンテストなど、ポスターにもなっている印象派ルノワール作『ジャンヌ・サマリーの肖像』がさらに身近に印象的に展開されています。
→公式HPはこちら
ロシア人がロシアの誇りを収集したトレチャコフ美術館のロシア絵画と、ロシア人が恋焦がれて収集したプーシキン美術館のフランス絵画。どちらも見逃せません!
By russian-festival | Filed in いちのへ友里 | コメントは受け付けていません。
この春おすすめのイベント『全ロシア音楽コンクール2010年優勝者ガラ・コンサート』。来日が待ち遠しいピアノ・ヴァイオリン・チェロ・女声部門の覇者をご紹介しましょう!
●ピアノ部門第1位はエレーナ・ローシさん。
1989年 カザン市生まれ。ジュガーノフ記念カザン国立高等音楽院付属中等音楽専門学校、カザン国立高等音楽院を卒業。第5回セルゲイ・ラフマニノフ記念 国際青少年コンクール第1位など受賞多数。ロシア連邦大統領奨学生として将来を期待されている美少女です。
https://www.youtube.com/watch?v=OM5p1RXvOPc
▲モスクワでの「全ロシア音楽コンクール」ガラ・コンサート(プロコフィエフ『ピアノ協奏曲2番』)から、彼女とその演奏がどのように進化したのか・・・目が離せません!
●つづいて、ヴァイオリン部門第2位(第1位なし)はドミトリー・スミルノフさん。
▲1994年サンクトペテルブルグ生まれ。4歳でヴァイオリンを始め、現在はリムスキイ=コルサコフ記念サンクトペテルブルグ国立音楽院付属中等音楽専門学校学校に在学中。伝説的ヴァイオリニストのイダ・ヘンデルの奨学生として、カーネギーホールなど海外の名だたるコンサートホールや一流演奏家と共演していらっしゃいます。2006年D.オイストラフ記念モスクワ国際ヴァイオリンコンクール優勝など受賞多数。
https://www.youtube.com/watch?v=Uhz_pPtWnPM
▲ペテルブルグの街のように優雅で繊細な雰囲気を持つスミルノフさんの演奏。日本でもファンが増えそうですね!
●そして、チェロ部門第1位はアレクサンドル・ラムさん。
1988年ウラジオストク市生まれ。現在はチャイコフスキー記念立モスクワ国立音楽院の学生です。第1回ケンブリッジ国際コンクール第1位ほか受賞多数で、モスクワで開催される国際フェスティバル『PrimaveraClassica」にも何度も参加しており、観客による特別賞に輝いた実績を持っています。
▲ラムさんのYouTubeチャンネルはこちら。幅広いレパートリーを持ち、つねに新しい姿をみせてくれます。
●最後に、独唱部門からは女声第1位のナタリヤ・ドミトリエフスカヤさん。
1987年キスラボツク生まれ。ラフマニノフ記念国立ロストフ音楽院独唱科を卒業後、ロストフ国立音楽劇場のソリストとして迎えられ、活躍していらっしゃいます。第1回ガリーナ・ヴィシネフスカヤ国際オペラ芸術家コンクール第1位ほか受賞多数。
http://www.youtube.com/watch?v=saC2sZ27Tws
▲こちらもモスクワで行われた全ロシア音楽コンクールのガラ・コンサートでの歌声です。この響き、ぜひ生で堪能したいですよね。
ロシアから世界へ、少年少女から大人へと、音楽の翼を広げはじめた若き才能たち。今しか聴くことが出来ないであろうその音に出逢ってみませんか。
今回はこれから注目のイベントをご紹介します!
5月17日(日経ホール)、18日(東大和市民会館ハミングホール)にて開催される『全ロシア音楽コンクール2010年優勝者ガラコンサート〜ピアノ・ヴァイオリン・チェロ・女声部門の覇者を迎え〜』
クラシック音楽コンクールと言えば、4年に一度ロシアで開催される『チャイコフスキー・コンクール』が有名ですが、『全ロシア音楽コンクール』は、より若くより広い分野で才能溢れる音楽家たちを発掘・支援するために、ロシア連邦によって2010年に初開催された今注目のコンクールのひとつです。
公式サイトはこちら
初開催の2010年は「ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽」の4部門、
2011年は「交響楽および合唱の指揮、室内楽演奏」の3部門、
2012年は「吹奏楽、パーカッション、ハープ、オルガン」の4部門、
そして今年2013年は「民族楽器」部門で審査が行われ、
来年2014年は再び第一回と同部門・・・というように各部門が4年サイクルで開催されることになっています。
第一次・第二次選考は、毎年9月中旬〜11月初旬にかけて8つの連邦管区で、そして第3次選考〜表彰式、入賞者ガラ・コンサートは首都モスクワで開催されます。
今回は、記念すべき第一回目2010年優勝・最高位に輝いたスターたちが来日します。
今、ロシアから世界に羽ばたこうとしているその若き才能のきらめきに、大人への階段を駆け上るその貴重な瞬間に、ひとあし早く出逢ってみませんか?
(つづく)
ロシアの「ラシースカヤ・ガゼータ」と日本の「毎日新聞」という両国を代表する新聞社の主催による「日本・ロシアフォーラム」が、2月28日東京で開催されました。
メインフォーラム(両国代表、主催者の挨拶、特別基調講演)のあと、ビジネス(資源開発・インフラ)、技術(IT・宇宙)、文化・スポーツの各分科会に分かれ、各界の代表者や専門家をパネリストに意見交換が行われました。
「文化・スポーツ分科会」では、茶道裏千家前家元、ユネスコ親善大使、さらにロシア文化フェスティバル日本組織委員会委員を務められている千玄室さんが登壇。ご先祖様である千利休が一椀のお茶で権力者に和敬清寂の心を教えたエピソードや、茶道の心得を例に挙げ、日本の伝統文化である茶道を通じて実践していらした民間外交の大切さについて熱弁をふるい、会場を魅了しました。
また、女優で、ロシア文化フェスティバル日本組織委員会副委員長としてご活躍されている栗原小巻さんは、 日本語・ロシア語を織り交ぜ、心のこもったビデオ・メッセージで会場に華を添えました。(以下、要約でご紹介いたします)
「日本・ロシアフォーラムの開催を心からお祝い申し上げます。私自身は十代の頃から、バレエ交流や合作映画などでロシア文化に親しみ、現在に至るまでロシアの素晴らしい芸術家・指導者の皆様にお教えいただきました。そのご縁で、2006年の開幕以来「ロシア文化フェスティバル」に関わっておりますが、日露の文化交流や平和友好に多大な貢献をしていると、組織委員会の一員として自負しております。これはひとえに、ロシアの芸術家の皆様方、そして両国の関係者の皆様方のご尽力のおかげだと思っております。このフェスティバルを通じまして、年間100万人以上のロシア芸術・文化を愛好する日本の方々が、現代ロシア芸術と知り合う機会を得て、芸術家の誠実さや芸術の尊さを実感して参りました。2011年の東日本大震災や原発事故で日本が悲劇を被ったとき、芸術活動の友好的な支援は非常に大切なものでした。文化交流が両国民の関係を強くすること、そして両国の平和と友好を心から願っております。」
会場ではパンフレットとともに、このフォーラムのロゴマークの小鳥を作るための折り紙も配布されました。赤と青に塗り分けられたこの折り紙を折っていく作業は、まるで日本とロシアの接点を重ね合わせていくようで、日本・ロシアフォーラムを象徴するものでした。それぞれが完成させた小鳥が、両国をつなぐ空へ羽ばたいていきますように・・・!
2月20日、ボリショイ・サーカスに人生を捧げた故・東道輝会長のお別れ会が催されました。
楽しいことが大好きで、それ以上に楽しんでもらうのが大好きだった東会長のお人柄どおり、ロシアからの友好勲章を胸に微笑む東会長を囲んでの温かなひとときになりました。
「日本ではもちろん、ロシアではそれ以上に、東さんは著名な方でした。」
弔辞が読まれたステージでは、生演奏とともに東さんの思い出写真がスライドショーで流れました。
▲ステージ脇に用意された東さんの貴重な想い出コレクション
▲東さんを心から慕うロシア人たちから贈られたというポートレートや東さんをモチーフにしたマトリョーシカもありました。
▲ロシアから授与された勲章の数々も並びました。
▲ソ連時代の1958年に初来日したときから手がけてきたボリショイ・サーカス公演パンフレットは、赤色にこだわっていたそうです。
「ロシア文化フェスティバル in JAPAN」毎年恒例のボリショイ・サーカスと、日本組織委員会副委員長としてもご活躍された東さんは、フェスティバルには欠かせない存在でした。
▲2011年公演では私も日本語アナウンスを務めさせていただきました。
▲2011年フェスティバルパーティにて、ボリショイ・サーカス大木睦美社長とともにお茶目な敬礼姿の東会長
「どんな人にも、同じように丁寧でした」大木ボリショイ・サーカス社長をはじめ、皆様が口を揃えてそうおっしゃっていたのが印象的でした。まるで今にも会場に「やあやあ!」と現れそうで、今もまだこの場にいらっしゃらないことが信じられませんが、それでも、東さんのスピリットは、今年2013年に来日55周年を迎えるボリショイサーカスを通してこれからも私たちに受け継がれていくはずです!
東会長、どうぞ安らかにお眠りください・・・!
まもなく参加者1000万人を突破する『ロシア文化フェスティバル in JAPAN』!
函館に最初のロシア領事館が開設されてから155周年を迎える今年、
文化・芸術の交流を通してさらに日本とロシアの心を近づけるべく
ロシア組織委員会委員長には、セルゲイ・ナルイシュキン ロシア国家院議長が、
日本組織委員会委員長には、第93代内閣総理大臣 鳩山由紀夫氏が就任。
▲6月3日オープニングセレモニーには、マリインスキー劇場ソリストで国会議員、ファッションモデルやTV司会者としても活躍している才色兼備マリヤ・マクサコワさんが来日予定!
▲さらに6月23日オープニング記念コンサートには、昨年のクロージングで感動の嵐を巻き起こし、今年は全国で演奏が予定されているユーリー・シモノフ指揮モスクワフィルハーモニー交響楽団が再び登場!
「モスクワフィルのダイナミックな音楽は、生きている喜びをもたらせてくれるほどすばらしいものです」と語る、イングリット・フジコ・ヘミングをソリストに迎えます。
このほか、2011年大震災で残念ながら中止となった『プーシキン美術館展』が待望の開催。ボリショイ、マリインスキー、キエフなどのバレエダンサーたちが夢の競演!『大震災チャリテイバレエガラコンサート』をはじめ、コンサート、美術展、バレエ・民族舞踊、映画、そして市民参加型のマスタークラスなど・・・2013年を彩る魅力的な45本のプログラムがあなたを待っています!
なお、フェスティバル情報については、公式HPのほか、『ロシアNOW』(毎日新聞)やTV『テレビでロシア語』&ラジオ『まいにちロシア語』(NHK語学講座テキスト、『ユーラシア・ビュー』(イスクラ産業株式会社 季刊誌)のなかでもご覧頂けます。あわせてお楽しみ下さい!