ロシアのなかの日本や、日本のなかのロシアを見つけると日露交流の歴史の1ページや知られざる両国の絆を感じることができます。モスクワのなかで日本を感じる場面もたくさんありますが、例えばどこかひとつの国との関係や縁のある場所をピックアップして見てみると、モスクワの新しい顔に出会うことができるかもしれません。今回は、モスクワのなかのイギリスを探してみることにしました。

1、世界で唯一!?シャーロック・ホームズ&ワトソン像と英国大使館前の詩の小道

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△煙草を呑みながら事件を推理するホームズと、横でメモを取るワトソンの銅像。ホームズとワトソンの両方が揃っている銅像は世界で唯一とも言われています。ふたりの間に腰掛けて、ワトソンのメモ帳に触れると願いが叶うと言われているそうで、ベンチのワトソンの隣とメモ帳を持つ左手がピカピカ光っていました。一方、ホームズのパイプに触れるとトラブルに巻き込まれるので要注意!?

2007年に完成したこの銅像、顔が英国人というよりもロシア人風なのも大きな特徴のひとつです。実は、ソ連時代のTVドラマシリーズ『シャーロック・ホームズとワトソン博士(Шерлок Холмс и Доктор Ватсон)』(レンフィルム、1979年)でホームズ役を演じたワシーリー・リワノフ(Василий Ливанов)とワトソン役のヴィターリー・ソロミン(Виталий Соломин)の顔をモデルにしているのだそうです。名探偵ホームズに関する作品のなかでも最高傑作のひとつに数えられており、主演のワシーリー・リワーノフはエリザベス女王から大英帝国勲章を贈られました。

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△ホームズ&ワトソンの銅像がひっそりと置かれているのは、在ロシア英国大使館の建物(左)のモスクワ 川に面するスモレンスカヤ・ナベレジナヤ通り沿いの緑地です。銅像から正面エントランスへ続く塀は、イギリスとロシアの詩人や作家たちの作品を記した金色プレートが埋め込まれています。シェイクスピア、プーシキン、ワーズワース、エセーニン・・・この小さな詩の小道はもうひとつの見所になっています。

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△英国大使館とともに大使公邸もモスクワで最もイギリスな場所といえます。大使館もモスクワ川沿いの眺めの良い場所でしたが、大使公邸もモスクワ川の向こうにクレムリンを臨む素晴らしい立地です。もともとは帝政ロシア時代にモスクワとサンクトペテルブルクへ砂糖を供給する国内最大級の工場を所有していた大富豪ハリトネンコ家が建てた邸宅でした。ここには、ハリトネンコが収集した絵画が飾られ、催されたパーティやサロン・コンサートではシャリャーピンやスクリャービンも演奏を披露したそうです。革命後ハリトネンコ一族はロシアを離れ、邸宅は国営化されてしまいました。1931年から英国大使館となり、エリザベス女王が1994年のロシア公式訪問の際にここを訪れているほか、ウィンストン・チャーチルやマーガレット・サッチャーなど歴代の宰相も滞在しているそうです。現在は大使公邸となっており、年に一度開催されるクリスマス・バザーでは、ブリティッシュスクールの子どもたちのクリスマスキャロルの歌声が響くなかミンスパイを味わいクリスマスクラッカーやお手製ママレードを購入したりもできます。

 

2、モスクワのなかの英国教会St. Andrew’s Anglican Churchとサッカーの伝来

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△モスクワの街では、あちらこちらで美しい教会と鐘の音に出会うことが出来ます。その多くはキリスト教の一派であるロシア正教の教会で、玉ねぎ型(ろうそくの炎の形)の教会屋根や、独特の十字架の形が特徴です。多民族多宗教のモスクワでは、そんなロシア正教の教会以外にも、ゴシック建築のローマ・カトリック教会やルター派のプロテスタント教会、イスラム教のモスク、ユダヤ教のシナゴーグ、そして英国国教会St. Andrew’s Anglican Church(日本語:聖アンデレ聖公会教会、ロシア語:Англиканская церковь Святого Андрея)もあります。現在の英国の国教はイングランド国教会(Church of England)。キリスト教のなかでも、カトリックやプロテスタントと異なり、国家元首を首長としているのが大きな特徴で、女王の戴冠式やロイヤル・ウェディングなどで重要な役割を果たしています。1553年イワン雷帝がロシア正教以外の宗教を容認。モスクワの英国国教会St. Andrew’s Anglican Churchは、建築家Richard Knill Freeman率いるプロジェクトにより1884年に建設されたヴィクトリアン・ゴシック建築の建物です。ソ連時代には閉鎖されていましたが、教会内部の音響の素晴らしさからメロディヤ(Мелодия)社(1964年設立のロシア最大のレコード・レーベル)のスタジオとして利用されていました。その後、再び教会として扉が開かれ、1994年10月のエリザベス女王のロシア公式訪問を期に、建物は正式にロシア政府より教会に返還されました。現在は教会としての役割のみならず、素晴らしいコンサートホールとしてもモスクワ市民に愛されています。

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△さて、イギリスからロシアにもたらされたスポーツとして有名なのは、サッカーとクロッケーです。

St. Andrew’s Anglican Churchの後援者の一人スコットランド人のウィリアム・ホッパー(William Hopper)は、モスクワで初めてサッカーの試合を開催した人物としても知られています。ホッパーの工場で働いているイギリス人たちがサッカーを始めると、200〜300人ものモスクワっ子たちが集まって試合を見ていたそうで、その様子が当時の1895年の新聞記事にも残されています。(写真は1912年のモスクワ対フィンランド戦 St. Andrew’s Anglican Church公式サイトより)

さらにロシアで最古のプロチームのひとつが組織されたのは、モスクワ東部のオレホヴォ=ズエヴォ(Орехово-Зуево)と言われています。イングランド北西ランカシャー地方を本拠地とするBlackburn Rovers F.C.のサポーターだったイギリス人Harry Charnockが中心となり。初期の頃は、英国から運ばれた芝の上で、Blackburn Roversのユニフォームを着用してプレーされていたようです。現在のFC Znamya Truda Orekhovo-Zuyevoに繋がっています。

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△一方、クロッケーは1860年代に伝わったといわれているゲートボールにも似たスポーツです。(野球に似ているクリケットとは異なるスポーツです。)文豪チェーホフもクロッケーの愛好家だったそうで、チェーホフが1892〜1899年に暮らしていたモスクワ郊外メリホヴォの邸宅(現在はミュージアム)のそばには、古いクロッケー場もあるそうです。トルストイの『アンナ・カレーニナ』をはじめロシア文豪の作品にもクロッケーのシーンが登場します。レーニンやガガーリン などもクロッケーを好んだと言われています。(写真はRussian Interregional Croquet Federation公式サイトより)

 

3、イギリス人建築家William Walcotによるホテル 老舗メトロポールとマルコ・ポーロ

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△1905年創業の最高級老舗ホテルのひとつである«Метрополь»(メトロポール)。赤の広場からすぐ、ボリショイ劇場の向かいという素晴らしい立地で、各国から訪露する要人・著名人御用達のホテルとしても知られています。鉄道王サーヴァ・マモントフの依頼で設計された建物は、ロシア・モダンの最高傑作のひとつとされています。当初はコンペで優勝したロシア人建築家レフ・ケクシェフ(Лев Кекушев)とニコライ・シェビャコフ(Николай Шевяков)のプロジェクトで進められる予定でしたが、マモントフによってなぜかコンペで4位だったイギリスの建築家ウィリアム・ウォルコット(William Walcot)に変更されました。マモントフは当初“ホテル付きの劇場”をイメージしていたようですが、結局は“レストラン付きのホテル”となり、またケクシェフとシェビャコフも最終的にはプロジェクトに参加しました。この美しいホテルは、ミハイル・ヴルーベリのモザイク画の装飾も有名ですが、噴水と美しいステンドグラスの天井があるグランドダイニングもゴージャスで、館内ツアーつきのブランチや優雅なロシア風アフタヌーンティーなど宿泊以外でも特別なひとときをお楽しみいただけます。ちなみに他にもいくつかの邸宅をデザインしているウォルコットの作品は、現在でもモスクワに残されており、なかにはケクシェフとの共作もあります。1908年にはロンドンへ帰国し、St. James Streetに質素な家を建てて暮らしていました。晩年は建築家としての活躍はあまりなく、1943年69歳で自殺してしまいます。

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△また、モスクワの4つ星ホテル«МАРКО ПОЛО ПРЕСНЯ» (マルコ・ポーロ・プレスニャ)も1904年にウォルコットによって建てられたもので、革命前までイギリスの商人ロバート・マクギル(Robert McGill)の未亡人ジェーン・マクギル(Jane McGill)によって修道院として使われていたそうです。ジェーン夫人は夫の死後もモスクワで暮らし、積極的に慈善活動に従事していました。英国教会St. Andrew’s Anglican Churchにも金銭的な援助を行っており、特に教会の司祭館の建設に多大なる寄付をしました。1917年革命の年に、館に突然男が押し入るという悲劇的な事件に見舞われ、締め出されてしまった夫人は体調を崩し、英国教会に運び込まれたものの回復することなく亡くなってしまったと言われています。(写真は1908当時 «МАРКО ПОЛО ПРЕСНЯ»サイトより)

モスクワ通信『老舗ホテル メトロポールで優雅なアフタヌーンティー』

 

4、スコットランド技師によるユニークなデザイン!赤の広場のスパスカヤ・タワーの時計とイギリスの血を引く!?モスクワ創設者ユーリー・ドルゴルーキー

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△ロシアの中心、赤の広場のシンボルのひとつにもなっているスパスカヤ・タワーの時計。毎年夏にはスパスカヤ・タワーの名前が冠された国際軍楽祭が開催されますし、新年を迎える時もこのスパスカヤ・タワーの時計がTVに映し出されカウントダウンされ、12時を迎えると美しい鐘の音が響き渡ります。ロシアにとって重要なこのスパスカヤ・タワーの時計は、ロマノフ王朝時代にリニューアルされ、モスクワで初の鐘のなる時計となりました。ロシアの建築家バジェン・オグルツォフ(Бажен Огурцов)とスコットランドの技師クリストファー・ギャロウェイ(Christopher Galloway)によって設置され、針がまわる通常の時計と異なり、時計の文字盤自体が回転するように工夫されており、これは何事もユニーク成すロシアの特色を反映させてデザインされたものなのだそうです。

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△モスクワの中心で、知られざるイギリスとの意外な繋がりといえば、モスクワの創設者としてモスクワ市庁舎前に銅像があるユーリー・ドルゴルーキーЮрий I Владимирович ‘Долгорукий’)も忘れることはできません。父親のキエフ大公ウラジーミル2世モノマフは何度か妻を迎え、そのなかの一人にはングランド王国ウェセックスの生まれでアングロ・サクソン系イングランド王ハロルド2世の娘ギータ・オブ・ウェセックス(Gytha of Wessex)がいました。ユーリー・ドルゴルーキーの母親については諸説あるため、モスクワを創ったユーリー・ドルゴルーキーがもしかしたらロシアとイギリスの血を引く可能性もゼロではないと言われています。なお、当時のルーシのスーズダリに居を構えつつ、南方まで手を伸ばして攻め入ったところから、ロシア語で「長い手」を意味するドルゴルーキーと呼ばれるようになったそうです。

 

5、スコットランドの貿易商人のお店から歴史がはじまる高級百貨店ЦУМ(ツム)、イギリス人企業家マイケル・マドックス(Michael Maddox)とボリショイ劇場

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東ヨーロッパ最大級の高級デパートЦУМ(ツム)は、もともとサンクトペテルブルクで店を持っていたスコットランドの貿易商人アンドリュー・ミュア(Andrew Muir) とアーチボルド・メリリーズ(Archibald Merrilees)が、モスクワに1885年に今のツムのある場所に店を開いたのがはじまりです。今日までずっと洗練された流行の最先端のファッション雑貨でモスクワっ子たちを魅了してきました。現在ではオンラインストアへのEメール注文は一般的になりましたが、この当時からカタログを発行し、手紙での受注販売もしていたそうです。ヨーロピアン・ゴシック様式の美しい建物は、ボリショイ劇場と隣り合っており、昼も夜のライトアップも美しく、その外観でも訪れる人を楽しませてくれます。

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ロシアを代表するボリショイ劇場は、18世紀後半にピョートル・ウルソフ公爵の私設劇場として始まりましたが、興業を維持するためには莫大な費用がかかるため、イギリス人企業家マイケル・マドックス(Michael Maddox)がビジネスパートナーとして支援していました。

モスクワ通信『改装後のボリショイ劇場本館』をご紹介!

マイケル・マドックスは劇場のみならず、広い屋外庭園を作ったことでも知られています。最も有名なものとしては、ロンドンのVauxhall Gardenから名をとってタガンカ周辺に作られた“ヴァクザール”で、19世紀半ばまでモスクワっ子たちにとても人気がありました。現在はロシア語で鉄道駅を意味するヴァクザール(вокзал)は、この頃までは屋外庭園を意味する言葉でした。ロシアの専門家たちは鉄道の建設技術を学ぶために、イギリスへ渡ったのだそうです。

さらに鉄道だけでなく、実はモスクワの地下鉄もイギリスと縁のあるエピソードが見つかりました。絢爛豪華な装飾が施され地下宮殿とも称される駅構内で人気の観光名所にもなっているモスクワの地下鉄メトロポリテン(Метрополитен)は略してメトロと呼ばれていますが、ソ連時代の1930年代に建設が始められました。世界初の地下鉄が建設されたことで知られるロンドンでは、メトロポリタン鉄道会社(Metropolitan Railway Comoany)によって最初の地下鉄の路線が建設され、1863年1月10日に、パディントン駅からファリンドン駅の間で開通しましたが、このメトロポリタンという会社名からソ連時代の地下鉄がメトロポリタンと呼ばれるようになったようです。日本でもメトロと呼ばれていますね。一方、本場イギリスでは、地下鉄の通るトンネルのチューブ状の形からメトロではなくチューブ(Tube)と呼ばれています。

 

6、ロシアとイギリスの貿易の始まり!モスクワの新名所ザリャージエ公園のなかのThe Old English Courtyard(Старый английский двор)

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△16世紀エリザベス朝建築の建物は、かつてロシアにおいて初の英国商人、初の英国大使であった人物の館として使われていたそうで、現存するモスクワで最も古い建物のなかのひとつに数えられています。英国とロシアの貿易は1553年、英国人航海士リチャード・チャンセラー(Richard Chancellor)が英国からインドへの北海ルートを探っていた際に、思いがけずアルハンゲリスクへ到達したところから始まったと言われています。すぐにイワン雷帝に知らせが届き、Chancellorはモスクワへ招かれて大変もてなされたそうです。ロシアの都市と関税なしで自由の貿易できるという友好的な貿易関係のなかで、イワン雷帝がエリザベス1世に結婚を申し込んだものの丁重に断られてしまったという逸話も残っています。現在のエリザベス2世の治世になり、女王とフィリップ殿下がロシアを公式訪問した1994年には、この建物がミュージアムとして公開されるようになりました。

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さて、時を経て19世紀の産業革命真っ只中のロシアにおいてイギリスとの貿易で大成功を収めたのがクノップ家でした。ドイツからロシアに渡り優れたビジネス感覚で大富豪となったクノップは、これまでの施設の近代化が進められ、新しい施設も次々に建設されるロシアへ、イギリス製の設備や機械を大量に供給しました。その勢いは“どの教会にも牧師がいるように、どのプラントにもクノップ社製品がある”と言われるほどだったそうです。ルター派教会の信者だったクノップ家は、ルター派教会から近いコルパチヌィ横丁にクノップ邸(Главный дом усадьбы А.Л. Кнопа)を構えました。ボリシェヴィキ革命後はロシアから逃れ、この大邸宅は国営化されました。1990年代には、実業家ミハイル・ホドルコフスキーが創設したメナテップ銀行がこの邸宅を購入して改装し、石油会社ユコスのレセプションハウスとして使用されていましたが、会社はその後国営企業ロスネフチに吸収されました。(写真は☆Discover Moscow より)

 

7、プーシキンも通った!トヴェルスカヤ通りの旧イギリス・クラブ(Английский клуб на Тверской)

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△帝政時代には貴族たちの社交の場となっていて、1831年から1917年までイギリス・クラブとして使われていました。(ロシアにおけるイギリス紳士のためのクラブは、まずサンクトペテルブルクに誕生し、続いてモスクワのこの場所にできたそうです。)文豪たちの作品にも数多く登場しているイギリス・クラブの建物や内装の美しさは、現在も博物館内で味わうことができます。なんとあの国民的詩人プーシキンが妻のナタリアと出逢ったのもこの邸宅でのダンスパーティだったと言われていますので、目を閉じてそんな華やかな時代の舞踏会を想像してみるのもロマンチックですね。周りには、プーシキンも足を運んだという文学サロン(現在はエリセーエフスキー食料品店)や、プーシキンゆかりのスポット巡りを楽しむこともできます。1917年の2月革命の後に革命博物館となり、現在はロシア現代史博物館(Музей современной истории России)となっています。

モスクワ通信『モスクワで出逢うプーシキン』

 

8、イギリスの建築家によるリニューアルが進行中!ロシア印象派美術館とお菓子工場跡の赤煉瓦造りの建物

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△2016年にモスクワにオープンしたロシア印象派美術館(Музей русского импрессионизма)。印象派といえば“西洋絵画の殿堂”プーシキン美術館、ロシアの画家といえば“ロシア絵画の殿堂”トレチャコフ美術館ですが、これまであまり注目されることのなかった“ロシアの印象派の画家たち”の作品を収集した私設美術館。かつてはボリシェヴィク(Большевик )お菓子工場だったので、小麦粉や砂糖を保管していたシリンダーの形をイメージしている建物になっています。可愛らしい赤煉瓦の工場跡は、イギリスの建築家John McAslan + Partners主導のもとで、モダンな文化スペースとして改装されています。

 

9、喜劇俳優チャップリンが大好き!彫刻家ズラフ・ツェレテリのギャラリー&ジョージア料理レストランのなかのロンドン

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△モスクワの街中にたくさんの作品を見ることができる彫刻家ズラフ・ツェレテリ。尊敬の表れでしょうか、巨大な作品や著名人の銅像を作成してはロシアから世界中に贈られており、在日本ロシア連邦大使館のなかにはステンドグラスや銅版画の大作が、鳩山会館には鳩山一郎像が寄贈されています。

ロシア大使館でNew Year Ballet Gala Consert & Party

鳩山会館で日露修好160周年記念展

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モスクワには、街中にズラフ・ツェレテリの巨大モニュメントや噴水の作品を見ることができますし、2つのギャラリーとアトリエも公開されています。湧き上がるインスピレーションで沢山の作品を創造するツェレテリの大好きなモチーフのひとつが英国の喜劇俳優チャーリー・チャップリンで、ギャラリーの中にはチャップリン作品を集めた部屋もあります。また、レストランには、世界中の都市をモチーフに描かれた陶版もあり、ここにロンドンもみることができます。ツェレテリについては今後のブログで改めてご紹介いたしますのでお楽しみに!

モスクワ通信『モスクワの宝石箱!夏空にきらめく噴水コレクション』

 

10、赤い電話ボックスに出逢える!エヴロペイスキー・ショッピングモールのロンドン・エリアとチャーチル・パブ

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△英国大使館からモスクワ川をはさんで向かいに位置するのが、ショッピングモールのエヴロペイスキー(Европейский)です。“ヨーロピアン”を意味する広いモール内は、中央アトリウムのモスクワから、パリ、ローマ、ロンドン、ベルリンと区画が分かれています。ロンドンエリアには、赤い電話ボックスやビックベンを模したショーケース。ビートルズなどのロンドンを象徴する風景や人物が映し出されるスクリーンも。

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△そして、モスクワ市内には雰囲気のあるイギリス風パブもたくさんあります。第二次大戦時の宰相ウィンストン・チャーチルの名をとったこちらのチャーチル・パブはお店の前に赤い電話BOXが置かれています。お気に入りのパブを見つけてロンドナー気分でビール片手にサッカー観戦もいいかもしれません。

 

16、ピョートル大帝の友人でブレーンとなったヤコブ・ブルース(Jacob Bruce)とナポレオン戦争でロシアを救ったマイケル・アンドレアス・バークレイ・ディ・トリー( Michael Andreas Barclay de Tolly)

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△スコットランドの家系で、科学や軍事戦略に秀でていたヤコブ・ブルース(Jacob Bruce)は、当時のロシアにおいて最も教養のある人物として政治、軍事、外国あらゆる面でピョートル大帝のブレーンの一人となっていました。天文学や自然科学にも知見が深く、かつてモスクワのランドマークだったスハレフ塔(Сухарева башня)にロシアで初の天文台を作りました。また、博識なブルースの蔵書が並ぶ図書館は、現在のロシア科学アカデミーの図書館の元になっていると言われています。錬金術や魔術の使い手としても知られており、18世紀にスハレフ塔のデザインを刷新してその壁のなかに黒魔術の奥義書を埋め込んだという噂がまことしやかに囁かれました。スターリンの命によりこのスハレフ塔が破壊されてしまいましたが、モスクワ郊外モニノにはかつてのブルースの邸宅が残っているそうです。(写真はWikipediaより)

モスクワ通信『夏の展望テラス! ロシア科学アカデミー22階 Sky Lounge』

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△1812年にフランス帝国のナポレオン1世が大軍を率いてロシアへ侵攻しモスクワへ到達しようとしていた局面で、スコットランドの血を引くロシア軍の総司令官だったマイケル・アンドレアス・バークレイ・ディ・トリー(Michael Barclay de Tolly)は、フランス軍との会戦を避けて退却し、敵軍を疲弊させる戦略をとりました。その後、ロシア軍総司令官はミハイル・クトゥーゾフに代わりますが、この戦法が継承され、結果として勝利に導くきっかけを作った英雄として高く評価されています。サンクトペテルブルクのイサク聖堂では、銅像もみることが出来ます。(写真はWikipediaより)

番外編

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世界中で愛されている『不思議の国のアリス』の著者ルイス・キャロルが、この本を出版した約1年半後の1867年にロシアを旅していたことはほとんど知られていないのではないでしょうか・・・!キャロルが英国を出たのは結果としてこのロシア旅行だけだったそうです。モスクワではロシア伝統のキャベツのスープを飲んだり、ナナカマドのお酒を飲んだり、旅行記の中には気になったロシア語の単語(とても長い単語”защищающихся”など)を書き留めたりもしていました。

 

参考文献

☆The Telegraph 10 places in Moscow that are surprisingly British

☆Russia Beyond The 12 most English places in Moscow


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今年2021年のロシア文化フェスティバル IN JAPANでは、1991年新生ロシア連邦の誕生から今日までの30年をテーマにした写真展が開催されます。今回は、このロシア文化フェスティバルblogのモスクワ通信アーカイブ記事を振り返り、また今後予定されているブログ記事の予告もはさみながら、ここ10年のモスクワの変化を追いかけてみたいと思います。

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△まずは、モスクワの新アイコンとなったモスクワシティです。89階360mに位置する天空のアイスクリーム工場&チョコレート工場は出来立てのアイスクリームが食べ放題!ロシアの定番プロムビール味(ミルクともバニラともちょっと違う生クリーム味)のスタカンチク(コップ型のアイス)を味わいながら絶景を楽しんだり、シアターでモスクワの歴史を学んだりすることができます。ロシア版キッザニアとも言えるマステルスラブリ(Мастерславль)、空に手が届きそうなパノラマビューのレストランSixtyでは音楽とともに窓が開くスペシャルタイムがあったり・・・現在も進化を続けています。

モスクワ通信『食べ放題!天空のアイスクリーム工場がある展望台PANORAMA360』

モスクワ通信『職業はシークレットサービス!?キッザニア・モスクワ体験』

 

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△こちらもモスクワ観光の新名所Парк «Зарядье» ザリャージエ公園。2017年9月にホテル・ロシア跡地にオープンしました。モスクワ川にそそり出るパノラマ展望デッキや、宇宙がテーマの旧ソ連&ロシア料理レストラン、ロシア人にも大人気の新感覚4Dモスクワ&ロシア観光飛行アトラクションや氷の洞窟など・・・こちらもつぎつぎに話題のスポットが登場しています。モスクワ中心部では最も新しいコンサート・ホールもあり、ここでは2019年チャイコフスキー国際コンクール受賞者ガラ・コンサートも開催されました。

モスクワ通信『現在進行形のモスクワ観光スポット!ザリャージエ』

 

 

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△自転車愛好家が街に増えたのも大きな変化ではないでしょうか。誰でもレンタルできるシティサイクル人気はもちろん、日本の道路では見かけないような乗り物も!

モスクワ通信『モスクワ散歩の進化系!?街中で人気の乗り物』

 

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△新型コロナウイルスの世界的な感染拡大よりも前から、ロシアではアプリを利用したタクシーやデリバリーが日常化していました。コロナ禍では世界初にして唯一と称するデリバリー スタッフに捧げる感謝の銅像まで登場して話題になりました。

 

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△バスはアプリで位置情報が確認できるようになり、電気バスも増えました!IC交通カードのトロイカがあれば乗り継ぎも楽ちんです。乗用車の路上駐車もアプリで管理されています。(写真の看板の中にご覧いただけるルーブルのマークも新生ロシアになってから普及しました。)絢爛豪華な地下鉄駅巡りは観光名所にもなっていますが、昔からの路線は郊外まで延び、趣向を凝らしたデコレーションの新しい駅もつぎつぎに登場しています。写真は2010年に完成した黄緑ライン(Люблинско-Дмитровская линия)のドストエフスキー駅。文豪ドストエフスキーの家博物館の最寄駅になっており、ホーム全体に数々の作品が大理石のグラデーションで表現されています。地下鉄の駅については今後のブログでまた改めて詳しくご紹介できたらと思っております。

 

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△2009年から日本の新幹線のようにモスクワとサンクトペテルブルクを約3時間半でつなぐ高速鉄道Сапсан(サプサン)をはじめ、2016年開業のМЦК(Московское центральное кольцо モスクワ中央環状線)や2019年開業のМЦД (Московские центральные диаметры)など、新しい路線が増えました!空港直通のアエロエクスプレスも快適です。

モスクワ通信『あなたはどちら?寝台特急レッド・アロー号それとも高速鉄道サプサン?』

 

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△ロシアへの玄関口である国際空港もずいぶんと明るくリニューアルされています。長い長い行列やタクシー乗り場のカオス、無愛想な職員さんの態度など“ソ連的なおもてなし”を味わえるのもあと数年ではないでしょうか・・・!

モスクワ通信『プーシキンがお見送り&お出迎え!シェレメチェヴォ空港』

 

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ソチ冬季五輪、サッカーのワールドカップなど国際的なイベントが開催され、街には英語表記の案内が増えるなど、観光客に優しいロシアに変わりつつあります。雀が丘からモスクワ川上空を通るケーブルカーに、オスタンキノTV塔を眺めながら走るモノレール、モスクワ市内観光バスにモスクワ川の観光クルーズなども人気を集めています。

モスクワ通信『モスクワ川クルーズへご案内!』

モスクワ通信『2階建てバスに乗って観光してみよう!』

 

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△街は美しくデコレーションされ、ロシアの季節を味わうフェスティバルが開催されています。“カワイイ”はすっかりロシア語にも定着したようで、日本のアニメやコスプレ、ポップカルチャーを紹介するフェスティバルも毎年開催されています。日ロ国交回復50周年の2006年には「ロシア文化フェスティバル IN JAPAN」が始まり、それから毎年開催され多くの方に愛され大成功を収めてきたことを受けて、2018年日露交流年には、『ロシアにおける日本年』&『日本におけるロシア年』が史上初めて両国で同時に開催されました。そしてロシア文化フェスティバルは今もさらなる歩みを続けています。

モスクワ通信『新しいモスクワ歳時記!季節を楽しむフェスティバル』

 

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△さらにモスクワではここ十数年の間にお洒落なレストランがつぎつぎにオープン。市民の台所だった昔ながらの市場は充実したフードコートを兼ね備えた食のテーマパークに変身していきました。多くのロシア人が外食を楽しむようになり、ロシアの国産牛の美味しさをアピールするハンバーガーやステーキ店が急増し(写真は金粉とイクラで光るロシアの“皇帝バーガー”)、ロシアの美味しい国産ワインが流通するようになったかと思うと、海のないモスクワで新鮮なシーフードを提供するお店も急増。和食の人気も高く、寿司ブームからはじまって、今ではスーパーではロール寿司づくりの基本的な材料は揃うようになりましたし、日本のコンビニのようなおにぎりが売られ、フードコートで本格的な生のお魚を使ったお寿司が味わえることもあります。そんななか日本のうどんチェーン店も上陸しロシア人にも愛されています。また、日本人料理人が腕を振るうレストランも増え、美味しいラーメンも食べられるようになりました。食に限らず車や化粧品、おむつなど赤ちゃん用品も・・・値段は高くても質の良さで勝負できる“日本ブランド”の人気は絶大です。

モスクワ通信『あなたはどっち派!?昔ながらの市場から食のテーマパークへ』

 

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△最新ファッションや海外ブランドが出店するショッピングモールもずいぶんと増えました。日本のユニクロもモスクワっ子たちの間に浸透しています。ロシアから世界に発信されるブランドも登場し、例えばシベリアのハーブを原料にしたオーガニック化粧品を提供するナチュラシベリカ(NATURA SIBERICA)は、かつて東京の青山にも路面店がありましたが、世界へ展開されています。一方で、お洒落なロシアのショッピングモールのなかにはロシア人自らがソ連時代をテーマにプロデュースする食堂や食料品店もありこちらも人気です。冷戦時代の地下の核シェルターが博物館として公開されたり、ソ連時代のアーケードゲームの博物館などもここでしか味わえないユニークさです。ボルシチに欠かせないビーツや伝統の黒パンも改めて注目され、昔ながらの味を大切にしながら進化形も楽しむことができます。

モスクワ通信『地下核シェルターに潜入!冷戦博物館』

モスクワ通信『Мумий Тролль(ムミー・トローリ)のミュージック・バー』

モスクワ通信『ロシアで味わいたい!ビーツいろいろ』

 

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△紅茶の国だったロシアに、コーヒーチェーンが登場すると、急速にカフェブームが進みました。今では町中に美味しいコーヒーが飲めるカフェがあり、ロシア発祥のコーヒー”ラフ・コーヒー(Раф-кофе)”なるものも。最近では抹茶ラテも人気メニューの仲間入りをしています。

 

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△市民生活のなかでの大きな変化といえば、2017年頃から少しずつ、ゴミの分別も意識されるようになり、街中に分別用のゴミ箱が増えてきました。環境問題に意識の高い層を中心に、地球に優しいエコバックなども流行しています。食品には、添加物ゼロを表記した商品も増えましたし、オーガニック食品を販売するお店やレストランのメニューにベジタリアン向けの料理を示すマークを見つけたりもします。

ここまでモスクワのここ10年の変化のなかで私にとって印象的だった部分をプレイバックしてきましたが、もちろんこれはまだほんの一部です。6月開催の『1991−2021 新生ロシア連邦30周年記念写真展』では、ぜひロシア全体の30年のダイナミックな変化を感じてください!

さて、ここまで星の街のソユーズ宇宙船についてご紹介しましたが、続いてご覧いただくのはそのソユーズ宇宙船がドッキングする国際宇宙ステーション(ISS)のシミュレーターです。ISSは、地球の約400km上空の軌道を飛んでいる宇宙の実験室です。日本とロシアを含め、米国やカナダ、欧州など15カ国が協力して建設しました。

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△国際宇宙ステーションの50分の1の模型

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△見学に訪れた2018年、ソユーズ宇宙船に乗船して国際宇宙ステーションに長期滞在していた宇宙飛行士が紹介されていました。ソユーズ宇宙船は3人乗りだったのでこれまではISSに6名の宇宙飛行士が長期滞在していましたが、2020年に打ち上げられたアメリカのスペースXは4人乗りのため、現在は7名の宇宙飛行士が滞在しています。

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△星の街の訓練施設内にある国際宇宙ステーションのシミュレーター。

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△地球の周りを1日に約16周(スピードは1周約90分)回りながら、宇宙飛行士たちによってさまざまな実験や観測が行われています。

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△1998年、ISSに最初に打ち上げられたモジュールはロシアのザリャー(ЗАРЯ)でした。その両側にはソユーズ宇宙船のドッキングポートがあります。ロシアのモジュールには、ザリャーの他にズヴェズダもあります。また、モジュールには、アメリカの実験棟デスティニーやヨーロッパの実験棟コロンバスがあるほか、2009年には日本の実験棟きぼうが完成しました。

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△ロシア・モジュールのズヴェズダー(ЗВЕЗДА)のなかに入ることが出来ました。

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宇宙をテーマにした映画などを観ると、宇宙船はとてもハイテクなイメージですが、ソユーズ宇宙船やロシアのモジュールはどこかソ連時代の工場を訪れているような気持ちになります。しかし、究極に考え抜かれたシンプルな構造になっているため、不具合や故障があった際にも、すぐに原因を突き止め自らの手で修理することが可能だという利点があり、初飛行から50年以上を経た今もその基本的な構造は変えずに利用されています。

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△宇宙のトイレ。バキューム式になっており、ホースから吸い込んだ尿は、浄化されて貴重な飲料水として再利用されるのだそう。

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△食事するテーブルには、宇宙食をバンドで止めたり、温めたり出来る設備がついていました。

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△宇宙食には、お湯を入れて食べるフリーズドライタイプと、温めて食べるレトルトタイプ、缶詰やチューブタイプがあります。宇宙では地上よりも味が分かりにくくなるため、スパイシーなものなど濃い味付けのものが好まれるそうで、ロシア製の宇宙食はこってりした味付けで好評なのだそうです。

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△(Экскурсии в Звёздный городокのサイトより転載)宇宙飛行士訓練センターでは、このほかにも想定されうるありとあらゆる状況に対応できるように訓練が行われます。巨大プール内に作られた国際宇宙ステーションでは、特殊な宇宙服を装着しての水中訓練があり、この水中での感覚が実際の宇宙での無重力状態でもとても有益なのだそうです。 また、ソユーズ宇宙船では、特に軌道に入る時と出る時に通常の3、4倍もの負荷がかかるそうで、その訓練のために1980年に登場したのがこの巨大な機械Центрифуга ЦФ-18です。カプセルのなかに座り、ぐるぐると高スピードで回すことで負荷をかけるのだそう・・・実際にはF1レースのような感覚なのだそうですが、ここではさらに強い負荷をかけて訓練しておくそうです。

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△ソ連は、世界初となる宇宙ステーションを開発し、人類が宇宙に長期滞在できるための施設としてサリュートを打ち上げました。その後サリュートは宇宙における人類の長期滞在記録を更新しながら改良が重ねられました。1986年2月には、サリュートに替わる宇宙ステーションとしてミールが打ち上げられ、 2001年3月まで利用されていました(写真)。ミールは別々に打ち上げられた7つのモジュールが結合して出来ています。そして1998年からは現在も使用されている国際宇宙ステーションの建設が始まります。サリュートやミールの打ち上げも行ったプロトンロケットによって打ち上げられたザリャーから始まり、何年にもわたってソユーズ宇宙船やアメリカのスペースシャトル、スペースXで構成要素が運ばれ、宇宙空間で組み立てられて、現在も進化を続けています。

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△顔をはめれば、あなたも宇宙飛行士の仲間入り・・・!?

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△ソユーズがドッキングしています。

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△宇宙での記録のためにさまざまなカメラが使われてきました。なかでも日本のNikon製品は特殊な宇宙空間でも信頼出来る品質で長く愛用されています。

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△ソユーズ宇宙船に乗る時に着用するソーコル宇宙服も展示されていました。宇宙船にトラブルが発生した時に酸素を供給したり圧力を調整したりして宇宙飛行士の身体を守ってくれる優れものです。ツアーでは、実際に宇宙服を着用したり宇宙食を試食できるオプションもありました。

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△国際宇宙ステーション内などで宇宙飛行士たちが着用している衣服も展示されていました。

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△さて、こちらはソ連時代からロケットの打ち上げが行われてきたカザフスタンのバイコヌール宇宙基地です。ソ連からロシアになり現在はカザフスタン領ですが、宇宙基地を使用するため、ロシアが年間1億1500万ドルを払い租借地としている、総面積6717平方kmにもなる世界最大の宇宙基地です。年間を通して晴れの日が多く乾燥した気候で宇宙へ続くどこまでも青い空が広がっています。打ち上げの約2、3日前には格納庫から発射台へ鉄道で運んでいく“ロールアウト”が行われますが、ロシアでは宇宙飛行士たちは自分の乗り込むロケットのロールアウトは見ない方が良いという迷信があるのだそうです。

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△ソユーズ宇宙船は、この打ち上げロケットの先端部分に搭載されています。その下部分は燃料で、エンジンに着火するとゆっくりと空へ向かって飛び立ち、第1段ブースター、第2段ブースター、第3段ブースターと順に燃料が使われて、使用後のロケットは切り離されて落下。最後には、ソユーズ宇宙船のみとなります。

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△JAXAの事務所を訪問しました。日本人初の宇宙飛行士となった秋山豊寛飛行士が、1989年に星の街で訓練を開始し、1990年にソユーズ宇宙船で宇宙へ、ミールに滞在しました。その後、毛利衛飛行士(米国スペースシャトルに日本人として初登場)、向井千秋飛行士(日本人女性初)、土井隆雄飛行士(日本人初の船外活動)・・・と、スペースシャトル搭乗が続きます。シャトルの引退もあり、再び星の街にたくさんの日本人宇宙飛行士が訓練に訪れるようになり、野口聡一飛行士、古川聡飛行士、星出彰彦飛行士、若田光一飛行士、油井亀美也飛行士、大西卓哉飛行士、金井宣茂飛行士と毎年のようにソユーズ宇宙船で宇宙へ飛び立ちました。

外国人宇宙飛行士たちが居住するコテージは数名の飛行士が同居しており、1日の長い訓練が終わると、キッチンに集まって談笑したり、お料理自慢の飛行士が得意料理を振る舞ってくれたりもするのだそうで、さながら合宿所のようなんだとか。

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△小さなお土産屋さんには、星の街のマークが入ったグッズやガガーリンの関連グッズなどここでしか入手できない貴重なものも。

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△宇宙食

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△宇宙飛行士マトリョーシカ!

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△施設の周りは自然豊かで、子供たちが遊んだり、老夫婦がベンチで日向ぼっこを楽しんだり、のどかな光景も見られます。

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△ガガーリン(Юрий Алексеевич Гагарин)の銅像。現在もガガーリンが初の有人宇宙飛行に成功した4月12日は宇宙飛行士の日としてロシアでは毎年祝われています。

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△とても穏やかな性格で皆の人気者だったガガーリン。後ろに隠した手には花を持っています。最愛の奥様に捧げるプレゼントでしょうか・・・!初飛行後、世界各国に招かれたガガーリンは1962年に日本も訪れています。

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△国民的英雄となったガガーリンでしたが、1968年の飛行機事故で34歳の若さでこの世を去ってしまいます。宇宙飛行士訓練の時にも乗り、また悲劇の死を迎える事故の時にも乗っていた飛行機と同じミグ15(МиГ-15 УТИ)の飛行機が飾ってありました。

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△星の街には、宇宙がモチーフのモニュメントもあちらこちらで見かけますし、建物の壁面やお店のステンドグラスなどちょっとした場所にも宇宙がテーマのデコレーションを発見することができます。

星の街の人々が日用品の買い出しに利用しているショッピングセンターの中には、コスモスカフェもあり、運が良ければ宇宙飛行士たちに会えることも・・・!

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△この日も店内に飛行士が入ってくると、一角でビールを飲んでいた宇宙好きの男性が近づいていき、握手を求めていました。

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△宇宙から見た地球の青色でしょうか!空色の屋根が印象的なロシア正教会の鐘の音が星の街に響きます。

さて、2021年秋頃には、13年ぶりに日本人宇宙飛行士の募集が予定されています。有人月面着陸では1969年7月米国アポロ11号で月面着陸に成功している米国NASA主導で進められているアルテミス計画にも注目が集まっており、ロシアのロスコスモスも、月面を周回する宇宙ステーション「GateWay」に協力する姿勢を示しています。“日本人初の、そしてロシア人初の、夢の月面着陸”を果たすのは、いったいどんな人物なのでしょう・・・!

モスクワ北東およそ25kmの場所には、星の街(Звёздный городок)と呼ばれる、宇宙飛行士を訓練するための広大な敷地が広がっています。かつては、星の街そのものが軍事施設で、宇宙飛行士を含めその訓練を行う教官なども軍人で、1960年代までは閉鎖都市でした。その後、退役した宇宙飛行士が家族とともに暮らすようになり、住居エリアの周りには学校や公園、ショッピングセンターやスーパーマーケットなどの店舗、映画館やスポーツ施設などもある自然豊かな小さな町となって日常生活が営まれています。現在も、星の街へ入るためには申請が必要ですし、さらにその敷地の中でも宇宙飛行士訓練施設を含むエリアは区別されていますが、こちらも事前申請をすると見学ツアーに参加できます。

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△モスクワ中心部からは車で約1時間。星の街のゲートを通過してからも、さらに車で数分ほど森の中の一本道が続きます。

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△建物入り口では、かの有名なユーリー・ガガーリン飛行士がお出迎え!

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戦後ソ連ではアメリカと競うように宇宙計画が行われ、“ソ連の宇宙飛行の父”と呼ばれる研究者ツィオルコフスキー(Константин Эдуардович Циолковский)や“ソ連のロケット開発の父”設計士コロリョフ(Сергей Павлович Королёв)の貢献もあり、ソ連独自のロケット開発が進められます。1957年10月には人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功します。

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△施設にもツィオルコフスキー(左)とコロリョフ(右)の写真が飾られていました。

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△チカーロフスキー飛行場の隣に位置する星の街に、初めてロシア空軍による宇宙飛行士訓練センターが設立されたのは1960年1月11日で、宇宙飛行士候補として選抜された精鋭20名にさまざまな適性検査や厳しい訓練が行われました。現在この訓練センターには、ユーリー・ガガーリンの名が冠されています。

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△そして1961年4月12日午前9時7分(モスクワ時間)、ソ連が世界初の有人宇宙飛行としてヴォストーク1号の打ち上げに成功します。その宇宙船に搭乗したのは、先ほど玄関で私たちを迎えてくれたユーリー・ガガーリン飛行士でした。

https://www.youtube.com/watch?v=Ds44_CkfCW4&list=PLZWRqXyJ1LsBGlR9zMSOi6lliLPg3vzhD&index=1

△ガガーリンの生涯や、切磋琢磨しつつ訓練で優秀な成績を修め、ガガーリンの初飛行時にはバックアップ要員を務め、史上二人目の宇宙飛行士となったゲルマン・チトフ飛行士をはじめ、訓練の日々、そして臨場感あふれる108分間の宇宙飛行の様子は、ロスコスモスの公式YouTubeチャンネル(上)や、ロシア映画『Гагарин. Первый в космосе(邦題:ガガーリン 世界を変えた108分)』でも見ることができます。

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△ソユーズ宇宙船のシミュレーター

ソ連では、ガガーリンの初飛行の成功後もつぎつぎとボストーク宇宙船が打ち上げられ、ヴォストーク6号では女性初の宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワが乗船して話題になりました。続くヴォスホートはこれまでの単身飛行でなく複数人の飛行士が乗船できるようになり、1965年のヴォスホート2号ではレオノフ飛行士が人類初の船外活動を成功させます。

ガガーリンがヴォストーク宇宙船で初飛行後の1962年には、ソユーズ宇宙船の開発が始められていました。もともとは月を周回して地球に帰還することを目的としていましたが(有人月周回は革命50周年にあたる1967年後半を、月面着陸は1970年第4四半期を予定していたと言われています)、その後、旧ソ連の宇宙計画の変更により、地上と国際宇宙ステーションの間で宇宙飛行士を輸送することが目的となりました。

1967年にはいよいよ新型のソユーズ宇宙船の初の有人飛行が行われましたが、悲劇的な結末を迎えてしまいました。しかし、その後の改良により、ソユーズは今日まで世界で最も安全な宇宙船のひとつとして活躍しつづけています。

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△ソユーズは3つの部分で構成されています。球体の軌道モジュール、 釣鐘型の帰還モジュール、そして翼のように太陽光パネルが付いている機器・推進モジュールです。打ち上げや帰還の時には帰還モジュールに乗り込みます。その後、宇宙に到達してから国際宇宙ステーションに着くまでの間は無重力状態で軌道モジュールで過ごします。機器・推進モジュールにはエンジンやさまざまな機器が搭載されています。訓練では、ソユーズの構造や構成を学び、実際の飛行と同様に訓練を行うことが出来ます。

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△三人乗りで、中央がコマンダー(船長)、その両脇がフライトエンジニアです。コマンダーの席は少し後方に設置されているため、なんと棒を使ってコントロールパネルを操作します。

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△座席は宇宙飛行士の身体に合わせて作られ、宇宙服とセットで身体を保護してくれます。身体にぴったりの座席を作るために、宇宙飛行士たちは型の中で膝を抱えて丸くなり、その周りに石膏を流し込みます。船内はとても狭いため、身長体重など身体の大きさにも厳しい制限があります。この狭い空間で、飛行士たちは乗り込んでから打ち上げまでの約2時間を過ごさなければならないのですが、ガガーリン飛行士の時代から宇宙船内では音楽を聴くことが出来るのだそうで、ガガーリンは「祖国は聞いている«Родина слышит»」(エヴゲーニー・ドルマトフスキー作詞、ドミートリイ・ショスタコーヴィチ作曲)を聞いたそうです。

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△70年代後半には、ソユーズ宇宙船をベースに、補給船プログレスも開発されました(写真右)。また、ガガーリンが乗車していた車(ソ連車ヴォルガ)とバイコヌール発車基地へ向かう宇宙飛行士たちをのせたバスも展示されていました(写真左)。ガガーリンは発射台へ向かう途中にこのバスを降りて用を足したそうで、それ以来発射台に向かう飛行士たちは縁起を担いで途中でトイレへ行くのだそうです。今年2020年11月に打ち上げられたアメリカの新型宇宙船スペースXでも、このロシアのユニークな伝統を引き継いで、発射台のそばにトイレが設けられました。

ソユーズ宇宙船は打ち上げから約10分で宇宙空間へ到達します。宇宙船のなかに吊るされていたマスコットが浮かび始めたら無重力になった証拠です。例えば、ロシアで初のサッカーワールドカップが開催された2018年に打ち上げられたソユーズのなかには、大会マスコットのザビワカ君が。その後、国際宇宙ステーション(ISS)の軌道に入り、国際宇宙ステーションにドッキングします。かつては約2日ほどかかりましたが、2020年にはこれまでで最速の約3時間でドッキングすることに成功しました。

アメリカのスペースシャトルが退役してからはロシアのソユーズ宇宙船が宇宙飛行士たちを宇宙へ運んできました。そしていよいよ2020年11月、アメリカの新型宇宙船スペースXが打ち上げに成功しました。日本の野口聡一飛行士を含む4名の宇宙飛行士が乗り込んだ船内は、タッチパネル式のコントロールパネルやデザイナーによるモードな宇宙服など、まるで映画「スターウォーズ」シリーズのような世界観も話題になっています。これから宇宙大国ロシアのソユーズ宇宙船は伝統を受け継ぎながらどのように進化していくのか・・・目が離せません!

ロシアの陶磁器と聞いてまず思い浮かべるのは、絢爛豪華に宮廷を彩る皇帝御用達だったサンクトペテルブルクのインペリアル・ポーセレンと、ぽってりとした厚みと素朴な使い心地が人気のモスクワ郊外グジェリで作られるグジェリ陶器でしょうか。雪のような白地にコバルトブルーのグラデーションで描かれた絵柄が魅力で、ロシア土産の定番のひとつとなっています。

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手描きの絵柄の美しさもさることながら、ティーセットをはじめとする実用性もある食器類、ありとあらゆる飾り物やおもちゃに至るまで、その豊かなバリエーションもグジェリの特徴です。そんな世界をさらに深めるために、モスクワの南東約60km(車で約2時間)の場所にあるグジェリへやってきました。

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△グジェリ村にはグジェリ陶器を扱うたくさんの工場やアーティストの工房、お店が点在しています。工場見学とミュージアムツアー、そして絵付け体験が出来るというОбъединение Гжельを訪れました。

【グジェリ陶器のミュージアム】

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△この小さな工房からこちらの工場の歴史が始まりました。

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△モスクワから来たというロシア人のツアー参加者も興味津々に聞き入っていました。グジェリ陶器がどのようにはじまり、どのように作られてきたのか時代ごとに歴史が紐解かれていきます。

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△自然豊かなこの地では、元々は農業が営まれていましたが、その土地は白い粘土に覆われ、必ずしも農業に適しているとはいえませんでした。しかしその良質な粘土こそが、今日まで7世紀以上もの間受け継がれてきたグジェリ陶器の誕生につながっているのです。гжельという陶器や村の名前は、焼くという意味の動詞жетьや“粘土を焼く”обжить глинуから来ているとも言われており、1328年の皇帝イヴァン1世の遺言状の中にもгжельという単語が記されているそうです。

古いものでは1320年頃の作品も明らかになっており、モスクワ大公国の一部となってますます盛んになっていきます。一時期は医薬省の薬品容器などを独占的に供給したことや、この地で農奴制がなかったことも産業の発達につながったようです。技術は世代から世代へと受け継がれながら、時代ごとの新たな試みや新たな才能が融合して、今日のようなグジェリ陶器へと成長していきます。

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△レジェンドとして名を連ねる職人さんたちの紹介とその傑作の数々が時代ごとに展示されています。それぞれに好んだモチーフや作品が違い、筆づかいや柄にも個性があって、同じような白と青の世界でも驚くほどに違う世界が広がります。

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△なかにはコバルトブルーの地に金で彩色されている作品も。金色がアクセントになっている作品は現在も人気があるそうです。

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△今のような白地にコバルトブルーで描かれるグジェリ陶器が定着したのは比較的最近だそうで、かつてはマヨルカ焼きの風味に似たカラフルな色使いが主流の時代もあったようです。

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△美しいグジェリ製のペーチカ(暖炉)も見ることができました。

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△チェス版に時計、シャンデリアに電話など、あらゆるものがグジェリで作られています。

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△ミュージアム&工場見学ツアーのガイドをしてくださったのは、アーティストの一人ヴィクトル・ハゾフさん。壁面に掲載されているお写真でお分かりいただけるように、奥様のタチヤナさんと共に製作にはげみつつ、グジェリの未来のためにその魅力を伝えています。

【グジェリ陶器の工場見学】

続いて、工場見学が始まりました。まずはグジェリ村の土を水と合わせて泥状にします。

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△床に置かれた大きな容器には、グジェリの白い粘土と水が泥状になった液体が並々と入っています。ここからホースで石膏の型に流し込んでいきます。

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△あたりには所狭しと石膏型が積まれています。多くの石膏型はお弁当箱のように半分に分かれるようになっており、そのそれぞれに液体状の粘土を入れ、最後に合体させて立体にしていきます。石膏型は水分を吸収する性質があるため、液体状の粘土は石膏型に近い部分から固まり始めます。ティーポットなど内部が空洞のものは、熟練の職人が少し固まってきた段階を見計らって石膏型から余分な液体を取り除きます。

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△細工の施されたティーポットなどは、取手、注ぎ口、蓋など細かなパーツごとに型があり、それらを注意深く組み合わせて成形していきます。継ぎ目は小刀で削ったり、水をつけたスポンジや筆、指で撫でたりして、最終的には全く判別できない状態まで滑らかな外観となります。この状態では、力を加えると割れてしまうため、窯で8時間ほど素焼きして、よく乾燥させます。

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△素焼きして乾燥させた後、特別な赤い染料に作品を浸すと、白からほんのり優しいピンク色へ変化します。もしわずかなひび割れや小さな溝があるとそこに赤い液体が染み込んで目立つため、職人さんが厳しい目でひとつひとつチェックしていきます。そして選び抜かれたものに、グジェリと認める版が押されます。

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△続いて、この乾燥したピンク色の状態で、黒色の顔料(酸化コバルト)で絵付けをしていきます。さまざまな顔料のなかでも、コバルトは1300度以上の熱で焼かれる窯の中で鮮やかな色を保つことができます。

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△たくさんの筆を使い分け、スピーディーかつ正確に描いていく様子はまさに職人芸!見惚れてしまいます。この思いを込めて手をかけていく作業が、何ものにも変えがたい伝統手工芸品の良さであり、世界にたったひとつの宝物との出会いを届けてくれます。

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△ピンク地に黒い絵柄・・・本当にこれが白地に青い絵柄のグジェリ陶器になるのでしょうか!?

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△絵付けが終了したら、ベビーバスのような容器に入った釉薬にくぐらせていきます。せっかくの模様は見えなくなりのっぺらぼうに逆戻り・・・!

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△最後に窯でじっくりと焼いたら完成です!

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△不思議なことに、薄ピンク地に黒色で彩色されていた花瓶は、窯で焼かれるうちにお馴染みの白地にコバルトブルーのグジェリ陶器になっていました!サイズも焼く前に比べて小さくなり、丈夫になります。

【グジェリ陶器の絵付け体験】

さて、ミュージアムで歴史と素晴らしい作品を、工場で作り方を見学した後で、最後は絵付け体験です!

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△小さな動物の置物から好きなものを選びます。

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△職人さんが、目の前で丁寧に描き方を指導してくださいます。透明な板に顔料を広げ、平筆の一部だけに顔料が付くようにします。筆についた顔料の濃淡で描くお花は基本のモチーフ!すらすらと完成させる様子を拝見していると、簡単そうに見えますが・・・これがなかなか難しいのです。

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△可愛らしいグジェリ柄のエプロンをつけていざチャレンジ!

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△その横で、職人さんの手は休むことなくつぎつぎと絵皿を完成させていきます。

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△以前絵付け体験をした子供たちの完成作も見せてもらいました。郵送あるいはモスクワのショッピングモールの中にあるお店で直接受け取ることもできるそうです。

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窓から見える美しいロシアの黄金の秋・・・!

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入り口脇には小さな直売店も併設されています。お買い得な値段で、お土産やさんでは見かけないような掘り出し物も!

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△周りにはたくさんのお店や工房が点在しているのでお気に入りを見つけてくださいね。

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ひとつひとつに素敵な味わいがあり時間を忘れてお店の中をうろうろ・・・お手頃な値段のものも多いので、ついあれもこれもと手にとってしまいます。日常生活で手軽に使えるのも嬉しいですね。

新型コロナウイルスの影響で今年2020年は多くのイベントが中止になってしまいましたが、モスクワでは毎年«Московские сезоны»(Moscow Seasons)というフェスティバルが開催され市民の人気を集めています。

https://www.youtube.com/watch?v=giYxtELpas0&feature=emb_title

1250万人以上の市民と年間約2200万人の観光客が集まるメガロポリスに成長した首都モスクワ。以前モスクワで開催された冬のクリスマス市の大成功を受けて、モスクワ市のソビャーニン市長によって、季節をさらに魅力的に感じられるフェスティバルが企画されるようになったそうです。この6年で6200万人もの人がフェスティバルに参加しました。期間中、市内の主要な広場や通りは美しくデコレーションされ、ユニークなオブジェやインスタレーション、屋台が登場し、コンサートやワークショップなども多数催されます。では、フェスティバルを代表するいくつかのイベントをご紹介しましょう!

モスクワのマースレニッツァ(Московская Масленица)冬を送り春を迎える伝統的なお祭り。町中が美味しそうな甘い匂いに包まれます。

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△会場は春の華やかさ!おひさまのようなまんまるのブリヌイ(ロシア版クレープ)をお腹いっぱい食べて、身体の中から元気に春を迎えます!
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△会場では、焼きたてのブリヌイと熱々の紅茶が配られていました。

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△ステージでは賑やかなショーが繰り広げられ、大人も子供も輪になって歌い踊り出します。昔ながらの遊びを楽しむコーナーも子供たちでいっぱいです。

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△市内のイベント会場を表示する案内板

 

【パスハの贈り物(Пасхальный дар)】ロシア正教のイースターにあたります。

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△モスクワ市庁舎の前もパステルカラーの卵の演出!可憐な水仙の花も春を感じさせてくれます。

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△記念撮影ブースに長い行列ができていました。

 

【モスクワの春アカペラ(Московская Весна A Cappella)】2017年に始まった人気イベント。爽やかな5月連休の空に歌声が響きます!

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△市内各所に特設野外ステージが登場

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△こちらはモスクワ・ミュージカル劇場による子ども向けの演目『不思議の国のアリス』

 

【聖ニコライの日(Николин день)】と【モスクワおさかなウィーク(Рыбная неделя в Москве)】海の遠いモスクワに巨大な船が出現!?新鮮なシーフード・ブーム到来!

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△ロシア正教で最も尊ばれている聖人のひとりである聖ニコライを祝う日のイベントは、2019年初開催でした。航海する人を守り救ってくれるとされているため、海や船のモチーフがたくさん!

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△子どもたちが水遊びしたりゲームしたりと楽しめるコーナーや、音楽イベントの催されるステージ、記念写真スポットも!

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△海の幸たっぷりのバルセロナ・パエリヤ!あっちもこっちも所狭しと屋台が並び、イカや海老、サーモンなどシーフードの焼ける煙がもくもくとあがって食欲をそそります。

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△生牡蠣やボールいっぱいのムール貝、ブイヤベースにロシアの魚スープ“ウハー”、ムルマンスクの鱈肝のサラダ、フィッシュ・バーガーやフィッシュ&チップス、ロシアのクレープ“ブリヌイ”や韓国の肉まん“ピョンス”のシーフード味・・・

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△カスピ海産のキャビアも!スプーン1匙、試食していく方も・・・

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△魚屋さんでお土産もどうぞ!

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△大きな網で通行人を捕まえて驚かせるタコ軍団!水兵風のコスチュームに網、頭には折り紙の船を乗せて、手にした魚を泳がせながら会場を練り歩いて盛り上げます。

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ほかにも、テーマとなっている時代にタイムスリップして当時の生活を体験できる人気フェスティバル【時代と世紀(Времена и Эпохи)】、国旗がはためく6月12日【ロシアの日(День России)】や9月第1週あるいは第2週の週末に祝われる【モスクワの日(День города)】、11月4日の【民族統一の日(День народного единства)】など・・・

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△ロシアの日に3色国旗カラーにライトアップされたロシア現代史博物館と2019年に871周年を迎えたモスクワの日ポスター

 

秋の収穫祭には【黄金の秋(Золотая осень)】、そして冬到来の12月から1月にかけてはクリスマス市で賑わう【クリスマスへの旅(Путешествие в Рождество)】。

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△赤の広場には毎年、屋外スケート場がオープン!美しい赤煉瓦造りの建物やカラフルな教会屋根に雪が積もり、贅沢なライトアップで煌めく赤の広場周辺は、まるでおとぎの国の世界です。

日本とロシアはもちろん世界中で、また安心してイベントが開催される日が訪れ、モスクワの四季を味わうフェスティバルが笑顔で溢れることを心より祈っております。

Московские Сезоны https://moscowseasons.com/ru/

 

ロシアの夏を締めくくるフェスティバルといえば『ロシア国際軍楽祭Спасская башня(スパスカヤ・タワー)』!モスクワの赤の広場が大きな野外コンサート会場となって、ロシア&各国から招待された軍楽隊のパフォーマンスを楽しむことが出来ます。2009年から毎年開催されている人気イベントです。今年は残念ながら新型コロナ・ウイルスの影響で中止となりましたが、昨年は8月23日~9月1日にかけて開催され、なんと日本も初参加しました。

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△この期間は、夜のコンサートのみならず、赤の広場はお祭りモード!たくさんの屋台が出て、イベントも目白押し!モスクワ市内の広場や公園でも連日、スペシャルコンサートが催され、街中に音楽が溢れています。

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△夕暮れから夜へ、美しく変化していく空とライトアップされたクレムリンや聖ワシリー聖堂、グム百貨店。何とも言えない美しさです!開演が迫り満席の会場、期待が高まります!!

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△参加国の旗が並びました。日本からの防衛省陸上自衛隊中央音楽隊(50名)も参加しています。一昨年2018年5月30日に行われた日露「2+2」において、日露両国の信頼醸成の一環として合意された事業で、陸・海・空の自衛隊音楽隊としてこのロシア国際軍楽祭へ参加するのは初めてだそうです。

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△民族舞踊や歌、そして華やかなコスチュームやアイテムなども織り交ぜて、それぞれの国の独自の魅力を思う存分感じさせるパフォーマンス!それをさらに、光や火の演出が盛り上げます!

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△一糸乱れぬ動きでつぎつぎにフォーメーションを変えていきます。まさに日頃の訓練の賜物!見応えたっぷりです。

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△こんな聖ワシリー聖堂、見たことありません!プロジェクションマッピングでさまざまな色柄に変化していきます。

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△そしていよいよ“日出ずる国、日本!”というアナウンスが会場に響きます!大歓声で迎えられた後、一瞬しんとした静寂が訪れ、幻想的な雰囲気のなかで和太鼓の力強い音色と和紙製のぼんぼりが灯ります。振り袖姿の歌姫(松永美智子3等陸曹)が登場して、「カチューシャ」や「恋のバカンス」など、日露で人気のある曲を日本語とロシア語で披露すると会場は大いに盛り上がりました。

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△全員集合のフィナーレも壮観!

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△最後は恒例の花火が打ち上げられて夜空を彩りました!赤の広場での軍楽隊コンサートは、まさにモスクワらしさを味わえるフェスティバルのひとつで一見の価値ありです。ロシア国際軍楽祭Спасская башня(スパスカヤ・タワー)https://spasstower.ru/en/

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△さて、ロシアの祝日の中で毎年最も盛大に祝われるもののひとつが5月9日の戦勝記念日です。1941~1945年の第2次世界大戦(ロシアでは大祖国戦争 Великая Отечественная война)でのナチス・ドイツへの勝利を祝し、赤の広場で軍事パレードが催され、テレビやコンサートホールでは、一日中戦争をテーマにした映画や軍歌が流れ、夜はお祝いの花火が上がります。今年2020年は75周年記念の年でしたが、こちらも新型コロナウイルスの感染対策のために延期され、6月24日に開催されました。

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△5月9日はあいにくの曇天でしたが、6月24日は気持ちの良い夏空が広がり、ロシア国旗カラーが映えました。

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△あちらこちらの建物の屋上には、航空パレードを見ようとたくさんの人が集まっていました。

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△赤の広場の軍事パレードの様子はTVでも生中継されます。

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△モスクワの街の建物には、3本旗を掲げる器具がついていて、戦勝記念日には3本の旗が掲げられます。普段の祝日には、ロシアの国旗とモスクワの市旗、そして戦勝記念日のみ3つ目の赤い旗が掲げられます。これは、ドイツの首都ベルリンにある国会議事堂の建物の丸屋根のてっぺんに、1945年に掲げられた旗と同じもので、勝利の、戦勝記念日のシンボルともいえる旗です。

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△こちらも今年は中止になってしまいましたが、例年であれば赤の広場から続く目抜き通りトヴェルスカヤ通りでは、歩行者天国となり市民パレードも行われます。

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△戦争で功労のあった軍人に贈られるゲオルギー勲章につけられていたオレンジと黒のリボンを模した“ゲオルギー・リボン”があちらこちらで無料配布されていました。戦勝記念日には、戦争の功労者に敬意を表し、いつまでも忘れないことを誓って、このゲオルギー・リボンを身につけている方も多く、戦勝記念日後もずっと車などにお守りのように結んでいる人も見かけます。

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△あちらこちらで、紅茶やカーシャ(おかゆ)の無料配給に行列ができていました。

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△スーパーでは戦勝記念日ケーキも!

統計では2660万人もの犠牲があり、そのことを忘れないための日でもあります。今年2020年の戦勝記念日に合わせて、モスクワ郊外のパトリオット(愛国者)公園には祖国防衛者を称え追悼するためのロシア正教会の「ロシア軍主聖堂(Главный храм Вооруженных Сил России)」が完成しました。

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△世界にひとつだけ!?ミリタリーカラーの聖堂!鐘楼の高さは戦勝75年と同じく75メートルに、円屋根の直径は終戦を迎えた1945年にちなんで19.45mに設計されています。

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△聖堂内には陸軍や海軍、航空宇宙軍などの守護聖人のイコンがあり、ソ連とロシアの軍人に贈呈される勲章の模様などがステンドグラスのモチーフになっています。

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△モザイクのなかには軍国主義日本の壊滅も。哀悼と戦勝が混在する何ともいえない不思議な空間でした。主聖堂ではプーチン大統領が描かれたモザイク画も飾られるという計画があったようですが、プーチン大統領自身がこれを辞退したことがニュースになっていました。

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△戦勝者の母たちに捧げられた銅像(Матерям победителей)は、聖堂に向かい頭を下げて両手で顔を覆い静かに涙を流しているように見えます。

広大な敷地には、戦争が続いた1418日を辿っていく大型博物館複合施設が完成しているほか、まだまだ建設中の施設も多く、これからロシア連邦軍をテーマにした一大テーマパークとして充実していきそうです。

音楽祭はもちろん、戦勝記念日や軍主聖堂からも、日本とは役割が違う軍事国家ロシアの一面を感じられます。

待ちに待った夏の到来を歓迎するロシアの噴水!まるで祝砲のように5月になると一斉に水を噴き上げ、黄金の秋10月まで楽しむことが出来ます。

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△“噴水アンサンブル”といえば、サンクト・ペテルブルク郊外ペテルゴフにあるピョートル大帝の夏の離宮が有名ですが、モスクワにも数え切れないほどの素敵な噴水があります。今回はいくつかのテーマに分けて、夏空にきらめく素敵なモスクワの噴水をコレクションしてみました。

【彫刻家ツェレテリの噴水】モスクワを彩る巨大彫刻といえばこの人!ズラフ・ツェレテリ(Зураб Церетели)の作品が楽しめる噴水です。

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Фонтан «Старый цирк»オールド・サーカスの噴水 ニクーリン・サーカスのある並木道(ツヴェトノイ・ブリバール)にあるのは、ユーモアたっぷりのピエロの噴水です。ヒョイとかかげたおんぼろの傘から水が滴り落ちてきて、くすりと笑わせてくれます。噴水の周りにも愉快なピエロたちの彫刻を見ることが出来ます。

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クレムリンの周りに広がる噴水アンサンブルのなかでもツェレテリ作品に出会うことが出来ます。1997年に当時のルシュコフ市長によってマネージ広場&アレクサンドロフスキー庭園一帯がリニューアルされました。マネージ広場のФонтан «Четыре времени года» 噴水「四季」 は、立髪をなびかせて4頭の馬が駆け抜けるその後ろが、ちょっと楽しい水のトンネルの小道になっています。ここから赤の広場方面へと歩き出すと・・・

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△もとここに流れていたというネグリンナヤ川をイメージした小川に、『白鳥の王女』『火の鳥』『金の魚』『きつねと鶴』・・・といったロシアの子どたちにお馴染みのおとぎ話の登場人物たちがつぎつぎに現れます。

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△マネージ展示場の前にあるФонтан «Часы мира»噴水「世界時計」は、地下ショッピングモール『オホトヌィ・リャド』名物の天窓にもなっています。

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△せっかくなので噴水を下から見てみると、なんと噴水の下にも噴水を発見!

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△モスクワ 川クルーズでも注目の巨大なピョートル大帝像の噴水もツェレテリ作品。モスクワ市内に2カ所あるツェレテリ・ミュージアムでは彫刻作品の模型も見ることが出来ます。日本では、在日ロシア大使館内の大ホールやメイン階段のステンドグラスがツェレテリ作品で彩られている他、鳩山会館には鳩山一郎像が贈呈されています。(過去ブログ参照:在日ロシア大使館についてはこちら、鳩山会館についてはこちら

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△ちなみに、ツェレテリとは関係ありませんが、たくさんの素敵な橋を通るモスクワ 川クルーズのなかで、ルシュコフ橋からも噴水アンサンブルが楽しめます。晴れた日には虹がかかり、新婚カップルの記念写真スポットにもなっています。橋の横には画家レーピン像があるボロートナヤ広場の緑地が広がり、ここにも美しい噴水がありますし、

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△さらに足を伸ばして、川に突き出す円形の展望橋が話題のモスクワ新名所ザリャージエ公園には、モネの庭のような小さな噴水があります。

 

【子どもたちの遊ぶ噴水】

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△先程のピョートル大帝像を遠くに眺めながらムゼオン芸術公園を歩くと、新トレチャコフ美術館横には音楽に合わせて地面から吹き上げる噴水があり、子供たちのお気に入りの水浴びスポットになっています。
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△新トレチャコフ美術館からクリミヤ橋を挟んで広がるゴーリキー公園には、音楽に合わせて歌い踊る噴水があります(1日に数回)。夜のライトアップも綺麗!バラ園の噴水もロマンチックです。

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△子どもたちも本格的なバレエ作品が楽しめるサッツ記念子ども音楽劇場は、建物そのものも、そして噴水も、物語の世界の続きが広がっているよう・・・!

 

【国民的詩人プーシキンに関連した噴水】国民的詩人プーシキンにまつわる噴水もいくつかご紹介しましょう!

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Фонтан–ротонда «Наталья и Александр»アレクサンドル・プーシキンとナタリヤ夫人の噴水 金色の丸屋根がついたフォルムが鳥かごのようなオルゴールのような可愛らしさ。プーシキン生誕200年を記念して建てられました。

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Фонтан «Пушкинский»プーシキンの噴水(1950年)Фонтан в Новопушкинском сквере新プーシキン・スクエアの噴水(1980年) プーシキン広場のプーシキン像とトヴェルスカヤ通りを挟んで2つの噴水があり、市民の憩いの場となっています。この辺りには、地下鉄のプーシキン駅、プーシキン・カフェ、ホテル・プーシキン(地下のレストランの名前は『エヴゲニー・オネーギン』の主人公オネーギンの友人の名前をとってレンスキー)、他にもプーシキンが通った芸術サロン(現在は食料品店エリセエフスキー)や、プーシキンとナタリア夫人が初めて出逢った場所などプーシキンでいっぱいです。

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△プーシキンといえば、こちらも!とても珍しい少年時代のプーシキン少年の頭像を見ることができるプーシキン生家跡の周りには、『金の魚』の噴水があります(残念ながらこの日はまだお水がありませんでしたが)。隣には『サルタン王の物語』がテーマの子ども公園や、徒歩圏内にプーシキンが洗礼を受けた教会、そしてプーシキンの叔父さまの家博物館もあります。地下鉄バウマンスカヤ周辺は知られざるプーシキン・スポット満載です。

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△国立プーシキン博物館(Государственный музей А.С. Пушкина)の中にもあります。

 

【スターリン建築とソビエト時代の噴水】スターリン政権のソビエト連邦時代に建てられた空を刺すような左右対象の超高層ビル、スターリン建築。第2次世界大戦後、ソヴィエト連邦の首都にふさわしいモスクワを目指したスターリンは、結局実現されることはなかった幻のソヴィエト大宮殿を囲むように、7つの場所に7つのスターリン・スタイル高層ビルを建築。今もセブン・シスターズと呼ばれています。

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△スターリン建築を代表する建物、ロモノーソフ記念モスクワ国立大学。その前には、気高く清らかな花を咲かせる蓮の花の噴水があり、大学に向かって噴水池を挟み両側にずらりと偉人たちの胸像が並ぶプロムナードとなっています。

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△スターリン建築7人姉妹のひとつ、クドリンスカヤ広場の高層アパート前も美しい噴水を見ることが出来ます。

さてスターリン建築以外にも、ソ連時代の建築物が味わえる場所として忘れてはならないのが全ロシア博覧センター(Выставка достижений народного хозяйства 略称ВДНХ)です。もちろんここにも有名な噴水が3つあります。

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ロシア、ベラルーシ、ウクライナ、ウズベキスタン、グルジア、リトアニア、ラトヴィア、タジキスタン、トルクメニスタン、カレリア共和国、エストニア、アルメニア、モルドヴァ、キルギス、アゼルバイジャン、カザフスタン・・・旧ソ連諸国の国々の美女がその手に特産物を持って微笑む「民族友好」の噴水。

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Фонтан «Каменный цветок» ウラル地方の民話をテーマにしている「石の花」の噴水。孔雀石の原石ような深みのある色合いがなんともいえず素敵だったのですが、どちらも最近修復されピカピカに。またこれから時を経ていい風合いになっていくのでしょう。さらに公園の奥へ進むとФонтан«Золотой колос»「黄金の穂」の噴水もあります。

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△ソビエト時代の1967年に完成後10年間、自立式建造物として世界一を誇っていたオスタンキノTV・ラジオ塔(540m)の入り口にも噴水があります。塔があまりにも高いので、噴水が小さく見えますね。内部は見学ツアーや展望レストランがあります。

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△ソ連風の食料品店や食堂も人気スポットになっている国営グム百貨店の待ち合わせの定番といえば、こちらの噴水。四季折々のディスプレイで訪れる人を楽しめませてくれますが、春の桜満開も毎年恒例になっています。

 

【芸術と噴水などなど・・・】

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△ロシアを代表するボリショイ劇場前には、Театральный фонтан 劇場の噴水。そしてその向かい側のマルクス像がある革命広場には、«Петровский»があります。モスクワで最古の噴水は、モスクワ大公アレクセイ・ロマノフの時代にコロメンスコエにあった屋敷に作られたと言われています。それから時を経て、都心部で水道管が整備された19世紀前半に作られた彫刻家ヴィタリによる噴水は、モスクワで今も見ることが出来る噴水の中でも最も古いものに数えられています。水杯を掲げる4人のトッティ(ルネサンス美術で描かれる天使のような男の子)は、それぞれ音楽や詩情、悲劇や喜劇を表しています。もうひとつヴィタリによる有名な噴水は、かつてルビャンカ広場にありましたが現在はモスクワ南部の庭園に移設されています。

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△革命広場に面する老舗ホテル「メトロポール」の天井ステンドグラスに圧倒されるグランドホールでも、優雅な噴水を囲んでお食事を楽しむことが出来ます。ステージでは、伝説のバス歌手シャリャーピンも歌声を披露したそうです。ホテルのロビーバー“シャリャーピン”では、ロシア式アフタヌーンティーも楽しめます。(過去ブログ参照

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△お土産屋さんがひしめくクラシックな街並みがお散歩にもぴったりの旧アルバート通りでは、ヴァフタンゴフ記念劇場の前にФонтан «Принцесса Турандот»トゥーランドット姫の噴水があります。

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△Фонтан «Похищение Европы»  噴水『エウロペの略奪』キエフ駅に隣接してショッピングモール“エヴロペイスキー(ヨーロッパ)”があり、ヨーロッパ諸国の旗がたなびくヨーロッパ広場の中央には噴水“エウロペの略奪”があります。ヨーロッパという言葉のもとになったギリシア神話のエウロペをテーマにしているそうです。

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△ギリシア神話がモチーフの噴水をもうひとつ、Фонтан «Аполлон» «Сатир» «Медуза Горгона»в саду «Аквариум» アクアリウム庭園の噴水『アポロン』『サトゥロス』『メドゥーサ』です。モスソヴェート劇場(Государственный академический театр имени Моссовета)前のアクアリウム庭園は都会のオアシスです。ギリシア神話をテーマにした、アポロンとサトゥロスを挟んで小川が流れ、その後ろには、なんとメドゥーサも隠れています。

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Фонтан искусств «Вдохновение»ロシア絵画の殿堂トレチャコフ美術館本館の脇にある広場には、3枚の絵がモチーフの噴水「インスピレーション」があります。それぞれの絵はよく観ると、ヴァスネツォフ作『イワン雷帝』、クインジ作『パン』 «Снедь московская. Хлебы» 、クインジ作『白樺林』

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△こちらもトレチャコフ美術館から歩いて数分の場所にある旧約聖書『創世記』に記された最初の人間Фонтан «Адам и Ева» アダムとイヴの噴水もあります。モスクワ建都860周年を記念して誕生し、2008年から稼働している比較的新しい噴水です。

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△モスクワ大学付属植物園の薬草園にも四季折々の植物とともに可愛らしい噴水があり、水鳥たちが悠々と泳いでいます。

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△グム百貨店脇のイリインカ通りには、ガラスの滑り台のように緩やかに静かに水面が傾斜する噴水が、一方、戦勝記念公園には空高く吹き上げる勇壮な噴水があります。

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Фонтан «Поющий журавль»歌う鶴の噴水があるのは清らかな池を意味するチースティエ・プルドィЧистые пруды)

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△駅ごとにテーマの違う美しい宮殿のようなモスクワ地下鉄の中にも、実は知られざる噴水スポットがあります。リュブリンスコ・ドミトロフスカヤ線(黄緑)のリムスカヤ駅は古代ローマを記念してロシアとイタリアのアーティストによる作品があります。幻想的に浮き上がる『リッタの聖母』のレリーフも必見ですが(レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた『リッタの聖母』はエルミタージュ美術館で鑑賞できます。)、ローマ建国神話に登場する双子の兄弟ロームルスとレムスの可愛らしい姿の後ろに本物の噴水があります。

さて、あなたはいくつご存知でしたか?噴水に注目するだけで、また新しいモスクワ地図が見えてきます。歩けば歩くほど素敵な噴水に出会える夏のモスクワで、あなたもぜひ新しい噴水を見つけてみてくださいね。

 

黄金の輪をなす古都のひとつウラジーミルから南へ。同じウラジーミル州のなか、ロシアのクリスタル・ガラスの里グシ=フルスタリヌイ(Гусь-Хрустальный)があります。ガラスの里にぴったりの美しい水辺!

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“水晶のガチョウ”を意味するグシ=フルスタリヌイには、世にも美しいクリスタル・ガラスの博物館があります。このグシ=フルスタリヌイに工場を作り、クリスタル・ガラスの町にしたマリツォフ家の名を冠したクリスタル・ガラス博物館(Музей хрусталя имени Мальцовых)です。

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△赤煉瓦と白い大理石のコントラストが美しいゲオルギエフスキー大聖堂(Георгиевский собор)は1892~1903年に建築家ベヌア・レオンティ(Леонтий Николаевич Бенуа)のプロジェクトに基づいて建てられました。一歩足を踏み入れると・・・

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息を呑むような美しさ・・・!聖堂の醸し出す厳かで神聖な空間に浮かび上がるように輝くクリスタル・ガラス!!!1983年5月に聖堂内にオープンしたこの博物館の約2000もの展示品は、18世紀後半から現在まで続くの工場のコレクションとグシ=フルスタリヌイの優れたガラス・アーティストたちの作品です。

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△手前左は1950年台の化粧セット“マーガレット”。可憐なマーガレットのお花に似せてカットしてあります。手前右は、海をテーマにしたワインセット。中段左は、果実酒のセット。どれも1940〜50年代の作品。

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△祭壇の上とその反対側にある2枚のモザイク画は、どちらもトレチャコフ美術館で傑作を見ることができる画家ヴィクトル・ヴァスネツォフの作品です。祭壇にはクリスマスツリーのような巨大なガラスのモニュメントも飾られていました。

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△聖堂の前のアキム・マリツォフ(Аким Васильевич Мальцов)像

芸術的なクリスタル・ガラスの世界を堪能したら、ぜひ工場見学もどうぞ。

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△さびれた雰囲気の工場が、長い歴史を感じさせます。

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△1756年創業のクリスタル・サロン(Салон Хрусталя)は、白鳥の湖ならぬ湖の白いガチョウがトレードマークです。

そもそもの始まりは1723年、オルロフの商人ワシーリー・マリツォフ(Василий Юрьевич Мальцов)がモスクワ郊外の村にクリスタル・ガラス工場の設立を許されたことから歴史が始まったと考えられています。数年後、ワシーリー・マリツォフは息子のアキム&アレクサンドル兄弟にこの工場を受け継ぎます。しかし1747年には、モスクワに火事が及ぶ危険性から近郊での工場設立が禁止されるようになり、マリツォフ兄弟が工場を移した場所がこの自然豊かなグシ=フルスタリヌイでした。展示会などで披露されるたびに国内はもちろん国際的にもロシアのグシ=フルスタリヌイのガラス製品の評価は高まり、1900年パリ万博グランプリ受賞など数々の賞に輝きました。しかし近年は、欧米諸国のガラス製品に押され気味で一度は閉鎖してしまいましたが、ロシアを代表するクリスタル・ガラス製品として、今も変わらぬ技術と伝統を守り続けています。

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かまどのなかにガラスの塊を入れて高温で熱し、成形していきます。大声を出さなければ隣の人の話し声が聞こえないほどのボウボウと燃えさかる炎の音、汗を流しながら屈強な男性たちが黙々と作業しています。時折、うまく仕上がらなかった作品を割るガシャーンという音も聞こえます。

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△熱したガラスの玉から、ピンセットのような道具でスーッと首を伸ばし形を整えたら、あっという間に白鳥?ガチョウ?が現れました・・・!

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△挑戦させていただきました!熱したガラス玉がついた棒は、ゆっくりと一定のスピードで回していかなければ、すぐに球が偏ってしまいます。簡単そうに見えて、なかなか難しい!

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△「上手、上手!よし、ここで今日から働きなさい」優しい職人さんのお言葉。

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続いては、やすりを前にガラス製品をカットしていく作業を見せていただきました。

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見学の最後には、工場内のミュージアムへ。

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これまでの工場の歴史の中で誕生した一点ものの記念品や企業ロゴ入りのユニークなコラボ商品、大作、時代を反映したシリーズ作などどれもこれも貴重なものばかり。ガラス製のサモワールも。
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工場内にもショップがありましたが、近くには、さらに品揃え豊富な工場直営店や掘り出し物にも出会えるクリスタル・ガラス市もあります。ぜひお気に入りを見つけてくださいね!

 

6月12日はロシアの日でした。今回は、ソ連とロシアの時代に名を残し、今も人々に敬愛されている偉人たちのパンテオン、ノヴォデヴィチ墓地(Новодевичье кладбище)を歩きます。門を入り右手側の建物がチケット売り場です(2020年現在は親族のお墓参り以外は大人1枚300ルーブル)。また、売店で地図(200ルーブル)も購入できます。重複していたり地図の場所に存在しないお墓もあったりしますが、これがなければ広い敷地内に26,000以上あるお墓の中から目的地へ向かうのは至難の技!見つけたお墓に印をつけて訪問の記念にも。世界遺産にもなっているノヴォデヴィチ修道院とは壁で仕切られており別の入り口です。

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△まるで彫刻のようなお墓が並び、モスクワの観光名所のひとつにもなっています。美しい緑に包まれた墓地には、お花を手にのんびりとお散歩を楽しむロシア人の姿もよく見かけます。

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△入り口の門の手前左には花屋があります。ロシアではお祝いのお花は奇数と決まっていますが、故人には偶数のお花を捧げます。多くの人が献花に訪れる著名人の墓は、それぞれの区画の外側(通路沿い)に位置していたり、横にベンチが置いてあったりします。ロシアは土葬が多いのですが、葬儀の際には生花を、そしてその後は、生花でも造花でも好きなお花を捧げます。長い間美しく飾ることができる造花の花輪もお墓ではよく見かけます。リボンとお花でできた花輪には、誰から捧げられたかが記されています。

それでは、ロシア文化フェスティバルにも縁の深い偉人たちの美しいお墓をご覧ください!

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△2007年に101歳で逝去されたイーゴリ・モイセーエフ(Игорь Александрович Моисеев)のお墓。今年2020年の目玉プログラムとして、ロシアではもちろん世界中で愛されているイーゴリ・モイセーエフ記念国立アカデミー民族舞踊アンサンブル公演があります。ロシアを訪れたら誰もが一度は観たいと願い、1度観たらぜひまた観たくなる!と声を揃えて絶賛します。

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△白く幻想的に浮かび上がるバレリーナのガリーナ・ウラノワ(Галина Сергеевна Уланова) のお墓。スターリン建築の高層アパートには、ウラノワの部屋博物館が残されています。

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△女優タチヤナ・サモイロワ(Татьяна Евгеньевна Самойлова)のお墓。『アンナ・カレーニナ«Анна Каренина»』や『鶴は飛んでいく«Летят журавли» 』など名演で魅了しました。

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△サーカスの顔!伝説の道化師ユーリー・ニクーリン(Юрий Владимирович Никулин)。今でも彼の名を冠したニクーリン・サーカスは大人気!

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△劇作家・小説家アントン・チェーホフ(Антон Павлович Чехов)のお墓。周りには同じカモメのマークのついたモスクワ芸術座の俳優や関係者のお墓が並びます。

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△はためく巨大なロシア国旗は、ロシアのボリス・エリツィン(Борис Николаевич Ельцин)初代大統領のお墓

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△左:2009年 右:2020年

文豪ニコライ・ゴーゴリ(Николай Васильевич Гоголь)のお墓が以前のものとは変わっており、驚きました!実はゴーゴリは、ゴルゴダの丘に立つ十字架のような何の変哲もない石の上に十字架を立てた墓にしてほしいと遺言していたそうです。ゴーゴリは1852年に聖ダニーロフスキー修道院の墓地に葬られましたが、その際には、遺言通りに石と十字架、そして大理石の石棺が置かれていました。1932年、お墓と亡骸はこのノヴォデヴィチ墓地へ移され、ゴーゴリが天に召されてから100年の節目を記念して胸像が建てられました。そこには文豪ゴーゴリへソビエト政府から捧げられたことが記されていたそうです(それが、写真左の胸像です)。しかし、その後新生ロシアとなり、2009年には改めて、ゴーゴリの遺言の通りの墓に戻ったのだそうです(写真右が現在の墓)。

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△ヴラジーミル・ネミロヴィチ=ダンチェンコ(Владимир Иванович Немирович-Данченко)のお墓。スタニスラフスキー及びネミローヴィチ・ダンチェンコ記念 モスクワ・アカデミー音楽劇場は来日公演も多く日本でも人気があります。

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△作曲家ドミトリー・ショスタコーヴィチ(Дмитрий Дмитриевич Шостакович)のお墓

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△トレチャコフ美術館で知られているパーヴェル・トレチャコフ(Павел Михайлович Третьяков)のお墓

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△メゾ・ソプラノ歌手エレーナ・オブラスツォワ(Елена Васильевна Образцова)のお墓

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△チェロ奏者ムスティスラフ・ロストロポーヴィ(Мстислав Леопольдович Ростропович)のお墓

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△『巨匠とマルガリータ』などで知られる作家ミハイル・ブルガーコフ(Михаил Афанасьевич Булгаков)のお墓

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△詩人ヴラジーミル・マヤコフスキー(Владимир Владимирович Маяковский)のお墓

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△作曲家・ピアニストのアレクサンドル・スクリャービン(Александр Николаевич Скрябин)のお墓

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△モスクワ音楽院創設者ニコライ・ルビンシュテイン(Николай Григорьевич Рубинштейн)のお墓

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△バス歌手フョードル・シャリャーピン(Фёдор Иванович Шаляпин)のお墓

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△2017年に亡くなったバリトン歌手ドミトリー・フヴォロストフスキー(Дмитрий Александрович Хворостовский)のお墓。チケット売り場にはたくさんのCDがあり、この日一番多くのお花が捧げられていました。人気の高さが窺えます。

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△作曲家ドミトリー・カバレフスキー(Дмитрий Борисович Кабалевский)のお墓。

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△航空機設計者アンドレイ・ツポレフ(Андрей Николаевич Туполев)のお墓

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△最近スターリン建築のロシア外務省の建物前に銅像も完成した外務大臣エヴゲニー・プリマコフ(Евгений Максимович Примаков)のお墓

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△日ソ国交回復への道を開いた松本・マリク会談のソ連側全権代表ヤコフ・マリク(Яков Александрович Малик)のお墓(写真左)

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△壁にも棚が設置され、骨壺や記念碑、お花で飾られています。

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△ガイドツアーも人気です。こんな風に、憧れの偉人のお墓を訪ねお花を捧げることもできますし、お墓を見て歩きながら新たな出会いや発見もあります。

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△墓地の近くには世界遺産にも指定されているノヴォデヴィチ修道院。そして作曲家チャイコフスキーが『白鳥の湖』のインスピレーションを得たといわれている美しい池があります。

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△池の反対側からは、現代ロシアを象徴するモスクワ・シティの摩天楼も綺麗に見えていました。

Новодевичье кладбище http://novodevichye.com

住所:Лужнецкий пр-д, 2, Москва